2012年4月18日水曜日


長年の束縛感からの解放(20120418)

 婆さんが終の住処に入居した。婆さんの部屋は日当たりがよく、前の景色も良く、すぐ隣に化粧室がある。その化粧室を挟んで一室ありその隣がダイニングルームとなっている。今朝は婆さんの部屋にこれまで婆さんが居間で使っていた37型液晶テレビや家具などが運びこまれた。真新しい部屋にそのテレビや家具などが配置され婆さんの終の住処が整えられつつある。明日は床上に小さなカーペットを敷かれ、電話が引かれる。婆さんは椅子に腰かける生活より床面に座って炬燵に足を入れてテレビを見るようなスタイルが落ち着く。カーペットはそのために敷かれる。これまで使っていたテレビは綺麗に清掃され、整理ダンスに長年収められていた衣類は取り出され、不要なものは廃棄され、空になったタンスは綺麗に清掃された。これらの準備や運搬・設置の手配や清掃は全て婆さんの義理の長男である75歳の男によって行われている。

 婆さんがその施設に入居したら男も女房もいっぺんに疲れが出てしまった。男の左上腕の痛みは一層酷くなった。男はかかりつけの整骨院で痛む部分を丁寧にマッサージしてもらった。その後症状が改善されたように感じられた。しかし、男の左肩・左上腕の痛みは共同浴場の温泉に浸かって温めても良くならない。これは休養しないと完全には良くなるものではないと思われる。整骨院の先生は「もうパソコンをやっても大丈夫です」と言うが、男は今痛くない右腕だけを動かし、中指だけでぽつんぽつんとキーボードをたたいている。

 それにしても婆さんが施設に入居して、男も女房も長年の束縛感から一挙に解放されたという感じである。男も女房もこのような気持ちは実際に年寄りの面倒を見ている者にしか理解できないものであると思っている。