2014年12月27日土曜日

20141227皇(すめらぎ)の降臨と崩御――日本民族の本質は何か?――


 古来天皇は祭祀を非常に大切にされ、祖先と神々への感謝と国民の幸せを願って祈りを捧げて来られた。皇太子が天皇に即位されると皇(すめらぎ)として降臨(天下り)する。そしてその生涯を終えられて崩御する(かむあがる)。皇族方も祭祀を大切にされている。

 今上天皇は81歳のお誕生日を迎えられた23日、皇居・宮殿で記者会見し、「300万人を超す人々の死を無にすることがないよう、常により良い日本をつくる努力を続けることが、残された私どもに課せられた義務であり、後に来る時代への責任であると思います」とのお気持ちを明らかにされた。

 われわれ日本国民は統合の象徴として天皇を戴いている。これは日本国民として大変幸せなことである。このような国は世界中どこを探しても見当たらない。しかし同じ日本国民であってもこのことに批判的な考え方をしている人も居る。そのような人たちに問いたい。「あなたは古事記を読みましたか?」「あなたは万葉集を読みましたか?」「あなたはご先祖を敬っていますか?」と。おそらく彼らは反権力意識が非常に強い人たちであろう。

 日本国民には非常に多様な価値観が混在している。日本国民は象徴として天皇を戴いているから外から見れば日本は単一民族国家のように見える。しかし日本人の遺伝子は非常に多様であるので、ある意味で日本人は多人種の集合である。遺伝子の多様性が多様な価値観を生んでいる。聖徳太子が作った十七条憲法の第一条に「以和爲貴、無忤爲宗。人皆有黨。亦少達者。(和をもって貴しと為し、さからうことなきを宗とせよ。人皆党あり、またさとれる者は少なし。)」とあり、1410年の昔も今も日本国民の間に非常に多様な価値観が存在している状況は変わっていない。

 日本国民の間に非常に多様な価値観が存在していても、日本の国家の存亡にかかわるような事態が起きたとき、日本国民は団結して国家を守ろうとする。これは日本国民の遺伝子が非常に多様であっても、その形質・気質・性格等において多くの共通点があるからである。 何故そうなのかと言うと殆どの日本国民は遺伝情報の拡散・発現により、天皇・皇族とある意味で皆親族であるからである。内廷は日本の各家の宗家のようなものである。


ヒトと呼ばれる生物種である人間の染色体は23個の同じものが2つある。親から子へは両親の遺伝子の半分ずつ子に伝えられる。その遺伝情報は2の23乗個の染色体の中から選択的に子に伝えられる。さらに一世代25年とし一組の親に2人の子供がいるとすると1000年後に一組の親の子孫は2の40乗人、つまり1兆人できることになる。こう考えると日本国民が万世一系の天皇を戴いているということは大変幸せなことなのである。