2011年5月2日月曜日

選手交代が必要である(20110502)

 安藤美姫がモスクワで行われた世界フィギュアスケート選手権大会で優勝した。男子の部では小塚選手が銀メダルを獲得した。快挙である。

 安藤選手は、滑り終わって点数が表示されトップに立ったあと、インタビューで何度もこう言った。「自分のためではなく日本のために」と。

 表彰式で日の丸の国旗が掲揚され、国歌が演奏されたとき、彼女は演奏に合わせて「君が代」を口ずさんだ。

 「自分のためにではなく日本のために」という一心であったと彼女は言った。この言葉を菅首相は聞いただろうか? 彼女が「君が代」を口ずさんでいる様子を見ただろうか?菅首相だけでなく、鳩山元首相も小沢元代表も、此の二人のグループの国会議員たちも、彼女の言葉を聴き、表彰台上の彼女の口元を見ただろうか?

新聞誌上に、彼女が「がんばろうニッポン」と書かれた大きな日の丸の国旗を掲げて、スケートリンク上から観衆に向かって笑顔を見せている写真が大写しで出ていた。

 菅首相は、かつて、国旗国歌法案に反対した。予算委員会で自民党議員からそのことを追求されたとき、口を濁した。南京大虐殺記念館を見学後、公式に中国に謝罪し、中国で小泉元首相が靖国神社を参拝したことを非難した。

 今、一国の内閣総理大臣になって、彼は当時の思想から変わったかもしれない。彼は、此の度の未曾有の大災害の復旧・復興に向けて寝食を忘れ、頑張っている。そのことは誰でも認めるところである。しかし、その姿が国民にはしらじらしく映る。それはこの日本にとって、非常に良くないことである。

 菅首相には、復興会議の提言が出された段階で、首相の座から降りて頂きたい。そして、次は与野党合意で新しい首相を選び、復興に向けた新しい、そして非常に強力な体制の下、日本の復興・再生に全国民のエネルギーを結集させるようにして欲しい。

 もし、民主党が、マニフェストを凍結できないのであれば、衆議院の解散しか選択肢はない。「今この時期に」という躊躇はあるだろう。しかしそれは、今後長期間にわたる日本復興・再生という大事業のためには、どうしても乗り越えなければならない壁である。

 鳩山元首相と小沢元代表が会談し、「菅下しを当面控える」ことで意見が一致したという。もし、この二人が「日本のために」菅首相の「衆議院解散」という決断を促すのであれば、これまで、この二人は国賊のように思われていただろうが、汚名挽回のきっかけになると思う。政治家は、「自分のことよりも日本国のこと」を最も大事に考えて行動すべきである。

 若い世代の人たちは、私心なく、純粋に日本の復興・再生を願い、立ちあがっている。60代以上の政治家たちは、若い人たちを全面に押し出し、自らは陰になり日向になって彼らを支え、後世の人たちのために善い贈り物を遺すようにするべきである。

 政治家たちの私利私欲・党利党略に大方の国民はうんざりしている。腹立ちを覚えている。彼らは一昔前ならば、身の安全は保障されないであろう。

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