2009年12月9日水曜日

普天間基地問題(20091209)

 鳩山総理大臣もいよいよ最も困難な決断を迫られることになった。事業仕訳などに見られるような改革を実行するためには参議院で多数与党とならなければならない。政官業の癒着を断ち切るという国民の期待を背負ってその期待に応えるため、民主党は敢えて考え方の違う社民党を与党の一員として組み入れ、連立を組まなければならなかったのだろうと男は好意的に解釈したい。どういう決断になるのか男は大いなる関心をもっている。

 社民党はどちらかと言えば反国家的政党であると男は思う。殆どの日本人が知らない「侵華日軍南京大屠殺遇難同胞紀館」という名称が正式である「南京大虐殺記念館」は、社民党の前身である日本社会党の田辺誠という人物が総評から3000万円の金を得てその建設資金としたものである。中国はこれを反日教育の場にしている。戦争だから無法なことが実際に起こったのは間違いないが、事実が曲げられ、誇張され、宣伝されている。

 社民党だけで草案を作ったわけではないと思うが、村山談話は「植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。」と言って、「日本は侵略国家である」という誤った認識を中国に持たせてしまった。

 男は戦後生まれのある有名な論客が書いた本を斜め読みした。日米関係に関する現政権の考え方はこの書物に書かれていることを実行しようとしているように男は思う。男が一つだけ懸念しているのは、外交と安全保障に関する国家として意思決定がなされるとき、当然のことながら日本の歴史や文化に対する非常に強い誇り、一言でいえば愛国心を基礎においてそれが行われるべきであると考えるが、果たして今の60代、70代の人たちはその基礎がしっかりしているのだろうか、ということである。

 男は30代、40代の人たちの方が、その基礎をしっかり持っているように思う。それはそのような世代は日本が戦後復興して豊かになり欧米の文化に無意識のうちに溶け込む一方で、その文化とは異質な日本の文化や歴史を振り返るようになったからだと思う。60代、70代の人たちは、「日本がアジア諸国に侵略し、悪いことをした」と言われれば、「ああ、そうか、日本は悪いことをしたのだ」と思う程度だろう。一方30代、40代の人たちは、「本当にそうであったのか? 自虐的になるのはおかしいのではないか。」と思うだろう。

 民主党は肌合いが全く違う社民党とは手を切って、自民党や公明党などと是々非々の協調関係を作るべきであると男は思う。先の選挙で民主党に大敗した自民党にも、普天間基地問題をこじらせた責任がある。先の選挙の時、鳩山氏は「自民党に頑張って頂きたい」と言っていた。もし自民党がもう少し多く議席を取っていれば状況はここまで悪化しなかっただろう。多くの国民は国債の大量増発や普天間基地問題について大きな不安感を抱いていると思う。国がめちゃめちゃになってしまうのではないかと心配していると思う。

 中国の影響を懸念する東南アジアの人たちは、日米安保に亀裂が生じることを恐れている。日本人のDNAには超古代東南アジアから日本列島に渡ってきた人々のDNAも含まれている。漢民族の中国大陸では縄文人は駆逐されてしまった。日本列島では縄文人は大陸や南方から渡ってきた人々と共存し、混血し、日本人の起源となった。日本とアメリカの間には、アメリカとイギリスの関係に次ぐ深い信頼関係がある。ペリーの艦隊が来航して以来、日本とアメリカとの間にはアジアの他国には見られない深い絆で結ばれているのだ。