2011年5月26日木曜日

脳梗塞(20110526)

 母が緊急入院した。緊急といっても母は自分の頭がふらふらして痛かったので、不安になって自分でかかりつけのK病院に行って診察を受けたら即入院ということになったものである。

 地域で要介護の年寄りたちの面倒をみてくれている社会福祉士Aさんが、独り暮らしの母を見守ってくれていて毎日立ち寄って様子を見てくれている。昨日夕方も立ち寄ったら不在であったので心配して病院に問い合わせたら入院したということであった。

母は着の身着のままで病院に来たので戸締りもしていなかったということを看護師さんに話したら看護師の方からAさんに連絡してくれた。Aさんは同僚の女性と二人でわが家に来てくれて戸締りをしてくれて、服用中の高血圧やアルツハイマーの治療薬など必要なものを病院に持って行ってくれた。

横浜の家に帰って来たばかりの翌日である昨日の夜Aさんから男の方に母が入院したという連絡が入り、男は急きょインターネットでJRの切符を購入し、今朝早く新横浜を発ってドアツードアで7時間半かけてこのK町のわが家に帰りついた。男と女房は中一日置いただけでトンボ帰りのようにしてこの町に舞い戻って来たのである。都会に住んでいながら田舎で独り暮らしをしている90歳を過ぎた年寄りの面倒を看るということは、このようなことが度々起きるであろうことを覚悟しなければならないということである。

お互い顔見知りが多い小さな地域社会ではこのようにして独り暮らしのお年寄りを支えてくれている。大変有り難いことである。しかし男のように要介護者の家族が1000キロ以上も離れたところに住んでいるという事例は他にないらしい。

 男と女房は母のかかりつけの医師K先生に会って母の病状について説明を受けた。K先生によれば、母の診察のときスポットライトを母の目に当てて動かしてみたが母の眼球の動きがにぶかったという。脳のCTスキャンをしたら過去に起きたと思われる脳梗塞の痕が幾つか見つかった。白い小さな斑点のようなものが何枚かの写真に写っていた。今後の治療のため、数日後母の脳の状況について精密検査を行うことになった。

 老々介護は悪いことばかりではない。介護帰省のための鉄道や航空機の利用は気分転換となってこれまた楽しいことである。今日の新幹線の旅、そして博多での乗り継ぎ時間が5分しかなかったが博多でローカル線の特急に乗り替え山間部を走る列車の旅は楽しかった。

さらに母が入院中であるので男と女房は安心して羽を伸ばせる。明日は別府のSホテルに泊まって温泉にたっぷりつかり、美味しい食事を味わうことにした。別府へは高速バスで行く。天気予報ではあいにく雨であるのでちょっと残念であるが、こういう時しか羽を伸ばせない。明日、男と女房は高原の高速道路を走るバスにのって別府に向かう。先日もこの路線をバスで行ったがバスの車窓から眺める風景は雨にけぶっていても美しいと思う。Sホテルで一泊するが天候次第では水族館見学や地獄めぐりなど市内観光をしようと思う。明日は久しぶり楽しい小旅行となることだろう。