2011年3月25日金曜日

高速道路網の復旧とともに (20110325)

 この日本列島の99.9%以上の日本人が、此の度の東北関東大震災で、お互い助け合い、励まし合っている中、0.1%以下の悪人どもが被災地で悪事を働こうとしているだろう。

警察、自衛隊、自治組織は、東北自動車道等、交通網の復旧とともに被災地に流入してくる悪人どもをしっかり監視し、悪事を働いた奴らを捕え、厳罰に処するように監視の目を光らせて欲しいと思う。

10日ほど前、私の独り暮らしの母が、僅か1万円であるが、詐欺に遭った。玄関のチャイムが鳴ったので、ドアを開け応対に出た92歳の継母に、これまた年老いた男がいかにも親しげに「其処の街灯を修理しなければならないので、この近所の家々に費用の分担を求めている」とか言ってちょっと世間話をした。相手がいかにもその町の住民のように見えたのだろう、継母は言われるままに1万円出してその年老いた男性に与えてしまった。

老人の背後に若い年代の詐欺組織があって、無職の年老いた男性を使い、小口の詐欺を働いているのかもしれない。いつも訪問介護サービスに来ていた親しいヘルパーにその話をし、そのヘルパーはそのことを上司に報告し、上司は町の介護支援センターに報告し、同センターから警察に報告した。その状況を遠く離れた遠隔地に住む私に報告してきた。

似たようなことが、被災地で起きるかもしれない。いかにも親切面して被災者に同情し、うまく金を巻き上げる手口が、実際に起きているのではないだろうか?

 被災地では、多くの人々が自らは肉親を亡くしながらも復興に向けて立ちあがっている。敢えて避難所に入らず、住みなれた土地の高台で自衛隊による補給支援を受けながら「わしらがいないと、このがれきの下で命を失った仲間が発見されたとき、それが誰であるか判らない」と言って、高台の寺のお堂の前で自主避難生活をしている高齢の人びとがいる。何百キロという海岸線沿いの被災地にはそのような地縁・血縁の村や町が数多くあるようである。取材したニュースキャスターの女性は、現地の様子を、声を詰まらせながら衛星通信回線を通じて東京のスタジオに報告していた。

 夜は真っ暗な被災地に、1日でも早く電気が復旧し、防犯灯や防犯カメラが設置され、悪事を出来るだけ防ぐようになって欲しいと願わずにはいられない。

 道路網の復旧とともに、詐欺やコソ泥だけではなく、もっと大きな社会的不安状況が起きる可能性がある。奴らは悪事において頭がすこぶる良い。海外からも組織的な犯罪組織の手先が被災地に入ってくるかもしれない。国際テロ組織も入ってくるかもしれない。

今回の災害の規模が‘点’ではなく‘面’として大きな広がりがある未曾有のものであるだけに、災害復旧・復興とともに警察力・治安維持力に留意することが是非必要である。政府の危機管理システムは当然そのことにも怠りはないだろうと思うが・・。

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