2011年4月3日日曜日

信なければ、民意なければ (20110403)

 自民党総裁谷垣氏は、菅総理に対する拭いきれない不信感があって、菅直人氏が総理の座から下りなければ大連立は反対であるという。

 この国家危急のときの内閣総理大臣は、「民意あっても、信なければ」勤まらないだろう。逆に「信があっても、民意なければ」内閣総理大臣は務まらないだろう。

 ここでいう「信」とは、・官房長官・閣僚・官僚・補佐官・政務官等内閣総理大臣の周囲の方々が、内閣総理大臣のもと、己の心を無にして公務に専心する気持ちである。

 今、この「日本丸」は、船長を菅総理とし、1等航海士、1等機関士、1等船舶通信士等乗組員である上記の政府要職の方々によって運行され、暴風雨の大海原を航行中である。

 この船には、天皇家初め日本の各家々の家族、災害被災者、在留外国人等が乗っている。この船に乗り合わせている人びと、128百万人の民は、この船が無事この暴風雨に荒れ狂う海を乗り切ることができるかどうかと一抹の不安を感じつつも、「この船は絶対沈まない、必ずこの嵐の海を乗り越えて行ける、われわれにはその力がある」と自信を持ち、誇りを持ち、団結してそれぞれの持ち場をしっかりと守って頑張っている。

 今、この時、この船には、船長や乗組員になることができる資格(海技免許)を持っている人たちも乗り合わせている。もし、何かあれば、その方々はいつでも船長や乗組員の役割を担うことができる。

さて、「民意」は、船長を誰かに代わって貰いたいということであろうか? 乗組員たちは皆、船長に「信」を置いているのだろうか? 或いはまた、船長も一部の船舶職員も、それぞれが誰かに自分の役割を代わって貰いたいと思っているのだろうか?

 「民意」が、「今この時は今の船長(菅首相)のままでよい、しかし、この船には海技免許をもった優秀な方々も沢山乗り合わせているので、是非皆で協力し合って欲しい、船長も乗組員らもそのような優秀な方々に協力してもらえるように条件を整えてもらいたい」ということであるならば、船長も乗組員も他に海技免許を持っている方々も、お互い虚心坦懐、私心を無くして協力し合うべきである。

 先ずは、具体的には、民主党はマニフェストを凍結する。菅首相は、ご自分の過去の言動について率直に謝る。その上で、自民党も公明党もみんなの党、その他の党派も胸襟を開き、期間を定めて、菅総理のもとで協力する。

 こうあって欲しいというのが、今の「民意」である。

 ついでながら、小沢一郎、鳩山由紀夫の両氏には、「民意」はない。あるのは、一部の取り巻き、両氏から恩を受けている若輩の国会議員、私心のある老獪な国会議員らである。両氏はこれらの国会議員らの「信」があるかもしれない。しかし「民意」はない。

 また、もし菅総理に「私心」が見られるようであれば、菅総理に対する「信」も「民意」も一挙に無くなる。信用を築くのには時間がかかるが、信用を失うのは一瞬のことである。

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