2011年4月7日木曜日

人生にもきっと浅瀬がある(20110407)

 本多顕彰(ほんだ あきら)という方が、「人生にも、きっと浅瀬がある、と思うようになった。私は苦しいときには決してじたばたしない。幸いに、私の人生には、浅瀬がいつもあった」と言っている。

 本多顕彰は、明治31(1898)10月、愛知県名古屋市に生まれ、昭和536月、80歳で没した。彼は東京帝国大学英文科卒で、東京女子高等師範学校教授・法政大学教授を歴任された英文学者・文芸評論家であった。

 人生は人それぞれで、平穏無事な、幸せを絵に描いたような人生を歩んできた人もいれば、一方で死にそうな苦しい思いを経験し、苦労が絶えない人生を歩んできた人もいる。

既にこの世から去った親や祖父母や叔父叔母や先祖らが非常な苦労をし、子孫のために頑張ってくれたお陰で、今、幸せな日本人が沢山いる。今日の日本人の幸せは、それらの方々のお陰である。

その日本で、未曾有の大災害が起きてしまった。夫や妻や子や親や、祖父母や兄弟・姉妹を亡くし、家・財産を失ってしまった人たちが沢山いる。

親を亡くしたある9歳の男の子は、健気にも悲しいことを忘れ、前向きに生きて行こうとしている。似たような子どもたちが沢山いる。

これまで平和を享受してきた日本人は、この苦しみを乗り越え、次世代のため、良いものを遺さなければならない責務がある。

 被災した人びとは、「負けてたまるか!」と歯を食いしばって、復興にむけて立ちあがっている。日本中が「頑張ろう」の合言葉で助け合い、励まし合っている。

 しかし、今日平穏無事であっても、明日何が起きるか判らない。もし万一わが身に何か起きたとき、上記本多顕彰の言葉を思い出そう。人は、自分の人生を終えるまで、その時たとえ75にも80になっていて、もし何か重大なことが起きたとき、その時「きっと浅瀬がある」とわが身を励ましたい。そして言葉でも何でもよいから、何か良いものを、自分の子や孫たちにはもとより、他人の子どもたちにも遺して逝きたいものである。

2011年4月6日水曜日

単純なる心を持つのは実にむずかしい(20110406)

 上記表題は、島崎藤村の言葉である。この言葉の前に「混乱せる今の時にあたって、」という語句がある。

 今、この国は未曾有の大災害に遭って、非常に混乱している。このような時こそ単純な心を持ちたい。津波で夫を失い、妻を失い、子どもを失い、親を失い、家も財産も失った非常に多くの方々がいる。わが身をその立場に置き換えて、その悲しみを想像すれば、その悲しみは言語に絶するものがある。しかし、本当の悲しみは当事者にしか分からない。

 原発の事故のため集団避難生活を余儀なくされている人びとの苦しみも、その本当のところは当時者にしかわからない。同じ苦しみを受けている人びとはお互い助け合い、慰め合い、励まし合っている。

全国各地、世界各地から同情と見舞いの心が寄せられている。お名前をあげるときりがないが、非常に多くの有名人がそのような方々の苦しみや悲しみを分かち合おうと非常に多額な寄付と奉仕活動を行っている。無名の非常に多くの方々が、自らの労力を提供して同じ気持ちでボランティア活動を行っている。

メディアも連日、被災地の状況や原発事故の状況を伝えている。政府も企業も地方自治体も、皆、この未曾有の大災害から立ち直るため、懸命な努力をしている。128百万人の日本国民が、なんとかこの困難な状況から抜け出したいと切に願望し、じっとしてはいられずそれぞれその同じ願望の方向に向けて行動している。

そういう中、放射能汚染の問題について、海外からの厳しい目が注がれている。「情報が不十分である、不正確である」という批判が出ている。農水省には放射能汚染状況の情報が提供されていないと、通産省に抗議している。

原発からの放射能汚染が深刻になりつつある状況下、そして、被災者や被災地の苦しみに人びとが徐々に耐えきれなくなりつつある状況下、この国の中で非難・批判の声が高まる可能性がある。人びとはそのようにしてストレスを解消したいと思っているだろう。

今、必要なのは、島崎藤村が言うような「単純な心」である。天皇陛下は、自ら粗食を求め、不自由な暮らしを求め、人びとのため祈りを捧げて下さっている。

菅首相以下要人は、そのような暇さえ惜しいだろうが、陛下のお心を「単純に」有難く思い、是非機会を作って明治神宮と靖国神社にお参りし、祖霊と国のため散った人びとの御霊に、心を正して祈願されるとよいと思う。

昔、真の武士は、吉田松陰や西郷隆盛に象徴されるように、単純な清い心を持っていた。今の時代、「神頼み」と揶揄され、批判され、非難され、嘲笑にさらされるかもしれないが、菅首相以下政府要人が、そのような「単純な」行動をされれば、必ず復旧・復興への希望の光が射してくるに違いない。

2011年4月5日火曜日

オカルト的と言われるかもしれないが・・(20110405)

 大阪のO氏が「俺にも言わせろ!」とブログで叫んでいる。今日の記事のタイトルは「死者0人 明治の教訓 15メートル堤防が村を守る(伝承が日本の根底と知るべし)」である。

 日本は、古来「神の国」である。ここでいう「神」とは、キリスト教やイスラム教など一神教の「神」ではない。『古事記』には、高天原に成った「神」は三柱(みはしら)の獨神(ひとりかみ)である。次々に神々が成り、伊邪那岐命(いざなぎのみこと)と伊邪那美命(いざなみのみこと)二神が天つ神(あまつかみ)の命(みこと)により、淤能碁呂島(おのごろじま)という島を成した。

 イザナギがイザナミに「汝(な)が身は如何に成れる。」と問うたら、イザナミは、「吾が身は、成り成りて成り合わざる處(ところ)一處(ひとところ)あり。」と答えた。するとイザナギが「我が身は、成り成りて成り餘れる處一處あり。故(かれ)、この吾が身の成り餘れる處をもちて、身の成り合わざる處にさし塞(ふさ)ぎて、國土(くに)生み成さむと以爲(おも)ふ。生むこと奈何(いかに)。」と言った。するとイザナミは「然善(しかよ)けむ。」と答えた。

