2016年7月3日日曜日

20160703ダッカのテロで日本人7人の横死に思う


 バングラディッシュの首都ダッカのレストランで、ISを名乗る武装組織のメンバーによるテロ行為により日本人7人が殺され、1人が顔に深い傷を負った。犠牲者のご家族のご心中は如何ばかりか! 彼ら日本人たちはバングラディッシュの交通渋滞解消のためのインフラ(社会基盤)整備のため活動していた。

 武装組織のメンバーたちは「神は偉大なり!」と叫んで、平気で無辜の人々の命を奪う。この地球上に彼らが住む場所が何処にもないようにしなければならない。そのためには彼らに勝る国際的な組織力と武力が必要である。

 武装組織も国家も非常に怖い「生き物」である。そのことが先ず人々に認識されなければならない。武装組織や国家は人間で構成される。個々の人間同士はお互い温かい心を通わせ合う。しかし、そのような人間が組織や国家に所属すると、其処では人間は一個の‘細胞’のようになる。この原理が人々に認識されなければならない。

 多分一部のメディアや一部の政治勢力では、日米同盟を強固にした安倍政権の打倒と、美辞麗句である「国際紛争の平和的解決」を人々に訴え、共感を得ようと行動するだろう。彼らは理想主義者たちであり、現実に目を反らしている人たちである。

 勿論、日本はアングロサクソンの人たちのような「新個人主義者」の国ならば、彼らの国々のように核武装もし、必要ならば戦争もする覚悟で、欧米諸国と距離を置くことだろう。しかし、日本は2000年以上万世一系の天皇を戴く国である。今、日本は自存のため最良の道を選んで進んでいるのである。あってはならぬことであるが、日本がかつてのように自存が危うくなったときは、また別の道を探らねばならないのである。

 現在の日本は、憲法の前文にある「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼」するだけでは「安全と生存を保持」できないからこそ、アメリカと強固な同盟関係を構築しているのである。しかし将来、日本が自衛のため「別の道を探る」ことはあり得るだろう。

 先の戦争に関して、マッカーサー元帥は、アメリカ議会において以下のとおり、「日本の戦争は自衛戦争であった」と証言している。反戦感情に流されている一部のメディアや一部の政党は、この証言を受け容れるべきである。以下、webより括弧(“”)で括るとおり引用する。

There is practically nothing indigenous to Japan except the silkworm. They lack cotton, they lack wool, they lack petroleum products, they lack tin, they lack rubber, they lack a great many other things, all of which was in the Asiatic basin.

 They feared that if those supplies were cut off, there would be 10 to 12 million people unoccupied in Japan. Their purpose, therefore, in going to war was largely dictated by security

 和訳:「日本は絹産業以外には、固有の天然資源はほとんど何もないのです。彼らは綿が無い、羊毛が無い、石油の産出が無い。錫(すず)が無い、ゴムが無い。それら一切のものがアジアの海域には存在していたのです。もし、これらの原料の供給を断ち切られたら、1000万から1200万の失業者が発生するであろうことを日本人は恐れていた。したがって、彼らは戦争に飛び込んでいった動機は、大部分が安全保障の必要に迫られてのことだったのです」”

 今回、日本人が7人もテロの犠牲になったことについて、一部のマスメディアや政党が安倍政権や日米同盟を批判するかもしれない。彼らはこの機会に自分たちの主張を広めたいという欲心から、或いは武を忌み嫌う心情から、ポピュリズムを煽ることに加担することになる。今回の参議院選挙は、日本人が現実を冷静に見つめることが求められている選挙である。

関連:29130226「力」の論理を忌み嫌ってはならぬ
http://hibikorejitaku.blogspot.jp/2013/02/blog-post_26.html