2016年4月17日日曜日

20160417「仏教」をキーワードに、思いつくまま綴る(19)―― 活断層に沿った大地震の発生 ――


 太古の昔、巨大地震により生じた地底の活断層に沿って、このたび熊本の益城町と別府の由布にマグニチュード7を超える大地震が発生した。この活断層の下には南北方向に引っ張られる大地溝帯があるそうである。そこでは今後も大地震が続く可能性がある。

 九州は元々火山の島で、阿蘇盆地、日田盆地、玖珠盆地、由布盆地等は、太古の昔起きた大火山の爆発の後にできたカルデラ湖の跡である。カルデラ湖の淵が決壊し、湖水が下方に流れ出た後に川が流れている。阿蘇山や櫻島は現在も噴煙を上げているし、他に突然爆発して災害をもたらす活火山が沢山ある。それゆえ九州には風光明媚な景勝地が多い。

 普段何一つ不自由のない豊かな暮らしをしていても、今回のように活断層に沿った直下型大地震が起きると、突然不自由を強いられる。各自治体が発する避難勧告に沿って避難所に集まっても、炊き出しのおにぎりの配給を受けるため一時間以上も並んで待たなければならないような事態が起きる。

 全国の自衛隊・警察・消防・海上保安庁・日本赤十字社などの組織から緊急支援の部隊が直ちに現地に派遣され、活動が行われている。東京に近い宇都宮の陸上自衛隊の部隊からも災害派遣部隊が現地に向けて出発した。その部隊の車両のドライバーの中には女性隊員もいる。女性の隊員と言えば、輸送機のパイロットや護衛艦の艦長や海上保安庁の船長として活躍している人もいる。

 テレビを見ていると気象状況の説明を行っている人は、各家庭の災害対策や緊急避難のことについても、不特定多数の視聴者に向けて事細かく注意を促している。避難所で取材を受けた人々の顔を見ていると皆何処かに縄文人の特徴を現している。日本人は皆兄弟姉妹である。戦後日本人になった人たちも、数世紀もしないうちに皆混血・同化してしまう。

 ユーラシア大陸の何処かで、ヨーロッパ人・パプアニューギニア人の先祖と分れた人々、即ち縄文人がこの日本列島だけに住みついた。その後、縄文人はシナ(中国)大陸の呉・越地方に住んでいた人々と混血した。我々日本人はそういう種族である。日本人は天皇を宗家とする兄弟姉妹のような者であるから、大災害が起きたとき皆互いに譲り合い、助け合う。其処には1000年以上の歴史の中で培われた仏教の精神風土が見受けられる。

 官僚・自治体職員・自衛官・警察官・消防官・海上保安官・税関職員・政治家などは公に奉仕することが義務付けられているので、今様の‘武士’である。政治家で職務上公務員の立場にある人も今様の‘武士’である。医師・看護師・薬剤師・教師など公に奉仕する立場にある人々も‘武士身分’に相当する。地震・津波・土砂災害などが起きたとき、今様の‘武士’たちや‘武士身分’に相当する人たちは、人々の安心・安全を確保するため全力で奉仕する。かくして日本人はこの日本列島で、皆家族のようにして、繁栄を続けることができるのである。