 このようにして「みとのまぐはひ」をして、この日本の島々ができた。そして多くの神々を生成した。これが、われわれ日本の国土と日本人である。

 この日本列島に我々の先祖が住みついて、今日まで伝承してきたことを有難く思い、先祖を敬う気持ちを決して忘れてはならない。天皇は、我々日本人の中心である。

 先の大戦で、国の為尊い命を捧げられた310万人の軍人・軍属の御霊は靖国神社に祀られている。伊勢神宮、明治神宮、宇佐神宮、出雲大社などなど、我々の先祖や国の為命を捧げた方々が祀られている神社に詣で、今ある感謝の気持ちを決して忘れてはならない。今、我々が試練を受けながらも、こうして存在しているのは、今、この世にはいない、我々の先祖や国の為命を捧げた方々のお陰である。過去世は現世に、現世は来世につながっている。仏教は、そのことを教えている。

 今、この国は、余りにも過酷な試練に遭っている。「明治以降戦前の日本人は悪いことをした」と一般大衆を扇動してきた政治家や学者らを、厳しく批判しなければならない。

2011年4月4日月曜日

オンラインニュース記事から (20110404)

 此の度の東日本大震災の情報など各種情報の内容や伝え方については、メディアによる違いが大きい。インターネット・オンラインでNHK、読売新聞、朝日新聞、産経新聞、琉球新報、自衛隊の朝雲新聞などを調べてみた。

 結論から言うと、今の時代、日本国民は、特定のメディアによる情報だけでものごとを判断するのではなく、各種主要メディアの情報を入手して判断すべきであるということである。我が家もそうであるが、普通一般の家庭では、新聞は特定の新聞社の新聞を取っている。朝日新聞や産経新聞や琉球新報だけをとっている家庭では、どちらかと言えば偏った情報しか得ていないと思う。朝雲新聞は、自衛隊機関誌であるから別扱いである。

 以下の記事は、msn産経ニュースの4月3日付の記事の引用である。

 “米軍準機関紙「星条旗新聞」によると、空軍第320特殊戦術飛行中隊は、仙台空港復旧のためパラシュート降下という度肝を抜く作戦を敢行した。その後、自衛隊とともに海兵隊が重機を使い、3月20日には「仙台空港の約80%を復旧させた」(コゼニスキー海兵隊大佐)というから、実戦を経験した部隊はやることが違う。”

 一方、琉球新報では、他の新聞はあまり取り上げていないが、駐留米軍による被害に関する記事が多い。そういう中、今日(4月3日付)で、“『薩摩藩の奄美琉球侵攻四百年再考』 単なる「過去」ではない歴史”という タイトル次の記事があった。

 “09年は、薩摩藩による琉球侵攻から400年に当たり、沖縄県・鹿児島県の各地でシンポジウムが開催され、徳之島のシンポジウムもその一つとして開催された。薩摩藩の琉球王国への侵略戦争という構図の中で、埋没しかねない「奄美」という視角を強く意識した本シンポジウムを記録した本書の持つ問題意識や検討した成果は大きい。

 例えば薩摩支配下の奄美を中華帝国と結び付いた琉球との関わりで取り上げた金城正篤氏・弓削政己氏の分析からは、奄美諸島を薩摩藩の「直轄地」という性格のみではなく、中国・琉球・日本関係の中で捉えるべきであるという認識に至る。奄美諸島の歴史を日本(幕藩制国家)と琉球王国、さらに中華帝国といった東アジア規模で考えることで新しい近世奄美の歴史像を構築することができるのではないだろうか。ところで、シンポジウム開催に当たって近世以降の奄美に対する歴史観が変化することを危惧して「時期尚早」(51ページ)であるという意見もあったようである。400年の歴史が私たちにとって単なる「過去」ではないことを示していよう。”

 われわれは、奄美・沖縄は、日本の一地方であり、薩摩による支配は「過去」のことであると思っている。ところが、そのことが、沖縄の一部の人たちにとって気になっているようである。その延長線上に、普天間基地移設の問題、鳩山氏の「東アジア共同体」構想があるように思う。徳之島は奄美群島の一つで、普天間基地移設問題で話題になった。

 沖縄は日本国の一行政単位である。人びとの交流・移住の密度も非常に濃い。今さら、新たな歴史像を構築する必要は全くない。この関係者たちは、何を意図しているのか?

2011年4月3日日曜日

信なければ、民意なければ (20110403)

 自民党総裁谷垣氏は、菅総理に対する拭いきれない不信感があって、菅直人氏が総理の座から下りなければ大連立は反対であるという。

 この国家危急のときの内閣総理大臣は、「民意あっても、信なければ」勤まらないだろう。逆に「信があっても、民意なければ」内閣総理大臣は務まらないだろう。

 ここでいう「信」とは、・官房長官・閣僚・官僚・補佐官・政務官等内閣総理大臣の周囲の方々が、内閣総理大臣のもと、己の心を無にして公務に専心する気持ちである。

 今、この「日本丸」は、船長を菅総理とし、1等航海士、1等機関士、1等船舶通信士等乗組員である上記の政府要職の方々によって運行され、暴風雨の大海原を航行中である。

 この船には、天皇家初め日本の各家々の家族、災害被災者、在留外国人等が乗っている。この船に乗り合わせている人びと、128百万人の民は、この船が無事この暴風雨に荒れ狂う海を乗り切ることができるかどうかと一抹の不安を感じつつも、「この船は絶対沈まない、必ずこの嵐の海を乗り越えて行ける、われわれにはその力がある」と自信を持ち、誇りを持ち、団結してそれぞれの持ち場をしっかりと守って頑張っている。

 今、この時、この船には、船長や乗組員になることができる資格(海技免許)を持っている人たちも乗り合わせている。もし、何かあれば、その方々はいつでも船長や乗組員の役割を担うことができる。

さて、「民意」は、船長を誰かに代わって貰いたいということであろうか? 乗組員たちは皆、船長に「信」を置いているのだろうか? 或いはまた、船長も一部の船舶職員も、それぞれが誰かに自分の役割を代わって貰いたいと思っているのだろうか?

