2012年8月23日木曜日


日韓関係の改善のために(3)(20120823)

 李明博韓国大統領は、「日王(天皇陛下のこと)が韓国を訪問したいのならば、韓国人にひざまずいて謝らなければならない」と言ったという。その発言はソウル新聞に書かれているが、その後韓国大統領府から出された公式発言からはその部分は抜けている。一国の元首ともあろうお方が何と品のない物の言い様であろうか。テレビ朝日は李明博支持率が向上した理由に「竹島」を挙げているが、「天皇土下座謝罪」には全く触れなかった。

韓国大統領のこのような発言の背景には、以前、小沢元民主党代表がシナ(中国)からの帰国の途次、韓国のソウルの大学における講演で、東京大学の江上波夫らの騎馬民族説を論拠に「天皇の先祖は韓国人である」と言ったことを、韓国の人びとは何か誤解して理解しているようなところがあるのではないだろうか? 東京大学の歴史学者らは「仮説」をさも正当な学説であるかのように論述する術に長けているので、騙されないようにしなければならない。

そもそもいわゆる従軍慰安婦という言葉を使い始めたのは日本人の小説家である。いわゆる従軍慰安婦問題という問題の根源が旧日本軍による韓国人に対する行為にあったと、ろくに事実の確認もせず信じ込んで韓国に謝罪した村山元総理や河野衆議院議長にも責任がある。しかし、今さら誰が反国家的罪人かと追及しても全く意味がない。そういうことをするよりは、『朝鮮人特攻隊』の著者・裵淵弘(ベ・ヨンホン)氏が言っているように、歴史はあくまでも歴史に委ねる」べきである。

前回、「集団的阿頼耶識」という言葉を使った。日本人の「集団的阿頼耶識」と韓国人の「集団的阿頼耶識」の間には深い溝があるようである。これはそう簡単には埋まらないであろう。「阿頼耶識(あらやしき)」とは、普段意識されない潜在意識で第七識の「末那識(まなしき)」の下層の第八識のことである。仏教ではさらにその下に最下層の「阿摩羅識(あまらしき)」があると説いている。

呉 善花 著『韓国併合への道 完全版』より、括弧(“”)で引用する。
  “朝鮮半島には、日本やヨーロッパのように武人が支配する封建制国家の歴史がない。中国と同じように、古代以来の文人官僚が政治を行う王朝国家が、延々と近世に至るまで続いたのである。併合の主体となった日本は近代国家であったが、併合されたほうの国家の実質は、近代国家でも封建国家でもない王朝国家だったのである。


 李朝国家の政治システムは、中国歴代の制度に由来するもので、頂点に絶対権力者としての王をいただき、その下に文官・武官の両官僚群が合議で政務をとり行う、高麗朝の儒教的な官僚体制を踏襲したものだった。ただ、文治主義と中央集権制が極度に徹底されていた点に大きな特徴があった。”