2016年8月1日月曜日

20160801都知事選の結果について思う


 昨日は家内と新宿御苑に行った。午後にはパラパラと雨が降ったが、公園の中には樹齢100年以上の木々が茂っており、その下でしばしの雨宿りが出来た。中国や韓国や欧米からの観光客がこの公園に沢山訪れているが、彼らも同じようにしばしの雨宿りをしていた。

 昨日は都知事選があった。小宮氏百合子は立候補に当たって与党の自由民主党の推薦を受けることができなかったが、小宮氏が他の候補を百万票以上引き離して当選した。有権者は既成政党に「ノー」を叩きつけた。与党のみならず野党の支持者からも大量の票が小宮氏に投じられた。この現象は国政選挙でも起きることだろう。政党は国民が政治に望んでいることをキャッチし、その政策を実現させるため具体的な方策をもっていなければならない。政治家は国民が何を望んでいるのか、その空気を正確に察知し、己の志を立てなければならない。重要なのは個人の願いであって、団体のイデオロギーではない。

 この度の選挙では、SNSにより一般庶民の発言が活発であった。支持政党を基盤とする増田寛也氏・鳥越俊太郎氏はそれぞれの支持政党の支持者らがSNS発信のキーパーソンになったようであるが、小宮氏の場合は支持政党を持っていないからSNSで発信された情報は民意を多く反映したものであったと思う。

 増田氏を応援した自由民主党の幹部は、民進党や日本共産党が応援する鳥越氏を抑えるため頑張ったのであるが、敗北の責任をとって辞任すると言っている。これは武士が切腹をすることと同じである。安倍総理は小宮氏に密かに「おめでとう」と言うことだろう。是非そうするべきである。こうして小宮氏は自由民主党との関係を修復することだろう。

 マスメディアもこれからは一般大衆がSNSによる情報発信を行うことに気を使わざるを得ないだろう。従前のようにジャーナリストやTVのディレクターが、もし「上から目線」で一般の大衆を導いてやろうなどと考えるならば、必ずしっぺ返しを喰らうだろう。

 一方で、社会のありかたに関し、誰でも自分の意見や考え方を公表することができるような文化が発達することが望まれる。例えばどの町でも村でも公共の演説広場が一つや二つあって、其処で時間や方法など一定のルールに従って、定例的に誰かが演説することができ、その状況が広く知れ渡るような仕組みがあれば、政治家は何を志すべきか、政党はどういう政策を立てて有権者に訴えるべきかなど、よりはっきりしてくるだろう。

 このようにして日本における民主主義は高度に成熟し、日本はますます素晴らしい国になることだろう。女系天皇の実現を企んで蠢く勢力は抑えられるだろう。日本は男系の天皇が維持されることによって、安定した民主主義国家であり続けることができるのである。

 初の女性知事として東京都知事になった小宮氏が為さなければならない喫緊の課題は、保育所・幼稚園への待機児童を無くすことであある。また、女性が安心して子供を産むことができるような環境を創り上げることである。そのためには資産家から高額・大量の寄付を集め、それをそのような行政のために使うことができるようなシステムを構築することである。

 日本共産党などは弱者を救済するというスローガンを掲げて、党勢の拡大につなげよと試みている。彼らは資産家や大企業を憎み、これらに高い税を掛けることを主張している。同じ目的でも資産家や大企業が受け入れやすい方法で、児童福祉・高齢者福祉・障害者福祉の増進のための資金を確保することができる筈である。

 小宮氏には自由民主党が大企業や資産家との間のしがらみのためできないことを、知恵を絞って、全く別のやり方で大企業や資産家に協力させることを実現して貰いたいと思う。小宮氏に期待したいわゆる無党派層の人たちや、民進党・日本共産党支持者たちは、小宮氏がそのようなことを実現して貰いたいと思っているのではないだろうか?