 「民意」が、「今この時は今の船長(菅首相)のままでよい、しかし、この船には海技免許をもった優秀な方々も沢山乗り合わせているので、是非皆で協力し合って欲しい、船長も乗組員らもそのような優秀な方々に協力してもらえるように条件を整えてもらいたい」ということであるならば、船長も乗組員も他に海技免許を持っている方々も、お互い虚心坦懐、私心を無くして協力し合うべきである。

 先ずは、具体的には、民主党はマニフェストを凍結する。菅首相は、ご自分の過去の言動について率直に謝る。その上で、自民党も公明党もみんなの党、その他の党派も胸襟を開き、期間を定めて、菅総理のもとで協力する。

 こうあって欲しいというのが、今の「民意」である。

 ついでながら、小沢一郎、鳩山由紀夫の両氏には、「民意」はない。あるのは、一部の取り巻き、両氏から恩を受けている若輩の国会議員、私心のある老獪な国会議員らである。両氏はこれらの国会議員らの「信」があるかもしれない。しかし「民意」はない。

 また、もし菅総理に「私心」が見られるようであれば、菅総理に対する「信」も「民意」も一挙に無くなる。信用を築くのには時間がかかるが、信用を失うのは一瞬のことである。

2011年4月2日土曜日

集合的無意識(20110402)

 此の度の大災害に関する報道を視聴して思ったことがある。

 それは、政治家や有識者やマスコミなどのように積極的に発言していない、または発言しても身近な範囲にしか発言していない無名の絶対多数の人びとの、無意識または無意識に近い思いのとおりに、世の中が動いてゆくということである。

 この動きは、人びとが「そうあるべき」と思っている方向への動きである。道徳の方向への動きである。人びとは一時期、影響力のある者の発言に耳を傾け、その者が誘導する方向に引きずられるが、やがてその者の発言を信用しなくなる。

 道徳に従う発言や行動は、たとえ初めのうちは見向きもされなくても、道徳に従う発言や行動が忍耐強く続けられると、人びとはその発言や行動に関心を示すようになる。

 それは集合的無意識の現われである。いま、この日本では、国の危機に対して人びとは自分の思想や理念とは無関係に、「皆同じ船に乗っている」という意識になっている。船長が自分の思想や理念に合わない人であっても、またこれまでその船長に好感を持っていなかった人であっても、その船長が一生懸命やっている姿をみて、今は船長とともに、皆で力を合わせて、この大嵐の海を乗り切ろうと思っている。

それは集合的無意識の現われである。政治家や有識者やマスコミなど影響力がある者は、この集合的無意識を無視することはできない。道徳の方向に逆らってきた政治家は、沈黙せざるを得ない。彼らはいずれ淘汰される運命にある。

自衛隊は米軍と緊密な連携を保ち続けてきた。その成果が初動対処の時に如実に顕われた。そして今、自衛隊と米軍なしには、危機から脱出することはできない。アメリカ海兵隊は、福島第一原子力発電所被災事故による放射能汚染の拡大を防止するため、特別に訓練されてきた専門部隊を送り込んでくれた。人びとは、彼らの活動に大きな期待を寄せている。この際、普天間の問題と関連させたうがった見方はすべきではない。

天皇皇后両陛下は、国の為、人びとの為、祈りを捧げられ、人びとの苦しみを分かち合いたいと行動しておられる。両陛下の純粋無垢のお心に人びとは心を動かされている。

此の度の未曾有の大災害に遭い、人びとの集合的無意識は変わった。

2011年4月1日金曜日

福島から避難された方々 (20110401)

 大津波による災害と福島第一原子力発電所被災事故に関連して、我が家の近くにも被災者が2家族引っ越してきた。大津波でおばあちゃんと孫が犠牲になり、葬式を済ませたという。その方は福島第一原子力発電所から南30キロのところにあった家も墓も何もかも、跡形もなく波にさらわれてしまったという。

 大津波や発電所の事故で避難を余儀なくされた方々は、住みなれた町から離れ、長期間避難生活を送らなければならない。その方々の身になって、その辛さを想像しよう。

 放射能汚染の拡大を食い止められるかどうか見通しが立たない。世界中が固唾をのんで見守っている。現場作業者たちの士気を失わせるようなことが決してあってはならない。

 日本がこのような状況にある最中、ロシアは我が国を領空侵犯し、わが戦闘機が実弾を装備して緊急発進し、ロシア空軍機を追い払った。また、東シナ海では中国の軍用ヘリコプターがわが護衛艦(‘駆逐艦’と言う)に接近した。また、韓国は竹島の実効支配を強化し、歴史をねつ造して「独島(竹島)は歴史的にみても韓国の領土である」と言っている。
 アメリカ海兵隊は、陸上自衛隊(‘国防陸軍’と言う)の要請を受けて、ある高校の体育館の汚泥除去作業を一緒に行ってくれた。また、福島第一原発の放射能抑え込みのため、アメリカ海兵隊の専門チームが一個中隊規模で福島に来てくれる。中国やロシアにすり寄り、アメリカを遠ざけようとした政治家たちは、今、何を考えているのか?

 今、このような状況にあるこの国で、すでに支持が非常に低くなっている民主党・国民新党だけで未曾有の危機を乗り越えようとすることを、国民は大変不満に思っている。何故、党派の垣根を越えて全党結束して国難に対処できないのかと思っている。

 菅首相の過去の言動は棚にあげよう。今この危機にある時、内閣総理大臣の重職にある菅直人氏を立てて、全国民一致団結して、この国難を乗り越えなければならない。それが、国民の総意である。そして一日も早く、この憂鬱な状況から脱したいと誰もが思っている。

 民主党は、マニフェストにこだわるな! 自民党・公明党など野党が受け入れることができるところまで、当面の実施目標を下げよ! さもないとこの国は絶望的になる。国民の不満は一挙に爆発するかもしれない。

2011年3月31日木曜日

本音が見えたような気がする (20110331)

 枝野官房長官が、防衛省の事務次官通達について、自民党石破氏の質問、「自衛官に対して、出るな、控えろという通達。これが事前抑制でなくてなんだ。首相や防衛相が自衛官を信じていないのが悲しい。事前抑制のような通達を出して、恥ずかしいと思わないのか」に対して、「内閣官房長官という法令の解釈に責任持つ立場になったので、改めて今回の通達の内容と、過去の判例を自ら検討した。事前抑制に全く当たらない」と突き放したという。(以上、インターネットmsn産経ニュースより引用)

 これは、民主党政権が、現職自衛官(憲法改正して‘軍人’と呼びたい)が、田母神元航空幕僚長など、正論を主張する講演会等に出席して、戦前の2.26事件のような反乱を起こすようになるかもしれないと危惧するからではないのか?

