2016年7月30日土曜日

20160730朝日新聞の購読を始めた


 従来、読売新聞を購読してきた。あるきっかけで購読する新聞を朝日に変えた。一方、ネットで産経新聞を読み、msnニュースで各メディアの記事を読んでいる。この理由は国内の各メディアが言っていることについて批判の目でチェックするためである。

 朝日新聞の購読開始前に今日明日の二日間、サービスで朝日と讀賣の両方の新聞を読むことができる。新聞の購読料は月4000円以上かかるので、一般の家庭で複数の新聞を購読することは難しい。

 今日の朝日新聞と読売新聞の記事を比べてみた。朝日はキャッチフレーズで読者に政治の動きについて批判的な視点を持ってもらうようにしているようである。一方、読売新聞は一般大衆向けの記事にしようとしているようである。

 GPIF(年金積立管理運用独立行政法人)の運用状況について朝日は1面中段で「年金 運用損5.3兆円」という大見出し、讀賣は2面トップで「年金運用5.3兆円赤字」という大見出しでそれぞれ報じている。特徴的なのは、朝日は06年度から15年度までの運用損益と運用資産額の推移を棒グラフで示しつつも、公表が参院選後になったことに「損失隠し」と批判が出ている旨書き、投稿記者の名前を出している。一方、讀賣はそのような棒グラフは示さずサブタイトルに「累積では45兆円黒字」と示し、官房長官が記者会見で述べたことをそのまま報告し、政治面で関連記事を載せている。

朝日新聞には官房長官の発言についての記事は無い。棒グラフを良く見れば、年金運用は累計で大幅黒字になっていることは分る。一方で読売新聞には出ていないが、朝日は5面のトップに「株の比率引き上げ裏目」と言う大見出しで、「GPIF長期戦略を強調」・「識者「国民に説明を」」の二つの副題の見出しを付けて、アメリカ・日本・韓国・カナダにおける公的年金積立金の運用状況をグラフで説明している。

一般大衆は専門的なことは分らなくても「政府がきちんとやってくれさえすればよい」という立場であろう。その政府が本当にきちんとやってくれているのかどうか、ということについて朝日新聞はより多くの情報・資料を提供しており、讀賣は政府の説明内容を報道している。ちなみに、追加金融緩和について朝日は社説で「日銀は政権のしもべか」という見出しで論じている、一方、讀賣は「政府との協調は効果を生むか」という見出しで論じている。

どちらが良いか、ということは新聞の読者の判断次第である。民主主義は、国民が政府の行動に対して批判の精神を持ちつつ、政府が常に正しい行動をとるようにと政府に対して自由にものを言うことによって発展するものである。最も肝心なことは「国民の国民による国民の為の政治」が行われるように、できるだけ多くの国民が政治について発言することである。その発言が活発に行われるような仕組みが社会に構築されていて、それを大切にする文化が社会の中にあるような国が理想的な国である。

そのように進化した国では、特定の思想・信条をもつ団体・組織のリーダーたちが、自分たちの理想を実現させようとして行動を起こしても、社会は常に平和を保つことができることだろう。一方で、公害など社会の中の悪と戦い、悪を無くす運動をする団体のリーダーたちは、初めさまざまな妨害や危害に遭ったとしても、最後には社会的正義を勝ち取ることができる。後者の活動団体は普遍的な信念を持っているので、社会の平和を保つことに貢献する。そのような団体は上述「特定の思想・信条をもつ団体・組織」とは全く違う。

日本には2000年以上続いた男系の天皇がいるゆえに、日本は安定した国家であり続けることができるのである。日本は夫婦別称が当たり前の国に、決してなってはならない。夫婦同一姓は日本においては普遍的な価値観に基づくものである。伊勢神宮も出雲大社も靖国神社も日本にいては普遍的な価値観に基づく文化の象徴である。「神道」という名が付くが、他の「道」文化同様に宗教ではない。神道では「祈り」という宗教的な行事が行われるが、神道は決して宗教ではなく文化そのものである。このような文化を推進しようと活動する団体は、決して「特定の思想・信条をもつ団体・組織」ではない。

日本人は縄文人を基層集団とする多人種の混血の人種であるが、言語文化において単一の民族である。それゆえに日本人は相異なることを一つにまとめて、多様性を統一的に観じとり、極端を好まず、「人類は皆兄弟、世界は一つ」というようなことを言う文化を持っていると思う。そういう文化の中で「道」の精神文化が育まれたと思う。天皇はそのような「道」の象徴的存在である。

日本は欧米諸国の猿真似をする必要は全くない。欧米諸国の精神文化や合理主義的・実用主義的なものの中の良い部分だけを学び取り、日本の中で消化・統一し、日本独自のものにすればよい。日本人は古来そのようにして来た。日本人は我々の先人たちが培ってきた大切なものまで戦後失ってしまった。10代、20代、30代の若い世代の人たちは、そのことに気付き始めているように思う。


新聞やテレビは嘘をあたかも真実のように報道したり、日本人の精神文化を歪めるようなことを主張したりするようなことが決してあってはならない。日本の未来を担う10代、20代、30代の若い世代の人たちに対して、新聞やテレビは正しい情報を提供するように心がけるべきである。そう思いながら今後朝日新聞を購読する。