2010年11月7日日曜日

弁当サービス(20101107)

  昨日(6日)夕方、民生委員のIさんが継母に弁当を持ってきてくれた。弁当は5の付く日の夕食用としてこの町のボランティア団体が作って届けてくれるものである。

  9月に継母が熱を出してヘルパーさんから連絡を受け、女房と二人で急きょ帰って来ていたときIさんが玄関のベルを鳴らした。出てみると「民生委員のIと申します。何度も来てみましたがお留守のようなので心配だったものですから」という。継母はかかりつけの先生の病院に入院させていた。ヘルパーさんから連絡があった日丁度土曜日だったがその病院に電話を入れ、入院させて欲しいとお願いした。そして懇意にしているタクシー会社に電話を入れ、継母を病院に送って欲しいとお願いした。タクシーの運転手さんは玄関まで入り継母をタクシーに乗せ、ヘルパーさんが病院まで付き添ってくれた。

  男が民生委員Iさんに会ったのは初めてである。Iさんは「お母様に隣のお惣菜屋さんで何か食べ物を買って来ようと思いましたが、好みがわからないのでためらっていました」と言う。Iさんはボランティア団体が行っている弁当サービスのことを話してくれた。女房はIさんからその話を聞いて即座にそのサービスの提供をお願いした。

    女房は行政が関わっているホームヘルプサービスの団体に初めから参加して、10数年以上長年お年寄りの家の家事援助サービスに関わり、放送大学で社会福祉関係のことを学び、介護福祉士の資格も取得したその道のベテランである。今は退職したが、もともと女房がホームヘルパーをしようと思い立ったのは継母の老後のことを思っていたからである。

  男の継母は女房の実母である。女房はその母とは9歳の時以来同じ屋根の下に住んでいない。女房にとって育ての親はその母の実家の人たちである。女房はその家で祖母や叔父・叔母たちの顔色を窺いながら暮らしていた。

    Iさんのお宅は継母の家からそう離れていないところにある。男と女房はIさんのお宅に伺い、いろいろ話をした。Iさんは男とほぼ同年のようである。二人は良いお方に巡り合ったと喜んだ。

    男は弁当の中身に興味があった。ご飯を入れる器、お惣菜を入れる器、そしてスープを入れる器の3点セットである。器の姿・形も品が良く、なかなか機能的にできている。ご飯は五穀米を炊いたものであった。お総菜は5品以上、栄養バランスもよく考慮されている。スープは豆腐や野菜など刻み食のように小さくしたものがぎっしり詰まっている。月3回、月末に支払うのであるが、1回400円である。これは非常に良いサービスである。都会地では到底このような弁当をこの値段で配ることは考えられない。男はこの弁当を取るようにした女房にその中身を見せてやろうと、継母に断り最初に写真を撮っておいた。

    この町は高齢化が進んでおり、65歳以上が人口の約30%を占めて、その割合が年々増え続けている。この町に郡内の医師会が設立し、運営している老人健康保険施設があり、継母は月6回、この施設でデイサービスを受けている。その内容はさすが医師会がやっているだけあって非常に良い。運動も食事も娯楽もすべての面で徹底している。以前、継母はこの施設に数ヶ月間入所していたことがあった。個室はまるでホテルの一室のようである。風呂は温泉で継母は「一番風呂に入れて貰った」とよく喜んでいた。継母はゆくゆくこの施設に入りたいと願っているが、そうは行かない。継母は現在要支援2のレベルである。