 武士道に代表される道徳の力は、何事にも勝って強い。‘軍人’の思想を統制しようとしても、自由な国・日本では、twitterFaceBookなどネットワークを通じて、正しいことはすぐ広がる。逆に正しくないことはすぐ抑えられる。

 「軍は国の背骨」である。為政者の過ちによって国が間違った方向に進むとき、それを正すのは軍である。


 

2011年3月30日水曜日

小沢氏系倒閣の動き(20110330特別)

 小沢一郎氏「一新会」メンバー約20名が会合し、「菅首相は国家的危機に対応していない」として倒閣の動きに出た。私は言いたい。「貴方方こそリーダーの足を引っ張り、自分たちの利益を誘導しようとしている」と。小沢氏及びその一派の動きは、私利私欲の行動にしか見えない。そのような政治家は、今、この国家的危機にあるわが国には要らない。

 若い世代や、子供たちを見よ!彼らは、健気にも一生懸命「日本頑張れ!日本を救え!」と、それぞれに出来ることをやっているではないか!貴方方は、何を見ているのか!

 昨日、サッカーの日本代表とJリーグ代表が試合をし、日本代表が21で勝った。彼らは義捐金を集め、日本の再起を願い、お互い全力を出し切って戦った。皆、心を一つにして、祖国日本のことを思い、それぞれに行動している。

 それに引き換え、貴殿らは、党利党略に走り、国を思わない身勝手な行動をしている。恥ずかしくないのか! 即刻、議員バッジを外して頂きたい。

 野党自民党内にも、職業政治家は多数いるだろう。この際、与野党を問わず全国会議員は、己の心を無にして、今、この国のリーダーとして頑張っている菅首相を支え、与野党一丸となって、この国の未来のため全力を尽くして頂きたい。

 期間を区切って民主党はマニフェストを凍結し、自民党ほか野党も、たとえ数の上では多数になったとしても、大局において同じ政策のもと大同団結し、一定の復興の道筋が確立されるまで、菅総理大臣を支えるべきである。

 それが、無党派層の、特に若い世代や子どもたちの切なる願いである。それが判らない国会議員は与野党問わず、国賊である!
 
与野党団結すべし(20110330)

 イスラエルの災害救助隊が、南三陸町に診療所を設置し、医療スタッフ60人が常駐して診療を開始した。これは医師法の超法規的措置で実現した初めてのケースである。イスラエルによる、このようにレントゲン撮影室も備えた大掛かりな診療所の開設は、アメリカに次ぐ規模の海外からの災害援助である。

 南三陸町は、住民の半数が津波で命を失った。佐藤町長以下幹部が町の災害対策本部で会議中津波に遭い、第二波来襲時、強引く波の中、町長ほか職員10名、その建物の屋上に上がる手すりなどにしがみつくなどして命拾いしている。ある職員の妻が彼女自身の家の2階にあり、家もろとも津波にさらわれて行った。その時町長以下10名の職員は、目の前でそれを見てしまたった。その心中や如何に。しかし皆心を一にし、悲しみ乗り越え、不眠不休で町民のために働いている。佐藤町長以下職員は、正に今の時代の‘武士’である。

 福島県新地町のJR常磐線新地駅構内では、4両編成の列車が大津波を受けて横転したが、40人ほどの乗客乗員は全員無事だった。たまたま乗り合わせていた警察官二人、乗客らを一列に並ばせ高台にある役場まで誘導した。列の後尾で皆について行けない人あり、たまたま通りかかった避難の個人車両あり、警察官これを停止させてその遅れた人を便乗させ、背後に迫り来る津波の中、間一髪全員を救うことができた。迫り来る津波の前で、避難勧告を放送し続けた若い消防官もいた。この人たちも、今の時代の‘武士’である。

 福島第一原子力発電所は、深刻な事態に陥っている。東京電力の社員・協力会社社員たちは、毎日ビスケットの朝食、アルファ米の夕食という一日2食だけの非常食で、放射線を遮蔽する特別な建物内に毛布一枚だけで雑魚寝しながら、命がけ奮闘している。彼らが浴びている放射線量は、一般の人たちに許容されているレベルをはるかに超えている。わが命をかけ、公の為、会社のため忠義を貫き通している。彼らもまた‘武士’である。

 この国難の時に、ロシアや中国は、我が国の防衛態勢をチェックしようとしてわが国の領空・領海に対する侵犯すれすれのことを試みたり。東シナ海の日中中間線の内側(日本側)に入りこんできて、警戒行動中のわが海軍の駆逐艦に刺激を与えている。かれら野生動物の猛獣のような奴らに、決して隙を見せてはならない。武器の引き金に指をかけ、命をかけ国の守りに就いているわが駆逐艦の乗員こそは、正に今の時代の‘武士’である。

 菅首相は、民主党のマニフェストの主要項目である子ども手当、高速道路の無償化などを一時凍結することを公式に表明した。全野党は、国家の非常事態にあって、菅内閣総理大臣を総指揮官とした体制に積極的に参与し、この国難を乗り越えるためそれぞれの力を出すように行動して貰いたい。初動対処がどうであったとか、いろいろ批判したいことはあるだろうが、それは、すべての状況が終息してからのことにすべきである。

日本国民は、次世代を担う子孫のため、一致団結してこの危機を乗り越えなければならない。子供たち、少年少女たちは大人たち以上に危機を感じて、健気に頑張っている。この国難のとき、政治家を初め、今の時代の‘武士’たちの行動が試されているのである。

2011年3月29日火曜日

大震災の教訓・アイデア(2)(20110329)

中国の実質・海軍(海監)のヘリが、海上自衛隊の護衛艦に接近した事件について、どちらかと言えば「まあ、あまり気にせず、事を荒立てずにおこう」という風潮が多い。しかし、今回の接近・挑発は前回よりも踏み込んだものである。中国がこれ以上の行動に出るようであれば、一発かませてやる必要がある。

 福島第一原子力発電所の状況は厳しく終息までには相当の期間がかかりそうである。いずれこの発電所1~4号機の施設全体を覆い被せる大工事が必要になるであろう。大津波被災者だけでなく、この発電所から30キロ以内の住民の、ある意味では強制的に集団避難を余儀なくされた方々は、本当に気の毒である。もし、自分がその立場であったら、とてもつらいことである。多分、ストレスで寿命を縮めてしまうことだろう。

 石巻の私立大川小学校では、生徒たちを校庭に集め点呼をしている最中に大津波に飲み込まれて108名の生徒の8割が命を失った。自分の孫たちが津波にのみ込まれ、おぼれ死んでゆく姿を想像すると、可哀そうでならない。先生たちも一瞬のできごとでどうする間もなく、津波にのみ込まれてしまった。大悲劇である。しかし、何故、すぐ避難出来なかったのだろうか?石巻市における津波対策はどうだったのだろうか?

