2009年6月28日日曜日


経済財政改革の基本方針(20090628

男は首相官邸のメールマガジンを、このメールマガジンが発足した時から受信していた。そして何か政府に対してモノ申したいときにメールで男の意見を首相官邸宛発信していた。全国から送られる首相官邸宛意見は相当な数になっていると思うが、意見を発信する側は自分の意見がこのメールマガジンを担当する部署の役人に必ず読まれていて、彼らにとって有用な意見は必ず取り上げられると思っている。
かつて男は、若い人たちに義務として、警察や消防、自衛隊や海上保安庁などの学校に体験入校させる制度を作り、鍛えたらどうかというようなことを提案したことがある。体験入校はそのような国の機関の学校だけではなく、航空会社やスポーツ関係の団体の訓練学校などでもよいと思う。或いはボーイスカウトやガールスカウトなどへの体験入隊でもよいと思う。「多様性」をキーワードに若い人たち本人の志望で選択させ、国が定めた体験学習基準のもと費用は国が負担するのである。
男はここ数年首相官邸からのメールマガジンにはほとんど目を通さず、ゴミ箱に捨てていた。と言うのは、男が自分で希望していたせいもあるが、通販会社や大型電気店などからのメールマガジンなども同様に毎朝削除していて、首相官邸からのメールマガジンも同じ扱いをしていたからである。これらのメールマガジンの発信元に配信停止の処置をしたところ、首相官邸からのメールマガジンを久し振り見てみようという気になったのである。
男が久しぶりに見たメールマガジンに、「経済財政改革の基本方針」(「基本方針2009」)を閣議決定したこと、それは国の政策の大きな柱・方針を定めるものであること、が最初に述べられている。「安心・活力・責任」を同時に達成するために経済と社会の変革が必要である、と述べられている。
男は、その政府の方針はそれでよいと思っている。経済的豊かさがなければ、国を愛し、国に奉仕するという気持ちも起こらないであろうから、その意味で「経済」は「精神」に優先するものかもしれない。しかし男は、今の政府は「経済」のことばかりが念頭にあって「精神」を軽視しているように思えてならない。
人は精神がしっかりしていないと人生を強く正しく生き抜くことはできない。いくら氏素性が良くても、精神が弱ければ人生を誤まる。国も同様で、国の精神というものをしっかり見据え、保っていかないと、国の将来を誤まるであろう。「精神」は強さの源泉なのだ。閣議決定する諸案件には、「国の総合的力を高め、国の安全を保ち、世界の平和に貢献する」という意味の、もっと高尚な表現の文言が必ず入り、その「国の総合的力を高め」るため、「経済財政改革」を行うというのであれば、男も納得できる。「国の総合的力を高め、国の安全を保ち、世界の平和に貢献する」精神こそ国の総合行政の中心に据えるべきであり、ペコペコ頭を下げ、手を揉み合わせて相手に媚び、儲けようという商人の根性のようなもの、と言ってしまえば反感を買うと思うが、そのようなところに通じるものが少しでも感じられるようなことだけを前面に出しているとしか思えない国の方針に対し、男は不満である。

政策立案者には新渡戸稲造が書いた『武士道』を読み、たとえ斜め読みでもよいから『日本書紀』『続日本紀』を読んでほしいと男は思う。もっとも困難であった明治維新後の国の運営は、「男子」の「士魂」で乗り切ったのであるから。

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