2012年8月30日木曜日


日韓関係の改善のために(10)(20120830)

 NHKアーカイブス『世界自然遺産 屋久島』を観た。屋久島の杉が保護される以前、島民の生活のため既に全島の8割の森林が伐採されてしまっていた。島民であった兵頭という若者が立ち上がり、県を動かし国を動かし、‘天佑’あってようやく「学術保護林」という形で樹齢何千年という杉が幾つもある森林が守られることになった。‘天佑’というと立腹する人たちもいるかもしれない。というのは、台風による地盤の緩みで洪水と土石流が発生し、森林のあった麓の地区に住んでいて森林の伐採で生活の糧を得ていた人たちも大変な被害に遭い、「森林を守らなければならぬ」とようやく気付いたからである。

 人は自分自身に何か禍が起きて、初めてその災いの原因となる問題があったことに気付くものである。直感的な洞察力がある人は、普通一般の人よりも早く、その問題の存在に気付いていて警鐘を鳴らすが、普通一般の人々はそのことに無関心である。直感的な洞察力ある人は、人智では計り知れないものを、人智を超えた世界からの自分自身では意識できない形での啓示のようなものを受けるのだと思う。3.11大震災の場合も、福島原発事故の場合も、それが起きる以前からそのような‘啓示’を受けていた人がいた。彼らの声は人智のみを信じる世俗的な学者や政治家たちによってかき消されていた。仏典にはそのような普通一般の人々を教え導くために、仏・ブッダはいろいろな方便を用いているということが書かれている。前世に因縁がある因果応報は、この世において必ずあるものである。

 優れた為政者は、次の方法で良い政治を行うだろう。①普通一般の人々が気づくことがないことに気付き、警鐘を鳴らす人の言葉に耳を傾ける。②その警鐘を鳴らす人が言っていることを実現させるため、強い実行力があり揺らぐことがない忠節心がある人物を選び、必要な援助をして実行させる。③その人物の真心を信じ、もし万一その実行者の背後に自分がいるということが公に明らかになったときは、自らその罪をかぶり、自らの命を捨てる覚悟を持つ。そのような人たちは後世に尊い名を残している。「いのち」は永遠である。

 日本にはそういう為政者たちが居たから明治維新は成就した。その陰で、吉田松陰・橋本左内・武市半平太らの刑死があった。皆、「国の為」という信念を織り込んだ漢詩を作り辞世としている。一方李氏朝鮮時代の韓国は、シナ(中国)に自国の外交・防衛を頼ることによってしか生き残ることができない状態であったから、そのような為政者も、国の為一身を捧げるような志士も育たなかった。韓国併合以前の韓国はそういう状態だった。

日本は知らず知らずのうちにシナ(中国)の長期戦略に基づく様々な工作に屈して、遂には天皇が居ないような国になってしまうことは絶対あってはならぬ。日本共産党など左翼政党の理念や、左翼思想の学者らの言動に対しては、十分な注意と警戒が必要である。