 気仙沼など大津波被災者の避難先では、地震発生後17日過ぎているのに未だに一日の食事は2回だけ、それも不十分な量である。原因は米が足りないからだという。政府も、県当局も必死で頑張っているのであろうが、この文明国でそのような状況が長く続いているのを悲しく思う。行政的な物事が行き届かないのは、何が原因なのか?

 今は非常事態なので皆沈黙しているが、原子力発電所事故も含め、全ての状況が終息したら政府を含め関係機関、原子力安全委員会、そして東京電力などに対する責任の追及が一斉に始まるだろう。特に、原子力発電所については、当初の設計のミスも指摘されている。ゼロ戦設計のように、完璧なまであらゆる無駄(と考えられる部分)を削ぎ落とし、余裕のない設計をしたため、2号機のような事故が起きてしまったのかもしれない。

 1000年後、また同じような悲劇が起きないように、思考パターンが日本人とちょっと違う西欧人のアドバイザーを沢山雇い入れ、今回の悲劇の徹底的な検証と、住居や施設の設計に智恵を貸してもらう必要がある。それは、洞察力のある優れた政治家の仕事である。幕末・明治初期の政治家たちは、どのようにしてこの国を非常に短い期間に列強に伍する力を持つ国に仕上げたか。その智恵に学ぶ必要がある。

2011年3月28日月曜日

大震災の教訓・アイデア(1)(20110328)

 此の度の東北関東大震災で、26日現在、20万人弱の方々が避難所で暮らしている。その中には、福島第一原子力発電所の被災事故のため避難した方が34千人ほどいる。町や村の自治体ごと役場の機能とともに集団で避難しているところもあり、その動きが広がってきている。集団避難を受け入れる側の自治体も親身になって受け入れ準備をしている。

 一方、湾の入り江の奥などには、支援が届かず孤立している避難所や家がまだ多数あると聞く。また、避難先で体力を落とし、命を失っている人びとが毎日のように出ていると聞く。一刻も早い、十分な救援が必要である。

災害に遭っていない人びとは、実際に避難して不自由な暮らしをしている人びとの苦しみや悲しみの気持ちを分かち合いたいと思い、実際にそうしているが、避難生活を送っている方々の苦しみや悲しみは、実際に避難生活を送っている方々しか分からないだろう。そういう方々が、1日でも早く今よりも増しな暮らしができるようになるように祈り、願い、何か自分に出来ることをしたいと思い、多くの人びとがそのように行動している。

 政府をはじめ関係機関、自治体、企業、団体等の関係者は寝食も忘れ、必死にこの未曾有の問題に対処している。日本国民一致団結してこの国難を乗り越えようとしている。NHKはインターネットで「NHKニュース」をリアルタイムで流し、視聴者に地震関連の最新情報を提供してくれている。情報の共有が日本国民の団結を一層強固なものにしている。

 そういう中、福島第一原子力発電所から北に30キロメートルぐらいのところにある村の農地の土壌や、水道水が高濃度の放射性物質に汚染されていることがNHKで報道された。地元の首長はその報道でその事実を初めて知ったという。これは政府の情報提供システムの不備に起因するものである。このような問題は即刻解決されなければならない。

 その町には自衛隊が大量の飲料水を緊急輸送し、住民に届けた。放射線の濃度は日時を経るにつれ低下し、飲料水についてはその濃度が健康に影響を及ぼさない程度まで下がった。先日、関東北部の地域や福島県で、農作物などに基準値を超える放射性物質が計測され、出荷停止になった農作物や、水道水についても、放射線量は平常値に戻ってきた。

 必要な情報、正確な情報が、時機を失することなく速やかに提供されれば、人びとは不安を感じることなく、今起きている事態に冷静に対処することができる。

 この日本では、テレビやラジオだけでなく、インターネットでも、NHKから豊富な情報が動画付きで提供されている。テレビで見損なったニュースでもインターネットで、動画で視聴することができる。

 巨大地震のため突然停電が起き、深夜まで停電が続いた我が家は、テレビを見ることが出来ず、インターネットも使えず、固定電話も携帯電話も通じず、唯一ラジオだけが情報源であった。あのときもし我が家に、ペダルを踏んで動力とする携帯式発電機があって、その電源を使って携帯テレビや無線LANで情報が入手できたとしたらさぞ素晴らしかっただろうと思う。メーカーには防災機器として、是非研究・開発して貰いたいものである。

2011年3月27日日曜日

この国難の最中、中国の許し難き行為(20110328a)

 東シナ海に駐中間線日本側を警戒航行中のわが海上自衛隊(‘日本国防海軍’)の護衛艦(英語による型名表示のとおり‘駆逐艦’)に高度60m90mの距離まで接近し、わが駆逐艦の周囲を一周した。これまで何度もこのようなことが起きている。

 日本国民はこのような中国の行為を許せるか!

 最早、堪忍袋の緒も切れそうである。今後再び此のような行為に及ぶなら、威嚇射撃も辞さぬ強い態度が必要ではないか?

