2010年1月20日水曜日

指揮権活動に関する千葉法相などの発言や民主党議員たちの行動 (20100120)

新聞報道によれば千葉法相が「個別事件についてはコメントしない。指揮権発動は一般論としてある。捜査は公平公正に行われなければならないし、基本的にはそのような捜査が行われていると考えている。」と記者会見で述べたということである。一方、民主党内に捜査情報漏えい問題対策チームを発足させたということである。また中井国家公安委員長は「批判するつもりはないが、特捜部にも説明責任はある。」と述べたという。
男はこれらの一連の動きを異常であると思う。一般に組織ができると組織の構成員はその組織が脅かされるとその組織の防衛に力を入れるようになるものである。組織内での相互けん制システムがない限り、組織は時に誤った方向に暴走するものである。今の民主党の動きはそれに近いものがある。既に暴走しているという人も多い。
小沢氏の力によるものとは言え折角国会議員になった新人議員たちは、これまで国会議員としての活動を抑えられ、欲求不満に陥っているのではないかと男は思う。そのはけ口として「捜査情報漏えい問題対策チーム」などを発足させたり、民主党と言う組織の防衛の活動に熱心になったりするのではないかと思う。
泥棒にも一寸の理があるという。悪人は自分の所業を理由づける。人は、善きことにつけ悪しきことにつけその行いについて何か理由をつけ、自分の行いを正当化しようとする。政治には金が要る。金がないと政治活動は鈍り、自分の政治家としての理念を実現することもできない。国会議員は政治家として「国の為」という高い理念を掲げ、それを「大義」とし、その「大義」を実現する手段のためなら法律違反を犯さない範囲内で金を集めようとするだろう。「大義」の実現のためなら実際は法律違反になるのだが、法律違反にはならないような工夫を凝らしてまでして何とか金を集めようとするだろう。その工夫が看破られたとき、「大義」の実現のためならば指揮権発動は認められるべきであると考えるだろう。
多くの民主党員たちは、国会議員になって「自分たちは一般庶民より程度が高い人間だ」と思い上がり、彼らが掲げる「大義」のためなら強権発動もやむを得ない、と思っているのだろう。そもそも国会議員は国民が自分たちの代わりに国会に送り込んだ人たちである。国会議員になった途端「先生」と呼んでおだてるからいけないのだ。「○○さん」でいいではないか。思い上がり傲慢になった者は、時が経てば必ずそのしっぺ返しを喰らうだろう。
民主党は昨年の総選挙で国民の信任を得たから大量当選者をだしたのであるが、その時点では今回のような逮捕者が出るような法律違反は表面化していなかった。これが今表面化したが、それを検察が故意に捜査情報を漏えいしたため起きたことで検察が悪い、と決めてかかる。小沢氏は「何も法律違反はしていない。検察と断固戦う。」と公言し、鳩山首相は、小沢幹事長を信頼しているから小沢氏が検察と戦うことを「戦って下さい」と言って支援している。鳩山氏始め民主党の多くの議員たちは、一部の識者が「検察は政治に介入してはならない」と言ったら、「尤もだ」と考えそのような言動になったのだろう。(関連記事:「検察の事情聴取要求を拒否する小沢一郎幹事長 (20100119)」)
舛添要一元厚生労働大臣が中心となって夏の参議院選挙を念頭に新党結成の動きを見せ始めた。今の自民党では国民の期待を吸い上げる力は無い。上述のように異常な組織となりつつある民主党への支持率は急速に落ちて行くだろう。国民の期待の受け皿となる新しいい政党の誕生が期待される。

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