2009年8月6日木曜日

横浜港花火大会(続き)(20090806)

 81日土曜日、女房が小さなソファに寝そべって、窓から見える横浜港の花火を見ている。打ち上げ花火がパッと開いて暫くして「ポン」と音が聞こえてくる。715分から始まった今年は横浜開港150周年の花火らしく、かなり大きな花火が沢山華やかに上がっているようである。昨日歩いたみなとみらいの海岸では、3日がかりで場所取りした人たちが大きな歓声をあげながら観ていることであろう。昨日の血相を変えて場所を探してせかせか歩いていた60代女性と、その後をのんびり歩いてついて行った背の高い男性のカップルも、間近で迫力ある打ち上げ花火を楽しんでいることであろう。

 男が女房に、「来年はどこか適当なところに場所を確保して、花火を観ようね。」と言ったが、女房は無言である。時折大きな花火が高く上がっているのを観て「ほら、ほら、観て!観て!奇麗でしょう?」と言う。男が2、3度「来年は近くで観ようね。」と語りかけたが、女房のほうは花火に夢中なのか、来年のことは分からないと思っているのか、敢えて前もって場所を確保しておいてまで観ることはないと思っているのか、返事がない。

 男はふと来年花火を観ることができないことが起きるのかもしれない、と悪い予感がしたように思った。女房は昔お茶を習っていて免状までもらっているので一期一会の気持ちが強い。男もそう考えて、いつも今のこの時を大切にしなければならないと思っている。
花火が終わってまたいつものように夜のスロージョギングとウオーキングに出かける。女房にはLEDで遠くまで黄色の光の点滅が見えるバンドを持たせ、男はLEDの懐中電灯を持つ。これらは先日東急ハンズで買ったものである。

 女房が「今日は歩くだけにする。昨日随分歩いてちょっと疲れたから」と言う。そこで今夜はT側の水辺の夜景を楽しみながら歩くことにする。「今夜は彼らはいないだろう。連中は横浜の花火に行っているはずだから」と言ったが、今夜も彼らはいた。‘彼ら’というのは、156の子供たちのことである。不良少年たちではないが、それぞれチャリンコで川辺の暗い所に集まり、別に悪いことをしているわけではないが、友達同士でいろいろ語り合っている。歩きながら見ていると、一人の子がもう一人の子にタックルしたようで、タックルされたらしい子がしゃがみ込んでいる。他の45人の子たちは楽しそうにだべっている。歩きながら男が「いじめられているのではないか」と言ったら、女房は「違うと思う」と言う。それでも男は気になって、何度も振り返りながら彼らの様子を見た。暗いのでそのうち彼らは男の視界に入らなくなった。

 男は、来年こそ必ず横浜港の花火大会を見にゆくことにしようと、心に決めた。家に帰り着いていつものように歩数計を見たら7000歩ほどカウントされていた。そのうち今夜のウオーキングの分は6000歩ほどである。昨日は二人とも12000歩ほど歩いていた。昨夜は歩くだけでなく、コースの半分ほどは二人足並みを揃えてタッタッタッタッとスロージョギングした。シャワー浴びて体脂肪を測ったら二人とも一応合格の数値であった。女房は毎朝毎晩血圧を測り、一日に歩いた歩数と体脂肪などを記録票に記録している。