2010年2月3日水曜日

ブッダ「真理のことば」を学ぶ(12(20100203)

女房が録画していたテレビ番組「サイエンスZERO」を再生したら、アポトーシスのことが出ていた。がん細胞は‘アポトーシス’を忘れた細胞であるとのことである。細胞のアポトーシスはカスパーゼという酵素により引き起こされるらしい。それも一定時間が経つとアポトーシスを引き起こすように予めプログラムされているということである。なぜそのようなプログラムがなされているかというと、それは種の維持のために必要であるからであるという。人間の細胞のアポトーシスは60回ぐらいで終わり、それとともに寿命が尽きるという。亀は120回ぐらいだそうで人間より長生きである。
男はこの四月から放送大学に再入学して「自然と環境」を専攻し、分子生物学や量子科学、宇宙科学などを勉強しようと計画している。その学問は、2500年前に釈尊が語られたものに相通じるものがあると男は考えている。『世界に開け華厳の花』(華厳宗管長・森本公誠、春秋社)によれば、『華厳経』は小なるものの世界に大いなる世界が内包されているという思想を説いているということである。
奈良時代の第45代天皇・聖武天皇(701年‐756年、在位: 724年‐749年)は華厳経の普及を図り、全国に国分寺を建立し、この国分寺に派遣する僧侶を養成するため奈良に東大寺を造営し、見習い僧に声明(しょうみょう)(言語・文法)、因明(いんみょう)(仏教論理学)、内明(ないみょう)(仏教教義)、工巧明(くぎょうみょう)(建築・土木)、医方明るい(いほうみょう)(医術・薬草)の五つの学問を習得させた。
その東大寺の大仏はビルシャナ仏(盧舎那仏)で、ビルシャナとはインドの言葉でヴァイロシャーナと言うそうである。その意味は「宇宙いっぱいに光り輝いているお方」という意味だそうである。確かにこの宇宙は137億年前、一点から光が発して出来たものである。
この大仏建立時、巨大な仏像に塗金するための黄金が必要であったがそれが不足していた。そのようなとき663年の白村江の戦いで日本が百済を救うことが出来ず、王族・貴族ほか多数の避難民が日本に引き揚げてきて日本に帰化していた王族の子孫で陸奥守として陸奥に派遣されていた百済王敬福が陸奥の小田郡(現在の宮城県遠田郡涌谷町一帯)で金を発見し、聖武天皇に大量の金を献上した。そのことが『日本書紀』に書かれている。

ブッダ「真理のことば」第六章の題は「賢い人」である。
85 人々は多いが、彼岸(かなたのきし)に達する人々は少ない。他の(多くの)人々はこなたの岸の上でさまよっている。
86 真理が正しく説かれたときに、真理にしたがう人々は、渡りがたい死の領域を超えて、彼岸(かなたのきし)に至るであろう。

彼岸は涅槃のことである。証明されないかぎり頭から信じようとしない現代人は、科学を通じて証明されたことなら信じることができる。男の上記の学問はそのためである。

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