2015年9月23日水曜日

20150922政治家は「民意」と「民心」の違いを知るべし!


 先ず「意」と「心」の違いを知る。以下は『広辞苑』から引用し参考にしている。
「意」とは;①「心・心の動き・考え」
                       ②「物事の内容・わけ」
                       ③【仏教】広義では「思考活動一般」・狭義では「感覚的ではない、または抽象的な知覚能力」
       *「意」には「心」そのものの他「心の動き・考え」などが含まれる。
「心」とは;①「人間の精神作用のもとになるもの、またはその作用」であって、
  ア「知識・感情・意志の総体」
  イ「思慮・おもわく」
  ウ「気持・心持」
  エ「思いやり・なさけ」
  オ「情緒を解する感性」
  カ「望み・こころざし」
  キ「特別な考え・裏切り・晴れない心持・ふたごころ」
       ②【比喩的に用いて】
  ア「おもむき・風情」
  イ「事情」
  ウ「趣向・くふう」
  エ「意味」
  オ「わけ・なぞ解きの根拠」
  カ(歌論用語)「内容・歌の主題・題材・発想など」
       ③ア「心臓・胸・むなさき」
        イ「物の中心」
    である。  *「精神作用のもと」には意識されない「‘無意識・深層’の心」がある。

 沖縄県知事・翁長氏は「辺野古に新基地は造らせないとの公約実現に全力で取り組む」として政府と対立している。彼は「民意」を受けて沖縄県知事になった。しかし「民心」はどうであるのか?「民意」は民全体の「意」に非ず、過半数の「意」でしかない。
 
 民主党・日本維新の会(維新の党)・共産党などは今回成立した安全保障関連法案が「民意」に背くものであるとして政府と対立している。しかし「民心」はどうであるのか?

 私は、「民心」は「平和で繁栄していて強い国家の中で安心」を得ることであると思う。その「安心」を得る方法について、これらの党は「戦争法案」「憲法違反」などと主張し、盛んに宣伝活動を行って、国民の「不安」を煽っている。その活動の根拠を一部の有名な学者の発言に求めている。これはよく見受けられる商品の宣伝・広告の方法に非常によく似ている。

 彼らは;
    “万世一系の天皇を戴いている故に「安心」がある”という「民心」を忘れている。この「民心」と、労働組合など「人々の群れ」の「民意」(=個別の民意)とを分けて考えてはいない。“「民意」=「民心」”としている、或いは敢えてそうしようとしている。
  日本人種は縄文人と中国長江中流域からやって来た渡来系弥生人との混血人種(古墳時代人)をベースに、その後朝鮮半島などから渡来し帰化した人々や、特に戦後世界各地から日本に移住し日本人と混血した人々から成る雑種である。
  そのような多人種の民族の統合の象徴が天皇であり、天皇がましますゆえに日本は「単一民族国家」であり続けるのである。
  「雑種」であるがゆえに国内にいろいろな「民意」が存在し、「雑種」であるがゆえに人々が互いに競い合って科学・技術・ものづくり等に成果をあげている。
  「単一民族国家」であるがゆえに調和のとれた平和な社会が生まれ、人々はその社会で起きる問題を解決しながら国家として、また社会として進化を続けている。
  人々はそれぞれの群れの中で「互いに従順」である(文化人類学者・船曳建夫)。労働組合員・教職員組合員らはそれぞれの群れの中で「互いに従順」である。
    世界の地政学的構図はアメリカという現代の「西ローマ帝国」・ロシアという現代の「東ローマ帝国」、そして「漢族が中心の‘(共産党)王朝’国家シナ(中国)」・「‘日出る国の天子’を戴く日本」「東南アジア諸国」「中東イスラム諸国」「アフリカ諸国」などであり、その境界を巡って今もなお対立・紛争が続いている状況に目を向けていない。
    世界の秩序は全体的あるいは局所的における軍事力の均衡によって保たれている現実に目を向けていない。国家は「一つの‘野獣的生物’」である。これが現実である。
    日本はアメリカ・オーストラリア・ヨーロッパ諸国など「現代の‘西ローマ’帝国」の中で価値観を共有し、敵・味方対立の中で、陣営を共有する国々と軍事同盟関係をもつことによってしか、「日本国家として生き残れない」ということを認識しようとしない。
    「民心」は「平和で繁栄している強い国家」の中で「安心すること」であるということに気付いていない。

日本は、政権交代が行われるような国家であることが望ましい。野党の政治家たちは上記のことを自覚し、国家観を正して欲しい。国家観が欠如した政治家たちが結集しても所詮「烏合の衆」である。日本のためにはならない。

大衆の言動に「民意」を感じるのは良いが、「民心」を汲み取ることができない政治家は要らない。そういう「サラリーマン政治家」たちは国会から追放されるべきでる。