2017年8月22日火曜日

20170822「民族間の相克」論


 われわれ日本人の容貌・身体的特徴・能力・性格・言語・文化・伝統などに、縄文人から遺伝し継承したものが色濃く反映されている。縄文人は中国・朝鮮半島の人々の先祖とは異なる人々であった。太古の昔、男性だけに遺伝するY染色体DNAのハプロタイプD1bを持つ人々はアジア大陸から駆逐されたのである。D系統は日本列島の他、チベットとインド洋のアンダマン諸島にしか存在していない。

この世界は民族間の相克の世界であると言っても過言ではい、と男は考える。中国は漢族が多数を占める国である。しかし中国は多民族の国でもある。韓国は殆ど朝鮮族だけの国である。日本は16000年前から3000年前までの13000年間、北海道から沖縄までの日本列島で暮らしてきた縄文人が凡そ3000年前以降、中国や朝鮮から少人数で徐々に渡来してきた人々と次第に混血して今の日本人種になった単一民族の国である。

本稿の論述のため、それぞれの国の民族を仮に「漢(Han)族」・「韓(Kara)族」・「大和(Yamato)族」とする。中国と韓国における反日の言動は「漢(Han)族」と「大和(Yamato)族」又は「韓(Kara)族」と「大和(Yamato)族」の間の相克によるものである。

世界を観ずると人種間の相克は宿命的なものであると言える。人間性至上主義・リベラリズム・グローバリズムにおいては、人種差別は絶対許されないことである。しかし人々の心理の深層には人種の観念が巣食っている。世界の各民族はそれぞれ単一又は複数の人種から成っている。世界の各民族は互いに自分達のアイデンティティと歴史認識を主張し合っている。このため異なる民族の間の相克は多かれ少なかれ存在する。特に価値観を共有することが出来ない民族同士は感情的に対立しあう。

人種と民族とは別々の観念である。たとえ人種が違っていてもその人がある民族に同化してしまえばその人に対する人種の観念は消滅してしまう。モンゴルの力士たちもヨーロッパ人の力士たちも日本に同化してしまえば彼らは日本人以上の日本人になる。彼らは日本民族の一員になる。何世代か後、彼らの子孫に縄文人の遺伝子が加わるだろう。同化が人種の壁を無くす同化が民族を単一にする。天皇は日本民族統合の象徴である。

 チベット人は中国大陸で圧迫を受けている。これまで何十人ものチベット人僧侶が圧迫に抗議して焼身自殺している。多民族の国の中で、彼らは当然のことながら「漢(Han)族」の一員になることを拒んでいるから悲劇が起きている。現在東アジアや東南アジアで起きていることは「漢(Han)族」による周辺種族に対する圧迫の現象であると言える。

日本固有の領土である尖閣諸島の海域では中国の公船が頻繁に領海侵犯を繰り返している。中国が尖閣諸島の領有を主張し始めたのはその付近で石油資源の埋蔵が確認された1970年である。中国は尖閣諸島が明王朝の時代から中国の領土であったと主張している。

韓国は日本固有の領土・竹島を不法に占拠している。解決済みのいわゆる従軍慰安婦問題が蒸し返されている。韓国が作った映画『軍艦島』では、史実でないことがあたかも歴史的事実であるかのように表現されている。韓国の日本領事館前には慰安婦を象徴する少女像が設置されたままである。韓国内を走る公共バスの中の前方座席にはそのような少女像が置かれている。これに対して日本は忍耐し続けている。しかしこれは異常な現象である。

 稲作は中国や朝鮮から渡来してきた人々が持ち込んだものであると考えられていたが、縄文遺跡の研究結果、実はそれ以前に縄文人たちが古代米と言われる米を作っていたことが分かった。渡来人と混血した縄文人も、当時まだ混血していなかった縄文人も、古代の中国人から「倭人(Wajin)」と呼ばれていた。その「倭人(Wajin)」たちが朝鮮半島に進出していたことも遺跡の発掘から分かった。

 日本人の創造性・進取性・協調性などの長所は13000年間の縄文時代に身に付いたものである。江戸時代の士農工商の身分制度は上下関係の制度ではなく職業分担の制度である。それは中国や朝鮮における身分制度とは大きくかけ離れているものであった。日本は黒船来航に刺激を受け、武士が先頭に立って士農工商の身分制度を廃止した。日本では江戸時代に朱子学と共に実用主義的な学問である陽明学、そのほか蘭学(オランダ学)も普及していた。日本にはそのような背景があったから、日本は革命を経ず非常に短期間に西欧列強に伍する力を有する国に生まれ変わった。しかし中国・韓国はそうではなかった。

 「漢(Han)族」は自分達の勢力圏を広げて行くことだろう。そう遠くない未来、「漢(Han)族」の勢力圏は世界を大きく分けるほど拡大しているかもしれない。「韓(Kara)族」は再び「漢(Han)族」の勢力下に入ることになるのだろうか?古の昔から「大和(Yamato)族」は「漢(Han)族」に対抗するほどの力を持ち続けてきた。しかしそう遠くない未来、「大和(Yamato)族」はどういう運命を辿るのだろうか?

日本政府は外交力と軍事力を以て日本の領土・領空・領海・排他的経済水域を防衛しなければならない。反日キャンペーンに対しては、日本政府はその都度辛抱強く飽きずに抗議を続けるとともに、彼らの言動が国際法と道義に照らして正しくないことを丁寧に論証し、その旨を国際社会に向かって冷静に発表し続けなければならない。志有る日本国民は政府に対しこのことを強く要求し続けるだろう。