2012年8月27日月曜日


日韓関係の改善のために(7)(20120827)

 出自は在日韓国・北朝鮮人だったといわれる李明博大統領でさえ、天皇を「日王」と言ったように李氏朝鮮時代のシナ(中国)皇帝の冊封を受けていたときの思想から脱し得ていない。韓国も北朝鮮もそう遠くない将来、再びシナ(中国)の支配下に入る可能性がある。日本は隣国のそういう国家としての「性格」をよく見ぬき、一定の距離を置いて付き合うようにしなければならない。勿論、遠い将来、民族間の自然的融合を目指して、日本は韓国・北朝鮮・シナ(中国)との間の経済的・文化的交流を活発に継続するべきである。

国会議員や中央官庁の官僚たちには、「国家と国民とは別の‘個的主体’である」という認識をしっかり持って貰わなければならない。たとえ自分の親や自分自身が元在日韓国・北朝鮮人等在日外国人であった国会議員や中央官庁の官僚であるとしても、今、日本人となっているのであるから、このことをしっかり弁えて言動を行って貰わなければならぬ。

 政治においては、「政道」と「商道」の違いをしっかりわきまえて事を進めてもらわねばならぬ。「政道」においては、きちんとした国家観のもとに事を進められるべきものである。民主党政権においてはその部分でしっかりしたものが無かった。そのため普天間の問題、竹島の問題、北方領土の問題、尖閣の問題などが次々と起こったのである。

 呉 善花 著『韓国併合への道 完全版』より、括弧(“”)で引用する。
 “戦後の韓国に外交官として駐在したことのあるアメリカの朝鮮史家ヘンダーソンは、李朝が近代と触れるようになる一八六〇年前後の政治と社会に触れて、次のように述べている。

 「李朝はもはや経済的破産と崩壊の寸前であった。すでに軍事力はほとんどなく、政権の分裂と内紛で行政は麻痺状態となり、慢性的百姓一揆の機運に脅かされていた」(グレゴリー・ヘンダーソン著/鈴木沙雄・大塚喬重訳『朝鮮の政治社会』サイマル出版会)・・(中略)・・

 李朝衰亡の根本は、ヘンダーソンもいうように、李朝の政治が何百年もの間、中国をまねながら、中国以上に「統一性の威厳」を強化し続けてきたことに求められる。つまり、広大な領土を治めるために行使された中国式の中央集権制を、狭小な朝鮮半島内で本家の中国以上に徹底させるために、世界に類例をみないほど硬直した官僚国家体制ができあがってしまったのである。・・(中略)・・李朝の政治は、徹底的に規格化された制度と画一的な手段を用いての政治だった。それをヘンダーソンは、「すべての非正統的活動」を執拗に排除しようとする「嫉妬深い中央集権主義」と形容している。・・(中略)・・

 柔軟性を欠いたシステムの定着は、時代に合わせて自己変革を遂げることをほとんど不可能にし、やがて疲弊と衰亡をもたらす。それはあらゆる集団の摂理である。”