2012年9月1日土曜日


日韓関係の改善のために(12)(20120901)

 豊葦原の瑞穂の国・日本は、世界有数の森林国であり、農業国である。日本の国土は何処でも水資源が豊かであり、日本列島は海に囲まれており、自然の恵みが豊かな国である。日本人は生まれた時からそのような自然環境の中に居るので、これが当たり前だと思い、その素晴らしさを意識していない人が多いが、世界では78000万人が安全な水を得られていない環境の中で暮らしているという現実がある。中央アジアのアラル海はかつて世界で4番目の広さの湖であったが、今では干上がって湖底に塩が噴出していて、水量はかつての10分の1、水量は4分の1まで縮小してしまった。旧ソ連時代の食糧確保のための無謀な開発がその原因である。

 日本は野菜や米を作るための田畑を使わず、何階建てかの工場内でそれらを作る技術や、マグロやうなぎなどを卵の時から養殖する技術や、海水から飲料水を得る技術などを開発し、一部実用化している。日本の食糧の自給率は4割以下である。しかし、将来、日本は地球環境の変化により、豊葦原の瑞穂の国でなくなる可能性がないとは断言できない。日本はそれらの技術開発に一層力を入れなければならない。

 ところがロシアやシナ(中国)は、自国民に食べさせてゆくだけの資源が十分でないと考えている。彼らが日本の領土を掠めとろうと虎視眈々と狙っているのはそのためである。何処の国民でも国家でも「自存」をキーワードとして「生き残る」ための行動をするものである。国家が利己的なのはそのためである。お互い国民同士心を通わせ合っていても、国家は国を守り、その国民を養うため、野生動物のように行動するものである。引き続き、呉 善花 著『韓国併合への道 完全版』より、括弧(“”)で引用する。

 “大院君は王室の権威の回復を軸に、徹底して旧来の儒教的な王政の復古とその強化に努めたのである。・・(中略)・・大院君はまず、勢道政治の権威をふるってきた安東金一族を政権から追放した。次には、自らに忠誠を誓う腹心の部下たちを政府機関の要職に配置した。・・(中略)・・
 大院君は、ほとんど黙認状態にあったキリスト教(天主教)を徹底して弾圧する政策をとった。列強諸国の開港要求がたびたび行われるような状況のなかで、キリスト教勢力が拡大していくことに大きな危機意識をもったのである。・・(中略)・・当時、国内では一二名のフランス人神父が布教活動を展開し、信者数は二万三〇〇〇名を数えた。大院君は一八六八年に天主教弾圧令を発して以降、政権を降りる一八七三年まで、一貫して彼らへの迫害を続けた。その結果、九名のフランス人神父が処刑され、八〇〇〇名以上の信者たちが惨殺されたのである。

 戦後韓国では、反共の名のもとに、北朝鮮では反帝の名のもとに、大量の人々が虐殺されている。これも李朝以来の伝統と言うべきだろう。”(続く)