2009年6月24日水曜日


旧皇族が書いた本(20090624

男は運動を兼ねて15分くらい歩いたところにある書店をよく訪れる。書店は情報の宝庫である。男は歴史関係の書物に興味があって書棚をずっと一覧していたら、『旧皇族が語る天皇の歴史』という本が目に留まった。それをしばらく立ち読みしていたが、値段も800円そこそこで手頃なので買い求めることにした。この本はとても読みやすく、書かれている内容は非常に理解しやすいと思った。
男はこの本を読んでいて目に留まったところが幾つかあった。その中の一つに、古代の日本人は倭人・倭族であって日本人ではなかったが、大陸系・朝鮮半島系からの渡来人と血が混じりあって日本人になった。飛鳥時代に日本に渡ってきた朝鮮半島からの帰化人と現在の在日の人たちとは時代が違うだけで本質的には同じであり、現在の在日の人たちも時代が経つにつれて日本人と混血が進み、初来の日本人の先祖になる、という個所がある。
もう一つ、日本人は記紀(古事記のもと)に書かれているとおり天皇は宇宙の創造にかかわった神々の意志によるものであり、記紀に書かれている世界観によれば天皇と現在の日本人とは祖を同じくする一族であり、天皇家は日本人の宗家であり、天皇はその家長のようなものであるという部分である。

男は「天皇は日本の民の家長として国を取り巻く世界の平和と民の幸福を祈り願う存在であり、天皇が英語でエンペラーと訳されるが天皇は諸外国の皇帝のように人民を支配する存在ではない」と思う。人民に必要とされてきたから神武天皇以来2000年皇統が続いてきたのである。著者はそこまでは語っていないが、男は「もし天皇家がなくなれば日本人の深層心理のセルフ・自分自身というものがなくなり、日本人全体に必ず精神不安定が生じ、日本国は衰退してゆくであろう」と思っている。
最も面白かったのは、幾百万人の犠牲を出した昭和の戦争前後の皇室と軍部の動きである。男は「1350年前の内大臣・中臣鎌子(藤原鎌足)のように木戸幸一内大臣は的確な判断でよく天皇を補佐し皇室を守った」と思う。その本には、皇族による南進論者東条英機首相暗殺の動きがあったことや、米英と組んでソ連をたたく北進論者関東軍主任参謀・石原莞爾が軍を指揮していたらおそらく今の世界地図は全く変わったものになっていただろうと著者が確信していることなどが書かれている。
この本にはひげの殿下・寛仁親王との対談が収められている。そこでは皇統の継続について語られている。殿下が有識者会議の結論について語っておられたことを男はテレビか何かで見たことがある。男はその会議のメンバーの学者に対する反発感を消し得ない。
男はこの本はできるだけ多くの日本人に読まれるべき本であると思った。そのことをまず男の一族や友人に伝えようと思った。そこで男は朝から手紙を書いたり、電子メールを送ったりした。女房は「朝からパソコンに向かっていてよく疲れないわねえ」という。
戦前の教育の反動のせいか、教師の中には卒業式などの行事の際国歌斉唱もせず、国旗に敬意を表さない者が若干いて「思想信条の自由」を主張している。男はそういう輩に向って「おまえら日本人か」と怒りをぶっつけたくなる。今の日本人には日本の古代史と、正しい近現代史の教育が足りない。戦前の教育の良かった部分は復活させ、日本人としての正しい精神を培うようにすべきであると男はつくづく思う。

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