2011年6月15日水曜日

今度はトイレの水騒ぎ(20110615)

介護帰省の蓄積疲労あり、梅雨のすっきりしない気候あり、74歳の男も70歳の女房も今一つ元気が出ない。ある店に所用あり二人でその店まで川沿いの堤防の上を歩いて行ったのであるが、いつもなら女房の方がさっさと先に進み男の方は大股でついて行くような形であるのに、今回女房は遅れ気味である。「お父さん、早いわね」と言う。男は女房が追いついて来るのを待って、女房の早さに合わせてゆっくり歩いた。女房はこの早さでも息を上げている。男はこれは尋常ではないと思った。女房にはストレスがたまっている。

女房は今朝絶食して近くのかかりつけの内科クリニックで血液検査をしてもらった。女房はコレステロール値が少し高いことを気にして、そのクリニックでコレステロールを下げる薬を処方して貰っており、時々血液検査を受けている。今日の検査結果は1週間後でないと出て来ないが、その結果が出れば女房の体調不良について何か判るかもしれない。

女房は介護帰省する前までは近くのカーブスという女性専用の運動施設に通っていた。そこでは一カ月ごとに体重や筋肉量など計測され、運動の成果がわかるようになっている。女房は田舎に帰る前までは非常に体調が良かった。一週間前九州から帰って来て2、3日通わなかったが最近また通い初めた。途中トンボ帰りがあったが僅か半月余りの介護帰省でこれほど疲れがたまると言うのはやはり齢のせいであると思う。

母がアルツハイマー型認知症を発症していることが分かって以来、男は毎日母に電話を入れて状況を確認している。毎朝アリセプトD錠5mg一錠は必ず飲んで貰わねばならぬ。電話の第一目的は、遠く離れていてもしょっちゅう電話で繋がっているという安心感を母に与えることである。そのため女房も電話したり、母から電話がかかってきたりでこのところ日に何度も電話で話している。

今夜は夜8時過ぎに母から電話があり、女房が電話に出た。「トイレの水が流れない」と言う。女房は母が何か勘違いしていると直感した。男は隣家のTさんに電話を入れた。Tさんは15年ぐらい前奥さんをがんで亡くし、独り暮らしのお年寄りである。しかしまだ大変達者で独り暮らしを楽しんでおられる。「Tさん、Aです。夜分真に申し訳ありません。実は母が、トイレの水が流れないと言うんです」と言ったらTさんは二の返事で直ぐ母のところに駆け付けてくれた。母には女房から夜間人が来ても驚かないようにTさんが来てくれることを伝えた。隣り近所の方はいつも母が居る居間の縁側の方から来てくれる。

すぐTさんから電話があった。「トイレの水は流れます。お母さんは水が溜まっていることを勘違いし、レバーを引いても水が残っているので流れないと思ったようです」と笑いながら言う。傍で母が何か言いわけしている声が聞こえる。男はTさんに大変申し訳なく、何度もお礼の言葉を述べた。過去に母の電話がずっと話中だったとき、Tさんに頼んで電話機の様子を調べてもらったことがある。今回はこのトイレの水騒ぎである。

独り暮らしの母のため、女房も男も隣り近所の方々とは常日頃から緊密な関係を保ち続けている。そのお陰で今回もまた助けられた。これからも何か起きることだろう。

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