2009年12月25日金曜日

詠って元気になる「至善」(20091225)

 クリスマスイヴの今日も穏やかな暖かい日和である。北極の寒気団の舌が日本列島に垂れ下がって西から東に向かって移動してくると寒冷になり、それが通り過ぎると温暖になる。男はサンルームのような和室を臨時の書斎としてこれを書いている。余りにも暖かくて上はアンダーシャツ一枚にしてしまった。

 政府は診療報酬を10年ぶりに0.19%増額し、勤務医に重点配分することを決定した。自民党の一部から民主党はマニュフェストを守らない詐欺行為だと批判が出ているが、公立高校の授業料を無償化し、私立高校については親の所得に応じて公立高校の授業料に準じる補助を地方自治体から支給させるようにすることになった。また子供手当については現行の児童手当の仕組みを一部継続させて地方負担を残す形で中学卒業まで一人当たり月1万3千円を所得制限なしで支給することになった。

 男は自民党はなんだかんだと言うが、民主党は自民党がどうしてもできなかったことを実行しようとしているのでもう少し様子を見守りたいと思う。普天間の問題でアメリカも対応を苦慮していると思うが、現政権が日米同盟の根幹にかかわる部分を無視・軽視した場合、日本はアメリカから必ずパンチを食らうだろうと思っている。男は民主党は来年度の予算が正式に成立した後社民党と決別し、安全保障や外交など最重要事項について自民党などの協力を取りつけながら少数与党のままで政権を維持し続けた方が民主党のためにも国民のためにも良いと思っている。

 診療報酬のことで男は考えることがある。医療費や福祉費を沢山使う老人たちが、自らの努力で健康を維持・増進し、また他の老人たちの健康を維持・増進させる活動を行うようにすることは「至善」の行為であると考える。老人たちが健康ではつらつとしておれば国の医療費や福祉費を減らし、その分その費用を他のことに回すことができるのだ。

 国も地方自治体も老人の健康維持・増進についていろいろ努力はしているが、老人たち自身の自助努力についてキャンペーンをしていない。多分、老人たちの反発を恐れて敢えてキャンペーンしないのかもしれない。しかし、男はそれは間違っていると考える。

 幸い男にはこのようにブログ上で随筆を書いたり、地域活動として詩吟のサークルを運営し、詩吟を教え、教えているその詩吟の詩文をブログ上で自ら声を出して吟じ、公開することが出来ている。さらに僅かな予算で陶芸も楽しむことが出来ている。お陰さまで男は自分の健康を維持・増進させることができている。

 男は「袖触れ合う縁」の範囲内で社会参加し、それ以上社会参加の範囲を広げようとは全く望まない。人それぞれ自分の時間の使い方があり、何か社会に影響を及ぼすようなことをしようとして自らの時間とエネルギーをそのことに投入したいとは決して思わない。
イエス・キリストでも釈尊でも、自分に触れ合う人しか直接愛することはできなかった。

 イエス・キリストや釈尊の弟子たちがその教えを広めたのでキリスト教や仏教が生れた。まして自分はそれらの聖人に遠く及ばない針の先のような小さな存在である。自分は20歳前後の若い時であればともかくもあの世に手が届く年であり、世間に役立つ才能もない。自分が健康ではつらつし、自分が楽しみながら行っていることを通じて自分の周囲の人に幾ばくかの楽しみや良い刺激を与えることができれば、それが一番の社会貢献であると男は思っている。男の「至善」の行為はそこにある。
(関連記事:「老楽は唯至善を行うにあり(20091210)

http://hibikorejitaku.blogspot.jp/2009/12/20091210-1118-1190-2-2-16-73-14-8-31.html