2011年4月25日月曜日

昭和記念公園 (20110425)

 昭和記念公園は、立川にあった旧日本軍飛行場を戦後駐留米軍の基地となり、米軍基地の拡張計画に端を発した砂川事件もあった有名な場所にある。広大な基地が返還されて、今、平和な国営公園になっている。 立川駅周辺も往時に比べればすっかり様変わりし、立川は美しい都市に生まれ変わった。

 昭和記念公園は、今チューリップやアイスランドポピーや菜の花などが見ごろである。今日は快晴・温暖・無風の穏やかな日曜日であることもあって、この公園には沢山の行楽客が訪れていた。鬱金という里桜がまだあちこちに満開の花をつけており、新緑の木立の下の散策道のあちこちに黄色い花をつけた山吹やレンギョウの茂みがあり、また、自然に生えて広がったと思われる蓮華草やタンポポや菫などあり、園内の散策は非常に楽しい。

 園内の散策も終わりに近づいたころ、散策の道からちょっと入りこんだ適当な場所に、持参のシートを広げる。そこに仰向けに寝そべって空を眺める。リュックサックから持参の菓子や果物を取り出して食べ、持参の暖かいコーヒーを飲む。

 大災害発生後40日以上経つが、仮設住宅の建設ははかどらず、今なお13万人を超える人が避難所暮らしをしている状況がある一方で、立川駅構内で女高生たちが義援金の募集をしていて過ぎゆく人びとの注意をひいていること以外は、この昭和記念公園に見るように、あたかも大震災は無かったかのような状況もある。

 今、もし突然、首都圏直下型大地震が発生したら、このような都会地は非常に混乱することだろう。東北の13万人を超える被災者たちと同じような悲しみや苦しみが、首都圏にいる人びとにも及ぶことになるだろう。

 今、この日本でそのような有事に対する備えがあるだろうか?「有事即応」は軍隊だけの専門用語ではない。それは、「国家」が最も重視しなければならない概念である。

簡単に言えば、「国家」は、「国民」の安全と平和を守り、「国」を繁栄させなければならない。その責務は、政治家と官僚が担っている。封建時代は、武士が百姓・町人の安全と平和を守り、国や藩を繁栄させる責務を担っていた。

今の時代は、その武士の役割を、政治家、官僚、公務員、裁判官、自衛官・警察官・海上保安官・税関検査官・消防官など「官」が付く公務員、大学教授、小中高教師、消防団員、公共の運輸・交通・通信・放送(NHK)、電気・水道・ガス・介護福祉など事業体の職員・社員の方々が担っている。裁判員も同様である。

その政治家の「国家」意識が薄かったら、昔の百姓・町人である「国民」は哀れである。今、その哀れな状況が、此の度の東日本大震災の被災地で起きている。

その最大原因は、封建時代の徳川幕府と同様の役割を担っている政府にある。徳川幕府の官僚は、武家の総領・歴代将軍と大老・中老などその幕臣の配下であった。

今の時代、封建時代の歴代将軍やその幕臣と同じような機能をもち、官僚を支配しているのは民主党政権である。それが、あまりにもお粗末である。国民の怒りは大きい。

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