2011年5月23日月曜日

au携帯電話安心見守り機能(20110523)

 男は母のためにmimamori2というauの携帯電話機を購入して母に使ってもらうようにした。購入といっても充電機用アダプターだけの価格で本体は0円であった。この電話機は非常にシンプルで防水・防塵の堅牢な作りである。後で知ったのであるが、この電話機のメーカーは男の携帯電話機と同じ京セラである。直感的に行動し飛び込んだ店にあったものがこの電話機であった。それまでこの電話機のことは知らなかった。運がよいと言えばそれまでであるが、男は出会いの不思議さを常に感じている。人によっては偶然は必ずしも偶然にあらず、それは見えざる力に左右された必然であると男は思っている。

 この携帯電話機は3か所まで登録した通話相手先にしかつながらず、登録先の番号のワンタッチキーと、通話呼出しなどのためのセンターキーと、終話きーの三つのキーの操作だけで登録先と通話ができる。その他の機能としてメールとGPSがあるだけである。ゲームとかカメラとかサイト検索などの機能は省かれている。

 男は早速それを母に使わせてみた。100円ショップで買ってきたストラップを取りつけてそれを首に掛けさせ、何度か操作法を練習させた。母は初めちょっと戸惑っていたがすぐ慣れた。今後は男や女房との通話は携帯電話だけにして、母にはアルツハイマー性認知症という厄介な病気がまだ軽いうちに、この携帯電話機の使用法を体で完全に覚えこませておこうと男は思っている。何事も初期のうちに手を打って置くことに越したことはない。

この携帯電話機を使うことによる費用はどうかというと、男、女房、母三者トータルで4000円ほど固定費が増えるだけである。費用対効果を考えると決して無駄ではない。三者が皆同じau電話機を使っているので、通話料金は一切かからない。その上遠隔地にいても、母の居場所や移動経路が分かる。もし何かあって母がブザーのひもを引っ張ったときは、1回につき1万円ほどの料金でセコムから現場に急行してくれる。このような優れものの携帯電話機は他にないと男は思う。

 男は母の弟妹にあたる叔父叔母に、この携帯電話を母に持たせたことを報告しておいた。皆年老いた叔父叔母たちは、独り暮らしの姉のことを心配している。「通話料は一切かからない。」と説明したら、皆非常に驚いていた。皆は男が母の面倒を良く見ていることに感謝してくれている。

 女房は母の楽しみのためゴーヤの苗を買ってきた。男は庭の片隅にそれを植えるため、三角屋根の形をしている棚を作った。ゴーヤは毎年植えている。ゴーヤ棚の材料は、以前ホームセンターで買ったものを毎年使って作っている。去年も沢山ゴーヤの実が成った。母はぶつぶつ独りごとを言いながらその実をもいで、簡単な料理をして食べていた。今年も同じことだろう。ただ、今年からは男と女房が帰ってくる頻度が大幅に増えるだろう。

 女房は今年沖縄の特別な苗を買ってきた。そのことを携帯電話のこととともに叔父叔母に話しておいた。お互い距離は離れていてもこの携帯電話により頻繁に会話をし、母の認知症の症状の進行をできるだけ遅らせたいと男も女房も思っている。