 わが自衛隊(‘日本国防軍’)は、我が国未曾有の大災害に、非常に多くの自衛官(‘軍人’)と装備機材が投入されている。しかし残余の能力を正面に集中し、我が国への侵略行為を警戒し、有事即応の態勢を維持している。

 政府は、大災害からの復旧・復興に向けて、また、福島第一原子力発電所2号機の危険な状況を終息させるため、総力を挙げているが、一方で、中国のこのような行為に対して、断固たる態度で臨むべきである。

 自民党ほか野党も、臨時に期間を限定して政局休戦をし、国を挙げて中国への対処のため行動すべきである。先ずは、外交努力である。

 国民は、貴方方にこの国のことを託しているのである。腰を据えて、全政党一致体制で、中国に対してこれ以上、我が国を刺激しないように策を講じて貰いたい。
時が経つにつれ (20110327)

 未曾有の大災害に遭った日から2週間が経った。テレビで報道されている内容も次第に日常の普通のものになりつつある。

 しかし、被災し、夫、妻、親、子ども、親類、友人、恩を受けた人などを大津波に飲み込まれて亡くし、避難所暮らしをしている人びと、福島第一原子力発電所の被災事故により、避難を余儀なくされて不自由な避難所暮らしをしている人びとのことを、マスコミは、特にNHKは、これからもずっと、避難所暮らしをする人がいなくなるまで、報道を続けてほしい。その一方で、震災からの復興の状況をこまめに報道してほしい。

 昔と違って現在の都会地には、日本の総人口のかなり大きな部分が集中している。都会地の人びとは、自分たちの住んでいる場所から遠く離れた人口の少ない被災地のことを、いつも気持ちの中に留め続けるように心がけねばならぬ。

 太平洋ベルト地帯に日本の人口のかなり大きな部分が住んでいるが、ここに、明日にも東北関東大震災にまさる大震災が起きぬとも限らない。他人事ではないのである。もし、この太平洋ベルト地帯に大災害が起きた場合、日本は、‘頭脳’や‘肺’や‘心臓’や‘肝臓’や‘胃’など人体の主要な部分に対比される諸機能が重大なダメージを受けるだろう。そのときは、最早再び日本は立ち上がれなくなってしまう可能性はある。

 そのとき、初めて、かつて高学歴の若者たちがオウム真理教にのめり込んでしまったように、頭がすこぶる良い人たちも何か目には見えないも、他界にある何かの‘存在’を信じ、哀れに助けを求めるようになるかもしれぬ。

 「頭が良いということ」と、「普通の常識を備えているということ」とは、違う。頭の良い人は、一言のもと「当たり前だ!」と吐き捨てるだろう。しかし、「頭がよく、普通の常識を備え、他を見下げることはなく、物事を洞察し、物事の裏や深部に潜む‘問題’を見つけ出し、その‘問題’が面に表われる前にその‘問題’を解決すること」ができる人は少ない。自己過信、自信過剰、優越心が判断を誤らせている。

 かつて日本の陸軍参謀本部や海軍軍令部にいた将校たちは、頭が良かった。しかし、彼らが日本をどういう結果に導いてしまったか?同様に、今の日本の中央官庁の上級官僚たちも頭がよいことにおいては、旧軍の場合と同じであろう。

 一方、「政治主導」を標榜する政治家たちはどうであろうか?頭が良いか?永田町の人ではない普通の人びとと同じ常識を備えているか?議員バッジを胸に付けた途端「先生」とよばれ、それまで有権者にペコペコ頭を下げていた状態とは裏腹に「胸を反らせ」、有権者を見下げていないか?「官僚をたたく」心理は自分の劣等感と裏腹ではないか?

 この日本では、特定の政党を支持しない有権者の多くは、学歴も高く、情報も豊富に得、謝礼を貰ってマスコミに出る有識者のように表だって発言はしないが、物事の正悪を判断し、選択する普通の常識を備えている。この点が昔とは違う。

 この未曾有の大災害は、古来仏教に親しむ日本人への御仏の教え(方便)かもしれぬ。

2011年3月26日土曜日

大和魂(20110326)

 被災してまだ行方をも判らぬ医師の母親は、もう90幾つかとかいう。ある避難所で日々を送っている。その母親は、「(自分の息子が)医者の本分をしっかり果たしているだろう。もし、既に命を失っているならば医者として勤めを果たした上のことであろうからそれで良い。」と淡々と語った。

 被災したある即応予備自衛官は召集令状を受け取った。90歳を超える祖父母と同居している両親から「後のことは心配するな」と励まされ、普段支給されている装具をまとって集合場所にはせ参じ、‘予備役’部隊編成式を終えて任務地に派遣された。

 未曾有の大災害に遭ったこの国の至るところで、武士道の徳目・大和魂が顕れている。正に、道徳の力は測り知れぬほど大きい。日本人の先祖は、太古の昔、大陸から切り離される前1万年以上も長く平和な暮らしをしていた。そこへ弥生時代、大陸から新たな文化を持つ人びとが渡来してきて縄文人と争うことなく混交し、今の日本人の原型が出来た。「和を以って尊しと為す」というこの国の精神は、今日に至るまで引き継がれている。

日本人は、第二次大戦中、当時の敵国・アメリカによる空爆で、何10万人という人びとが死んだ。原子爆弾を落とされ、一挙に何10万人という人びとが死んだ。そして今回の500キロに及ぶ海岸線で大津波に遭い、何万人という死者を出し、何10万人という人びとが家を失い、避難所暮らしを余儀なくされ、その上、原子力発電所の被災による半径80キロを超える地域でも食物・飲料水への放射能汚染が生じている。

 世界で日本のように何度もダメージを受けた国はない。今回のダメージは最も大きい。にもかかわらず、日本は再び立ち上がるべく、奮闘している。決して負けない。年寄りは年寄りなりに智恵を出し、頑張っている。次の時代を担う若い人たち、子供たちは、更に頑張っている。甲子園球場では観衆も「日本を救うため頑張ろう!」と唱和している。

 武士道は、日本人のそのような生来持っている気質・心情の上に築かれた精神である。日本人はこのことを大いに誇りに思ってよい。世界中どこを探しても、日本のような国はない。かつて若者の間に「日本に誇りを持てない」といいう風潮があった。しかし、この大災害に遭ってそのような風潮は吹き飛んでしまっただろう。

 日本ギャルママ協会が、全国5000人の会員に呼び掛けて、被災地の子育て中のヤングママを支援するため立ちあがった。若い子育て中の母親のことを身にしみて知るからこそ、インターネットでの呼びかけに応じて本当に必要な物資が集まった。それを彼女たちの夫たちが数台の自家用車で被災地に送り届けた。拍手を送りたい。

