2012年4月29日日曜日


不連続面は問題を起こす。超保守で何が悪い?(20120428)

 男はある詩吟サークルで詩吟を教えていて、今日は詩吟を教える定例会を開いた。この定例会は毎月第二、第四土曜日の夜行っている。今日は今月の吟題の各個吟詠の総仕上げを行った。今月の吟題は鎌倉幕府の第三代征夷大将軍であった源実朝が、おそらく右大臣になって京から鎌倉に帰るときであっただろう、箱根越えをしているとき作ったものと思われる短歌『箱根路を』と、日本でいえば大化の改新が行われた頃生まれ、柿本人麻呂が活躍を始める頃没したシナの駱賓王が、凡そ900年前の故事に思いを馳せて作った『易水送別』の二題である。

その故事とは凡そ900年に荊軻という人がその土地の長官であった丹に頼まれ、丹の怨みを果たすため秦の始皇帝を殺害に行くとき、易水の畔で丹ら列席の士と最早絶対生還を期し得ないという別れをした。その時皆白装束で髪は冠を衝くほどの勢いがあったという。駱賓王は易水という川の畔で友人を見送った時、900年前荊軻が作った詩を中に挟んで五言絶句の詩を作った。その詩の題が『易水送別』である。

人は習慣的な行動に安心を覚える。男が教えている詩吟の会は毎月第二、第四土曜日の夜と決めている。もしこれを変更したりすると多かれ少なかれ混乱を生じる。会社でも軍隊でもトップが変わると多かれ少なかれ必ず何かの問題が起きる。習慣的なことには連続性がある。しかしトップが変わるということはそこに不連続性を生じることである。不連続性を生じるということは、そこで問題を生じるということである。気象でも温暖前線とか寒冷前線というのは異なる気団の接触面である。この前線では低気圧の渦が発生して時に竜巻となって被害をもたらす。

民主党政権が誕生したとき、当時の鳩山首相は「平成維新だ」とか「革命だ」とか過激な言葉を口にした。民主党員たちは意気込んで国の在り方を変えようとした。小沢氏を「民主党を高みに持ち上げてくれた」と称賛した。母親から「子分を養うため金がいるだろう」と毎月1500万円ものお小遣いをもらっていたが、自分自身はそのことは秘書任せであり、自分は全く知らなかったと徹底的に「嘘」を押し通した。小沢氏も4億円の金の出入りについて「自分は天下国家のことばかり頭にあるので4億円のことは秘書任せだった」と「嘘」を押し通した。勿論表向きには「嘘」は証明されることはなかった。

民主党政権の誕生はこの日本国の政治に不連続面を生じさせたということである。その結果いろいろな問題が噴出し、この機を好機ととらえシナや朝鮮の国々は日本国を貶める行動に出ている。万世一系の天皇を頂く日本という国を弱体化させようとあらゆる策略を講じている。そのことに一部の日本国民は気付き始めた。

男は思う。「超保守で何が悪い? 超保守でいいではないか」と。日本という国は元来内に多様性を持っている国である。アメリカとの戦争に負けたがそれは日本国自身が持っている多様性の一面を表した「降参」である。決して「敗北」ではない。「降参」したから、戦争の相手から積極的にいろいろなものを吸収して日本国を更に強くした。超保守であるということは、自分自身の中心をしっかりと守りつつ、多様性の中に進化発展してゆくということである。原理主義とは全く違う。鳩山元首相らはお坊ちゃんで軽薄である。何が「平成維新」だ!何が「革命」だ!彼らの功績は、日本国民が「超保守」であることの価値を、改めて思い知る機会を日本国民に与えてくれたということである。