2011年6月8日水曜日

久しぶりの陶芸(20110608)

 男は久しぶり陶芸を楽しんだ。3週間前余った楽白の土と新たに黒泥1㎏とを使ってS先生の指導・手助けを得て白のストライプ入りの皿を作ることが出来るように予め形を作って乾かないようにビニール袋に包んで自分の棚に保管していた。それは次回適当な厚さにスライスし、形を整えればモダンな舟型の皿になるものである。

その皿を仕上げる作業は介護帰省のため1週休んで2週間後に行う予定であった。しかし横浜に戻った翌日母の入院の知らせを受けたため直ちにUターン帰省し、結局皿の形にする作業は3週間後になってしまった。男は折角作った材料が乾いてしまってスライスなど出来なくなってしまっていただろうと思っていた。ところが3週間経った後であったにもかかわらずまだ十分スライスできる柔らかさだった。

男は作ってあった材料をS先生の指導を受けながら7mmの厚さのもの3枚にスライスし、型にはめて同じ形の皿を3枚作った。出来上がった皿にそれぞれビニール袋をかぶせ、来週高台を付けて素焼きに出す予定である。素焼きが終わったら釉薬をかけて本焼きに出すことになる。男はこの皿が白のストライプ入りの黒泥土でできた皿であるので、釉は透明薬をかけるつもりである。S先生は出来上がった皿を見て「モダンな形ですね」と褒めてくれた。男はこの皿の形を揃えるためカットしたその形が気に入っている。

男は陶芸センターの傍の銀杏並木の道路の雰囲気が好きである。ここは昔本牧の海であったところが埋め立てられところに出来た施設で高架の自動車道路の傍にある。普段人通りも少なく銀杏並木と道路脇の植栽がある長い歩道が遠くまで続いている。その並木と植栽を隔てて自動車用の道路が並行して作られている。しかし車の通りも少ない。バスを降りてこの歩道を歩くと誰でも気持ちが安らぐのではないかと思う。男は母の介護などで陶芸を休むことが多いが、この気持ちの安らぎは何物にも代え難いので陶芸はずっと続けようと思っている。

陶芸センターの直ぐ傍に三渓園の裏門があり、陶芸からの帰りはその園内を散策しながら正門を出て、ちょっと歩いて大通りのバス停に行くことができる。昔は王侯貴族でないとそのような庭園を散策するという優雅な気分にはなれないが、今の時代はその気持ちさえあれば、王侯貴族のような気持ちでこの美しい庭園の中で時を過ごすことができる。

以前作っておいた底も縁も六角形にした皿が焼き上がっていた。これは赤7という土を使って型にはめ、たたらで作ったもので、辰砂という釉を掛け、縁に白萩という釉をちょっと付けたものである。持って帰って女房に見せたら「これはよく出来ている」と言ってくれたが、その後で「今度作るとき黄瀬戸がいいな」と注文がついた。このサイズの皿は使い勝手が良いので以前から作って欲しいと頼まれていたものである。

男は今度黒泥という土を使って急須を作ってみようと思う。これはロクロで作る。急須は初めてである。主婦でもありまだ子育て中のS先生はよく教えてくれる。男は田舎に帰ったりして時々休むことがあるが、この先生の教室で陶芸を続けたいと思っている。