 在日アメリカ軍は放射能汚染に対処するため、ヨウ素の配布を開始した。自衛隊は放射能汚染拡大防止のため、米海軍・海上自衛隊両軍艦船の連携で対処することにした。中国は病院船の派遣を日本政府に申し入れた。最悪の事態を何とか避けようと国を挙げて努力している。最悪の事態が起きる可能性がある。万一不幸にして最悪の事態が起きたとしても、殆どの日本人は決して乱れることはなく、組織的に秩序ある行動をとるだろう。

2011年3月25日金曜日

マニフェストの一時凍結・政局休戦せよ(20110325a)

 此の度の未曾有の大災害に国を挙げて対処するため、民主党はマニフェストを一時凍結し、野党と休戦合意し、暫定連立内閣を構築すべきである。

 何事もそうであるが、問題が起きた時、一度原点に立ち戻ることが重要である。この場合、原点とはマニフェスト実施中である状況から実施前の、これから正に実施しようとする出発点である。

 この考え方に反対者は多かろう。特に小澤氏・鳩山氏及びその一派は大反対であろう。そうであるならば、野党各党との暫定的な大連立を前提に「原点に戻る」ことを同意する同士だけでグループを結成し、暫定的な、期間を限った大連立内閣を発足させればよい。

 子ども手当・高校無償化・高速道路無償化は、暫定的に棚上げするのである。そして、児童手当を復活させ、更に保育園を充実させるのである。

 「最小不幸社会の実現」でなく、当面「最大多数の最大幸福」を実現させるのである。子ども手当がなくなり収入が減り、人生計画が狂う人びとも出るであろうが、それは少数であろう。最大多数ではない。高校無償化は、被災地域に限定し、それも期間限定にすればよい。民社党など、小市民感覚の発想から脱却せよ。

 小澤氏・鳩山氏及びその一派は、党を割って出るかもしれない。それならそれで良いではないか。国民の「最大多数」が「最大に幸福」であるような方向は、この国難の時、日本の有権者の最も多数の人びとから支持されるであろう。

 この国難のとき、菅直人内閣総理大臣の‘肝’が試される。指揮官は常に孤独である。指揮官である菅直人氏は、自分の意図に沿わない側近や、私心のある側近は遠ざけ、真に国の為を思う真心をもった、高潔な側近、今の時代の‘真の武士’の言に耳をかたむけよ。
高速道路網の復旧とともに (20110325)

 この日本列島の99.9%以上の日本人が、此の度の東北関東大震災で、お互い助け合い、励まし合っている中、0.1%以下の悪人どもが被災地で悪事を働こうとしているだろう。

警察、自衛隊、自治組織は、東北自動車道等、交通網の復旧とともに被災地に流入してくる悪人どもをしっかり監視し、悪事を働いた奴らを捕え、厳罰に処するように監視の目を光らせて欲しいと思う。

10日ほど前、私の独り暮らしの母が、僅か1万円であるが、詐欺に遭った。玄関のチャイムが鳴ったので、ドアを開け応対に出た92歳の継母に、これまた年老いた男がいかにも親しげに「其処の街灯を修理しなければならないので、この近所の家々に費用の分担を求めている」とか言ってちょっと世間話をした。相手がいかにもその町の住民のように見えたのだろう、継母は言われるままに1万円出してその年老いた男性に与えてしまった。

老人の背後に若い年代の詐欺組織があって、無職の年老いた男性を使い、小口の詐欺を働いているのかもしれない。いつも訪問介護サービスに来ていた親しいヘルパーにその話をし、そのヘルパーはそのことを上司に報告し、上司は町の介護支援センターに報告し、同センターから警察に報告した。その状況を遠く離れた遠隔地に住む私に報告してきた。

似たようなことが、被災地で起きるかもしれない。いかにも親切面して被災者に同情し、うまく金を巻き上げる手口が、実際に起きているのではないだろうか?

 被災地では、多くの人々が自らは肉親を亡くしながらも復興に向けて立ちあがっている。敢えて避難所に入らず、住みなれた土地の高台で自衛隊による補給支援を受けながら「わしらがいないと、このがれきの下で命を失った仲間が発見されたとき、それが誰であるか判らない」と言って、高台の寺のお堂の前で自主避難生活をしている高齢の人びとがいる。何百キロという海岸線沿いの被災地にはそのような地縁・血縁の村や町が数多くあるようである。取材したニュースキャスターの女性は、現地の様子を、声を詰まらせながら衛星通信回線を通じて東京のスタジオに報告していた。

 夜は真っ暗な被災地に、1日でも早く電気が復旧し、防犯灯や防犯カメラが設置され、悪事を出来るだけ防ぐようになって欲しいと願わずにはいられない。

 道路網の復旧とともに、詐欺やコソ泥だけではなく、もっと大きな社会的不安状況が起きる可能性がある。奴らは悪事において頭がすこぶる良い。海外からも組織的な犯罪組織の手先が被災地に入ってくるかもしれない。国際テロ組織も入ってくるかもしれない。

今回の災害の規模が‘点’ではなく‘面’として大きな広がりがある未曾有のものであるだけに、災害復旧・復興とともに警察力・治安維持力に留意することが是非必要である。政府の危機管理システムは当然そのことにも怠りはないだろうと思うが・・。

2011年3月24日木曜日

海外の災害救助隊(20110324)

 北方領土や尖閣諸島や竹島の領土問題で不信感がある国々から、今回の大震災の被災者救助・救援のためチームが派遣されてきている。彼らの活動状況について、少しづつ報道されるようになった。おそらく、それぞれの国の中では、専従の記者・カメラマンが同行して、それぞれの国の国民向けに大々的に報道されていることだろう。

 日本国民は、それらの国々からの支援を感謝しているが、だからと言って領土問題から意識をそらすことは絶対ない。むしろ、武士道の徳目である勇気、仁愛、忍耐、努力、恥を知る意識、仲間意識、同胞意識、誇り、名誉、愛国心、所属する会社への忠誠心、進取の気性などが一層発揮され、戦後日本人に対するマインドコントロールのように意図的に植え付けられていた自虐史観から脱し、それらの国々の誤った歴史観、信義に反する行動に対して、これまでのように黙っているばかりではなくなるだろう。

