2010年9月4日土曜日

東京裁判4(20100904)


 菅氏と小沢氏が日本記者クラブで討論会を行った。今朝(3日)のテレビ朝日で小沢氏が生出演した。一般的な印象は、菅氏はクリーンな政治を目標とし、組織内の調和・調整を重視して国政を行うタイプ、小沢氏は権力を集中して自分の思い通りに国政を行おうとするタイプである。一般国民は閉塞感から独裁者の出現を心の深奥では願っているだろう。

 小沢氏ならば何かやってくれるのではないかと期待している人たちは多いだろう。しかし、成熟したこの日本の社会では、一般国民はもう小泉氏のようなタイプのリーダーの出現を望まない。中庸で調和のとれた政治を望んでいると思う。

 小沢氏が主張するような政治主導で地方にもっと大きな裁量権を与えるようにすること、企業に蓄積され、それが十分活かされていない富を、法律を作ってもっと多く分配されるようにするということ、最終的には総理大臣の権限とリーダーシップで、一部に不満が残っても全体として調和のとれた形にすることなどは、菅首相でも今度の代表選に勝てばできることである。

 男は菅氏ならばそれが出来るはずだと思っている。何しろ選択肢は菅氏と小沢氏の二つだけであるから、どちらを選択すれば‘ベター’かということであるから、菅氏が上述のような小沢氏の主張を十分取り入れた政策を、強いリーダーシップにより、全体として中庸な、調和のとれた形に持って行くならば、国民は菅氏を支持するだろう。

 来週、菅氏がテレビ朝日に出演するという。男は菅氏の発言に注目したい。なお、今朝の小沢氏の発言の中で、アメリカの海兵隊は日本に駐留してもらう必要はない、日米対等であるからアメリカに強く発言すべきであるという趣旨のことを言ったが、これは見当違いである。小沢氏は軍事システムについて見識がない。日本が核兵器を保有し、強い即応打撃力を保持し、集団的自衛権として在日アメリカ軍に軍事的に支援するならば双務的であるが、現状はそれに程遠い。首相になろうとする政治家がその程度の見識であるから、一般国民はなおのことである。

 さて、昨日に引き続き「東京裁判」について、要点をピックアップして書く。

 京都大学教授滝川幸辰氏、法政大学総長大内兵衛氏などはコミンテルンの陰謀に引っかかった人たちである。昭和2年(1927年)、当時の首相・田中義一の名を語り、田中義一が天皇に上奏したとう怪文書が中国語に翻訳された。その文書の内容は日本の世界侵略計画であった。それもコミンテルンの陰謀であった。

 ソ連の主張によって、昭和13年(1938年)の張鼓峰事件(満州東南端にある張鼓峰で起こったソ連との国境紛争)や、翌年1939年に起こったノモンハン事件(満州とモンゴルの国境紛争、当時モンゴルはソ連領)といった、既に停戦協定が成立し解決済みの問題まで持ち出して、それらを日本の侵略として糾弾している。

 そのソ連は日本の固有の領土であった千島列島を侵略し、ロシアに変わった今もなお北方四島を占有し続けている。しかもその侵略を行った日、9月2日を戦勝記念日にしている。