2009年8月20日木曜日


日本列島は日本人だけのものではない?(20090820)

民主党の鳩山代表は以前あるテレビ番組で「在日外国人たちは税金も払っているのだ。日本に永住している外国人には地方参政権を与えるのは当然である。日本人はもっと度量を大きく持つきである。日本列島は日本人だけのものではない。」という趣旨のことを語っている。彼がそのような発言をする背景には、彼を取り巻く人たちの間でのいろいろな話のやりとりの中で、そのような考え方が醸成されたのであろうと男は思う。「日本列島は日本人だけのものではない」と言うのは言いすぎである。「日本列島に住んでいるのは日本人だけではない」と言うのなら理解できる。
しかし、男は日本国籍を取得していない者に参政権を与えることには大反対である。日本は古来から渡来人に対して氏姓を与え帰化させてきた。帰化人には能力に応じて官位を与えてきた。鳩山氏は外国の例をあげて在地の国籍を持たない者でも地方参政権を与えるべきだと言う。日本は日本である。何も外国の例に倣う必要はない。民主党は自由貿易協定(FTA)のことだって外国の例にならい日本の独自性も考えずに米国とFTAを締結することを掲げた。民主党はとにかく政権を取ることだけに集中して、勉強が足りないのだ。
男は右翼ではない。YouTubeを観ると田母神元航空幕僚長の終戦記念日の講演に呼応するかのように、右翼的な激しいデモが行われている様子が映し出されていた。男は心情的にはこの真夏の暑い日差しの中、ナショナリズムを煽り、ナショナリズムに酔う人たちに拍手を送りたい気持ちはある。しかし一方で、その気持ちは何度も言うが日本古来の神道や天皇などを中心に据えた文化に根差すもので、戦前の日本のように一億国民が組織的に動き始めたときには、いろいろな価値観の存在を認めず、多様性を排除するという方向に向いてしまう危険性があることを広く訴えたいと思うのである。
この30日に行われる国政選挙に向けて国防のことを訴えているのは宗教法人がバックアップする幸福党だけである。男は宗教法人は税制上の優遇をうけている公益法人として宗教活動のみに専念すべきであって、特定のイデオロギーを掲げて国政に参加すべきではないと考える。東京10区で小池元防衛大臣が幸福党と連携したのは軽率であると思う。しかし公党は国民にたいして国家防衛上の考え方についてきちんと説明すべきである。
田母神氏は身を挺して国家の在り方や国防のことを訴え続けている。その中に中国や韓国などが内閣総理大臣の靖国神社参拝を非難し続けるのは日本から金を引き出すためで、一旦弱さを見せた日本は脅せば幾らでも金を出すと見くびられているからであると言う。男もそう思う。国と国の関係は人と人との関係に似ている。強い人間に対して相手は敬意を払う。北朝鮮は核をちらつかせて日本や韓国を脅せば何かを得ることができると思っている。チンピラ、ごろつきのような国である。男は日本は宮本武蔵のような自立した強さを持つべきであると考える。
全ては日本国憲法の不備に起因している。日本人の多くは心の中にもやもやしたものを感じている。それは矛盾の芽である。矛盾の芽は徐々に大きくなり、いずれかの時に爆発して平衡を保とうとする。男は何れ改正される憲法の精神の根本に据えるべきものについて、何か指針のような‘素人の哲学’を打ち立ててみたいと思っている。これは男の余生の遊び心である。男があの世に逝った後になって価値が出てくるかもしれない。高校の同級会のため田舎に帰っていた妹にそう言ったら妹は笑っていた。

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