渡部昇一『日本史』を読んで日本人はどうあるべきか考える(14) (20110913)
明治天皇の「五箇条の御誓文」は次のとおりである。
一、広く会議を興(おこ)し、万機(ばんき)公論(こうろん)に決すべし。
一、上下心を一にして、盛んに経綸(けいりん)を行ふべし。
一、官武(かんぶ)一途(いっと)庶民(しょみん)に至るまで、各(おのおの)其の志(こころざし)を遂げ、人心をして倦まざらしめむことを要す。
一、旧来(きゅうらい)の陋習(ろうしゅう)を破り、天地の公道(こうどう)に基(もとづ)くべし。
一、知識を世界に求め、大いに皇基(こうき)を振起(しんき)すべし。
我国(わがくに)未曾有(みぞう)の変革(へんかく)を為(なさ)んとし、朕(ちん)躬(み)を以(もっ)て衆(しゅうに先(さきん)じ、天地神明(てんちしんめい)に誓(ちか)ひ、大(おおい)に斯国是(このこくぜ)を定め、万民保全(ばんみんほぜん)の道を立(たて)んとす。衆(しゅう)亦(また)此(この)旨趣(ししゅ)に基(もとづ)き協心(きょうしん)努力せよ。
明治維新はこの天皇の御誓文により成された。民主党が政権をとったとき鳩山首相(当時)は「平成の維新だ」と意気込んでいた。民主党は初めて政権をとって小躍りしたが、元々寄せ集めの烏合の衆のような体質の政党であるため失策続きである。3.11大災害は与党にも野党にも良い経験をさせた。日本は本来あるべき姿・形に戻るため、一歩前に進んだと思いたい。
日本のあるべき姿・形は、自虐史観から脱却し憲法を改正して正式に国防軍を持つ国になることである。同盟国と双務的関係になることである。その実現のため、今上陛下から上記御誓文に準ずるようなお言葉を頂くことができればと、はかない夢を見る。
上記五箇条御誓文の口語訳は次のとおりである。
一、広く人材を集めて会議体を設け、重用政務はすべて公正な意見によって決定せよ。
一、身分の上下を問わず、心を一つにして積極的に国策を遂行せよ。
一、朝臣武家の区別なく、さらには庶民の総べてにわたって、各自の志望を達成できるようにはからい、人々を失意の状態に追いやらぬことが肝要である。
一、これまでのような、かたくなな習慣を打破して、普遍性のある道理に基づいて進め。
一、知識を世界の先進国に求めて、天皇の大業を振興せよ。
これにより、わが国では前例のない大変革を行おうとするにあたり、わたしはみずから諸臣の先頭に立ち、天つ神、国つ神に誓い、重大な決意のもとに国政に関するこの基本事項を定め、国民の生活を安定させる大道を確立しようとしているところである。諸臣もまたこの趣旨に基づいて心を合わせ努力せよ。 (続く)
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