2009年11月6日金曜日

宮崎の旅(その3(20091106)

 初めての土地での観光はその土地の観光バスを利用するのが最も良い方法であると思う。男と女房は宮崎交通が土日しか運航していないという日南海岸、鵜戸神宮、飫肥城などを巡るルートの観光を選択した。生憎1日の日曜日は雨天だったが、ときどき少し激しい雨が降るという状況で、傘を持参していたので余り苦にはならなかった。鵜戸神宮の三つ和荘というところで予めオーダーしておいた昼食をとった。

 大淀川という川を渡るときバスガイドが「この川は日本で一番古い川です」という。男はこの川は、宮崎から神武天皇(カムヤマトイハレビコノミコト、紀元前66011- 紀元前585311日、実在の可能性のある最初の天皇とされる崇神天皇がモデルとなったという説を採れば紀元前97113- 紀元前30125日)が兄君(イツセノミコト)と共に東征に旅立たれたとき、この川に本拠を置いていたことであろう考えられる水軍を率いたのではないかと空想する。ちなみに兄君のイツセノミコトは漢字で「五瀬」と書くが、宮崎県北部高千穂のすぐ近くに五瀬という所がある。

 翌日は飛行機の出発を夜745分の便で予約してあったので、大淀川上流の綾などの観光をした。ホテルを出る時フロントの女性スタッフから二人分のおにぎりとお茶を頂いた。これは空港で飛行機待ちの間に頂いた。大変おいしかった。

 綾へはバスで1時間ばかりかかる。綾の待合というところで下車してタクシーを利用し大吊橋を観た。タクシーの運転手は、この川は四国の四万十川を抜いて清流の度合いが日本一となったと言う。大吊橋を観たあと酒泉の杜まで送ってもらった。費用は5000円だった。女房は「タクシー代を値切るのはちょっと気が引ける。運転手さんもあれで生活しているのだから。」と言う。

 酒泉の杜から宮崎市内に戻るバスは156分の次が526分のものしかない。156分のバスに乗っても酒泉の杜で遊ぶには十分な時間がある。初めに鬼塚さんという人が彫刻や陶芸作品などを展示しているところに立ち寄り2、3の店などを覗いた後レストランに入り昼食をとった。ここはアユが獲れるところのようであるのでちょっと贅沢してフルコースのアユ料理を注文した。レストランの雰囲気もよく、料理は美味しかった。

 その後焼酎製造工場とワイン製造工場を巡り、各種焼酎やワインなどを展示販売しているところで各種焼酎やワインを味わってみた。酒好きのグループがわいわいがやがや言いながら小さなコップになみなみと注いで試飲している。中には赤ら顔で上機嫌な人もいる。

 そこからの帰路宮崎神宮の手前のバス停で下車、護国神社の傍を通って宮崎神社に向かう。宮崎神社に参拝後そこからまたバスに乗り宮崎市内に出る。橘通りと高千穂通りの交差点付近で下車、県庁まで歩く。県庁に観光バス2台が来た。男と女房はそのバスの客の一員のような顔をして県庁内を案内する若い職員による説明を聞く。彼はなかなか上手で皆を笑わせている。東国原知事は大変人気者である。県庁での説明が終わると皆近くの物産館に向かう。館内は宮崎の土産を買う客で大混雑している。男と女房もそれぞれの目的のため多少のみやげを買った。宮崎県の人口は113万人ほどであるが、宮崎県のセールスマンを標榜する彼が知事になったお陰で県の収入は大きく増えたことであろう。

 宮崎市内で感心したのは道路の広さである。橘通りと高千穂通りは車道と歩道と自転車道が分離されている。市内に高い建物はない。フェニックスなど熱帯性の樹木が立ち並び、ブーゲンビリアの花があちこちに美しく咲いている。(終り)