 平和主義者・理想主義者のオバマ・アメリカ大統領は、「背に腹を替えられず」自国債を大量に買ってくれている中国にすり寄り、日本を窮地に陥れるかもしれない。しかし、国の背骨であるわが自衛隊(‘国軍’とすべきである)が、しっかりと日米同盟の絆を大事に守るという決意を持続する限り、日本列島から台湾、フィリッピンに至る列島線は縄張りの生命線として維持され続け、日本はそのような窮地を免れることができるだろう。

 二人に代表される、日本をめちゃくちゃにした政治家は、政界から去って貰わなければならぬ。「トラスト・ミー“Trust me”」。何がトラストミーか!140人もの国会議員を引き連れて、自らが「世界の中心=中華」思想を奉じる中国に朝貢外交をし、天皇を軽んじた行為を、多くの「今の時代の‘武士’」たちは、苦々しく思っている。

 また、自国の国旗・国歌を「憲法に保障された思想信教の自由」であるからと、一部の教師たちは子供たちに間違った考えかたを植え付けようとしている。教育委員会がそれら教師を処罰したことに抗議して裁判に訴え、東京高裁は「処罰は間違っている」と判決を下した。沖縄では堂々と反日教育が行われていると聞く。これらの状況を見て喜びほくそ笑んでいるのは誰か?

日本は未曾有の巨大地震による、未曾有の大災害から必ず立ち直る。被害復旧から復興へと全国民のエネルギーが集中される。一方で、半数もの隊員(‘軍人’とすべきである)を災害救助のため割かれながらも、残余の人員で、国の守りの最前線で海空自衛隊(‘国防海軍’、‘国防空軍’とすべきである)と海上保安庁の巡視船部署(“Coast Guard”の表示どおり‘沿岸警備隊’とすべきである)は、24時間休みなく任務を遂行している。

突然、栄誉礼もなく解任された田母神元航空幕僚長(‘国防空軍参謀本部長’とすべきである)、尖閣ビデオを漏えいした罪により免職となった元海上保安官一色氏は、腐った政治家どもが牛耳っていたこの国の現状を改めようと自ら犠牲になった方々である。この二人は、真に「今の時代の‘武士’」たちの鑑である。

2011年3月23日水曜日

放射能汚染(20110323a)

 福島第一原子力発電所による放射能汚染は、暫定基準の数値を基準にしている。それは、‘実用的標準’ではない。ゆえに、政府も学者も繰り返し、繰り返し、「(実生活上心配はないので)冷静に対応するように」と言い続けている。

 ことの発端は、政府が暫定基準を独り歩きさせてしまったことである。この結果人びとを不安にさせ、風評被害まで呼び、農家等に対する補償のため多くの国費を使わなければならなくなった。政府は初め東京電力に全額負担させるようなことを言っていたが、それは間違っている。事は東京電力だけの責任ではない。

 人びとは、美味しい野菜なら、美味しい牛乳なら、美味しい海産物なら、美味しい水なら、多少放射能汚染があっても人体に影響ないものであれば、政府がいくら「出荷停止」と決めても、食べるようになるだろう。

そのきっかけは、数日後「汚染度を再度測定したら汚染レベルはぐっと下がって、かくかくしかじかのようになった」という政府の発表であるかもしれないし、此の度の政府の対応に疑問をもつ学者など誰かによる「出荷停止になった野菜を食べよう!牛乳を飲もう!」と、インターネットなどによる呼びかけかもしれない。
災害救助日米協同作戦(20110323)

 初めてテレビで放映されたが、東北沖に滞在しているアメリカ空母ドナルルドレーガンから救援物資を積んだアメリカ軍のヘリコプターが飛び立ち、被災地に物資を輸送した。

 自衛隊が米軍に救援物資の必要品目・数量・輸送先等を連絡し、空母の乗員がアメリカ本国から送られてきた物資を空母甲板上のヘリコプターに搭載した。

 輸送先にヘリコプターを誘導する航法援助装置があるわけではないので、ヘリコプターのパイロットは予め地図上で確認した目標地点まで行き、目視でそれらしい場所を見つけ、其処に着陸するしかない。天候が悪ければこのような作業はできない。

 ある被災地近くのグラウンドにそのヘリコプターが着陸し、住民たちが救援物資を受け取っていた。避難所の人たちはパイロットに涙ながらに感謝の気持ちを伝えている。公設の避難所になっていない場所に避難している人びとにとってこんな有難いことはない。

 自衛隊もヘリコプターを飛ばし、そのような場所に物資を運んでいる。しかし、切実な需要に供給が追い付いてゆかない。救援物資が届かない避難場所が未だに存在している。

 被災し使えなくなっていた仙台空港の滑走路を、災害救援物資を輸送する大型輸送機の発着が出来るようにしたのはアメリカ軍であった。沖縄駐留のアメリカ海兵隊がその作業を担った。日本国民の多くはこの事実を知らない。

自衛隊もアメリカ軍と同じ型の輸送機C-130を保有しているが、先日、東北のある空港にアメリカ軍のC-130が救援物資を輸送した。自衛隊はアメリカ軍のC-130から救援物資を受けと取り、指定された場所に輸送した。

 一時期、日米関係はぎくしゃくした。今、民主党のマニフェストにノーを突きつける国民は圧倒的に多い。誤算であったのだろうが、民主党の過去の二人の指導者の罪は大きい。国民の目には、この二人とその一派は、国の大事よりも党利党略・私利私欲に重きを置く連中だと映っている。

 テレビで見たが、放射能汚染された福島発電所のがれき撤去に従事したある企業の社員は、「日本を救うため自分の技術を生かしたい。求めがあればまた現地に入る。」と言った。中国のあるメディアは、放射能汚染事故発生時現場に踏みとどまり作業を続けた東京電力の50人の社員を讃えて「現代の武士」と言ったが、この未曾有の大災害を契機に、愛国心と使命感に燃える人びとが増えた。新渡戸稲造が説いた「武士道」は見事蘇った。

 そして、日本とアメリカの同盟の絆は、自衛隊とアメリカ軍の災害救助協同作戦により一層深まった。日本国民は平和ボケの眠りから目覚めた。後は、政治がこの絆をどう扱うかにかかっている。

識見のお粗末な、志のない、私利私欲に走る政治家、政治家を職業としている代議士は、正に‘国賊’である。新渡戸稲造が言うように、道徳の力は大きい。今、日本中で武士道の徳目が発揮されている。上記政治家どもは、いずれ淘汰される運命にある。