2011年9月2日金曜日

渡部昇一『日本史』を読んで日本人はどうあるべきか考える(3) (20110902)

 渡部昇一先生は言う。“育鵬社の歴史教科書『新しい日本の歴史』にも参考意見を述べるように頼まれた。そのとき私は、「国史という美しい虹が見えるようなものを作って下さい」とお願いした。特に取り上げてお願いしたことは、東京裁判の全権所有者で、日本を裁く側の頭目であったマッカーサーが、帰国後、アメリカ上院の軍事外交合同委員会という最も公的な場所で

 「したがって彼ら(日本人)が戦争に飛び込んでいった動機は、大部分が安全保障(自衛)の必要に迫られてのことだったのです(Their purpose, therefore, in going to war was largely dictated by security)」(小堀桂一郎編『東京裁判日本の弁明』講談社学術文庫より)と証言したことを、コラムのように囲んで教科書に入れてほしいということだった。

 しかし文科省の教科書調査官は、これを許さないのだという。しかし日本を侵略国と公式に断定したのは東京裁判だけである。その裁判をやらせた最高責任者が、「あれは自衛戦だったのだ」と公的な場所で証言してくれたのである。これは「意見」ではなく「史実」、しかも戦後の日本における最重要な史実なのであるからこれを掲載させないのは不思議である。・・(中略)・・すべての日本国民は、今後も日本史の教科書にはマッカーサーのこの証言を入れることを休むことなく要求し続けるべきと思う。”

 これは渡部昇一先生の遺言のようなものである。日本人が自虐史観から脱さない限り、日本人の「体外遺伝子」の傷は癒えず、時間が経つにつれその傷は深くなり、修復不能になってしまうだろう。

 「体外遺伝子」とは、DNAという「体内遺伝子」に対して、日本の文化の特殊性を示す幾つかの言葉である「天皇・古事記・日本書紀・神道・仏教・武士道・剣道・空手・弓道・合気道・茶道・華道・香道・御神輿・神楽・邦楽・万葉集・古今和歌集・俳諧・文楽などなど」日本の精神文化・伝統文化など、DNAがハードウエアとすればソフトウエアに相当するものである。

 今、韓国や中国は、日本のこのソフトウエアを警戒し、これを破壊させることを企んでいるようである。日本は「情報戦」を仕掛けられていて、かなり深刻であると私は思っている。これ対抗するには、日本人自身が自分たちの「体内遺伝子」はもとより、この「体外遺伝子」をよく認識し、自覚することだと思う。それには学校教育が最も重要である。その学校教育をつかさどる文科省に、そんなことは絶対ない、あり得ないと信じるが、もしスパイのように、ウイルスのように、韓国や中国などがいろいろ影響を及ぼすよう訓練した人物がもぐりこんでいるとすれば事態は非常に深刻である。民主党政権は反日活動家を国家公安委員長に据えた。この国の政府内で起きた、もしくは実際に起きつつあるかもしれないことに、私は疑心暗鬼せざるを得ないのである。

 と言うのは官僚たちや政治家たちが受けた戦後の教育というものは、アメリカによって日本人の精神改造を行うような教育であったからである。 (続く)

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