2010年7月9日金曜日

ブッダ『感興のことば』を学ぶ(111) (20100709)


男は自ら勝手に、自分自身が‘仏弟子’であると思い、およそ2500年前ブッダが語られたことを現代人の頭で理解できる方法を見つけようとしている。

ブッダは、端的に言えば「‘この世’の行いの結果が‘あの世’で現れる。だから‘この世’では修行して‘ニルヴァーナ’に近づくようにしなければならない。」と説いておられる。

悪い行いをする人たちは「あの世」など信じていない。今生きているこの世界でできるだけいい思いをしたいと願い、他者を傷つけ、他者を殺してまでして「この世」での利益を追い求めている。古来修行し、高度な学問を身に付けた先哲が話し、書きのこしたことを学ぼうとはせず、ものごとを自分勝手に解釈し、自分の言動を様々な理由をつけて正当化し、こころの安寧を得ようとしてかえって蟻地獄の深みにはまり、もがき苦しんでいる。

男は自らを‘仏弟子’と勝手に思いながらも、修行僧のように仏壇・仏像の前でお経をあげるでもなく、座禅するでもなく、世俗の垢にまみれ切った日々を送っている。しかし、そのうちごく短い期間でも何処かのお寺にお世話になって雲水の経験をしてみたいと思う。しかし最期まで男は世俗の垢にまみれたまま生を終えるだろう。というよりはそう望んでいる。男は世俗と縁を切ることはどうしてもできない。

さて、ハーバード大学の理論物理学者リサ・ランドール博士は、核分裂実験の過程で偶然、一部の素粒子が突然消失するのを発見した。博士は、素粒子が突然消失したのは、素粒子が5次元空間に飛んで行ったためであるという仮説を立てた。

博士によると我々の4次元の世界は5次元の世界からみると薄い膜のようなものであるという。そして4次元と5次元の間には重力が行き来しており、4次元の世界は何もわれわれだけの世界ではなく、他にも薄い膜のような4次元世界が存在しているはずであるという。もしかして「この世」の薄い膜も時系列の「あの世」の薄い膜も、畳み込まれていてホログラムのようになっているのかもしれない。

博士は仮説を理論物理学的に実証しようとして、スイスにある欧州原子核研究機構(CERN)の素粒子衝突型加速器(LHC)おける実験に期待している。しかし、このLHCはトラブル続きで昨年11月20日に稼働を再開したが、実験が危険であるという理由で訴訟が起こされており、また理論が正しいとしてもこのLHCのエネルギー程度では極小ブラックホールは生じず、余剰次元、5次元は検出されないだろうと言われている。

男は、人類はいずれそう遠くない将来必ず5次元の存在を実証するだろうと確信している。この実験に参加している東大など日本の各大学の若き研究者たちに大いに期待したい。日本の各大学はCERNのLHCでATLAS (A Toroidal LHC ApparatuS)という実験に参加している。その様子は「LHCアトラス実験おフィッシャルブログで公開されている。男はそのブログのページを随時開くことができるようにコンピュータを設定している。

30 この世で自分にとって苦しみの滅びてなくなることを明らかに知り、善い知慧のある人を、(つねに戒めをたもち汚れの無い人)と呼ぶ。

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