2009年12月22日火曜日

物事に良いことずくめということはあり得ない(20091222)

男は年末年始の休みの間、このブログの記事の数回分のものは架空の小説にしてみようと挑戦している。しかし当たり前のことながら70を超えて素人が始めるのは容易なことではない。それでも2回分の記事はなんとか書きあげることはできた。
今日は昨日に比べ風は穏やかで暖かい。男は南向きの和室の窓際に小さなカーペットを敷き、その上に木製の組立て式の小さなテーブルと椅子を置いてそこを臨時の書斎にした。テーブルの上に小さなノートパソコンを置いて、創作というのはおこがましいが一応小説を書くという創作をしている。隣はダイニングキッチンなので女房が「お父さんお茶にしよう」と声をかけてくれば、「ありがとう」と言って席につく。一昨日男が詩吟を教えているメンバーの忘年会をしたとき頂いたケーキと紅茶でしばし寛ぐ。
埼玉の入間に住む女房の親友が千葉に引っ越すという。その親友は山歩きの仲間とよく山に出かけるので、ご主人と一緒に過ごす時間はその分少なくなる。年も年だしそろそろ山歩きの仲間から離れてご主人と二人だけの老後を楽しみたいと思ったらしいと女房は言う。そのご主人は奥さんが泊まりがけで年に何度も山歩きに出かけるのをあまり快くは思っていなかったらしい。男は、それはそうだろうと思う。しかし一番大きな理由は、今住んでいるマンションは5階建てのためエレベータがなく、本人たちは4階に住んでいるが外出にはいちいち階段を利用しなければならず、今後老いて体が弱ってきた時のことを考えて長女が住む町の高層マンションに引っ越すのだという。
男が知っているあるご夫婦は二人の娘さんをそれぞれよい家に嫁がせ、それぞれ子どもを授かり6人の孫がいて年金暮らしをしているが、老後のことを考え、娘たちが住む町の近くの町のマンションに引っ越した。そこは敷地内にマンションの建物がいくつか建ち並んでいる団地である。ご主人は初めての町なので触れ合いを求めて国内小旅行を楽しむグループに入った。ところがそのグループに入って後悔しいているようである。
人との触れ合いを求めて何かの会に入ると、快さと共に必ずある束縛も伴い快くないこともある。物事には必ず快と不快、プラスとマイナス、陰と陽など2面の構造がある。物事には必ず普遍的な部分と特殊的な部分の構造がある。一方が良ければ一方が良くない。良いことずくめということはない。
件の女房の親友も長女の娘さんがずっと元気でいてくれればよいがという不安はぬぐえないだろう。物事には良いことずくめということは絶対あり得ないのである。

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