2010年4月17日土曜日

ブッダ『感興のことば』を学ぶ(28) (20100417)

女房が観たいと言っていたNHKハイビジョン番組「プレミアム8人物100年インタビュー」を一緒に観た。元首相・中曽根康弘氏へのインタビューである。なかなかよい番組であった。あの田中角栄氏とは国会議員当選の同期で、共に29歳で当選、田中氏は佐藤栄作派、中曽根氏は重光葵派であった由。中曽根氏は海軍主計少佐として終戦を迎え、田中氏とともに戦後の日本の政治史上非常に大きな役割を果たしている。
「風見鶏」と揶揄されたとき、風見鶏は中心が固定されていて時の政治情勢を見ながら回るからそう言われることは結構であると言ったとのこと。この「中心が固定されていて回る」という考え方が面白い。元軍人として一本筋の通ったところ、気骨のあるところに共感を覚える。今の政治に対して批判はせず、見守ってゆこうという中曽根氏の姿勢に女房は「立派な方だ」と褒める。「総理大臣として苦労したからね。元軍人でもあったところが違う。」と応じる。今のリーダー層は戦後生まれか終戦前後生れの世代で、その親たちは戦前戦後の急激な価値観の違いの中でものの考え方が定まらなかった世代である。そのような親たちに育てられたから国家に対する観念も中途半端なところがあるのかもしれない。
平成維新と言い、若い政治家たちは張り切っていろいろやろうとしているが、はなはだ未熟である。その若い政治家たちを指導するリーダー層が、しっかりした歴史観、国家観を持っていないから、アメリカや中国などからなめられている。今日(15日)の読売新聞の夕刊の2面トップにわが国の首相のことをアメリカのワシントンポスト紙が「哀れでますますいかれた鳩山首相」と酷評したという記事が出ている。まことに情けないことである。情けないことであるが、国会議員を選んだのは国民である。現状に疑問を抱く若い世代の有権者たちが、45年後には状況を変えてくれるだろう。それに期待したい。
世の中の風紀が乱れつつある。電車の中で若い女性に対して淫らな行為をする男が多いため関東地域のJR列車内に監視カメラを付けようという話がある。一部の路線で取り付けてみたところその列車内での性犯罪は減ったという。ウエブデザイナーと自称する29歳の男が男子ポルノ犯罪で逮捕された。この男はそのウエブ犯罪で得た収入以外に収入はないという。風紀を正すには徹底した取り締まりと厳罰以外に良い方法はないと思う。
教室で中3の男子が刃渡り17cmの包丁を隠し持ち、教師に取り押さえられた。この少年が凶器を所持していた理由は、制服のボタンを留めていないなど服装上のことで注意を受けたためだという。自分の子供のしつけもろくにできないのにちょっとしたことで学校に怒鳴りこむ馬鹿親が多い。こどもの社会では大人から見ていろいろな心配事が多いが、近年その心配事の内容が深刻化してきている。先日は中学生の間に浸透しつつある大麻汚染のことがニュースになった。親たちの道徳観念が希薄になってきている。民放の女子アナのきんきん声、あれはなんとかならないものか!彼女らは馬鹿親予備軍であると言いたい。
24 徳行をそなえ、法(のり)にしたがって生き、恥を知り、真実を語り、自分のなすべきことを行う人を、世人は好ましいと見なす。

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