2012年11月26日月曜日


日韓関係の改善のために(98)「大中華圏と日本圏(20121126)

韓国大統領選で反日思想が強い文在寅氏が野党統一候補となった。もし文氏が当選した場合、日韓の間は一層厳しい状況になるだろう。韓国民が130年前のようにシナ(中国))の属国となる道を選ぶことになるのかどうか、戦後、平和ボケしてしまった多くの日本人が「そんな馬鹿な、130年前のようなことは絶対あり得ない」と思い込んでいる間に、世界の状況は「歴史は繰り返す」方向に向かっているのだ。

芝原郁生/美根慶樹箸『21世紀の中国 軍事外交編』を紹介する細谷雄一国際政治学者・慶応大学教授による書評に“中国は、現在の国際環境に不満を持つ。中国政府は自らがアメリカの軍事同盟などに包囲され、また適切な地位を得ていない現状を修正しようとする。さらに、中国は海洋への進出が出遅れたと認識し、「海洋権益」の擁護に猛然と取り組んでいるという。それゆえ、自らの「海洋権益」を拡大するために、実力行使を辞さない強硬な海洋進出が目立っている。そのような中国に対して、二人の著者は、「海洋は国際公共財であり、公海での自由航行や国際秩序の維持の重要性について中国を説得する」必要を指摘する。”とある。この本は是非購入して熟読したいと思う。

シナ(中国)は海外の「中国系人(華僑)」にも協力させ、この地球上に「大中華圏」をつくることを目指していると思う。在中国特命全権大使だった丹羽宇一郎氏は在任中「将来は大中華圏の時代が到来します」「日本は中国の属国として生きていけばいいのです」「それが日本が幸福かつ安全に生きる道です」(『WILL 20127月号)”と発言していた人物である。送別会の席上で“「中国の領海侵犯は仕方ない」「尖閣が領土問題ではないなんて、世界の笑いもの」「尖閣諸島を、日中共同の核廃棄物の最終処理場にすればいいじゃないか」”と言ったという。彼は民主党岡田克也氏の推薦で中国特命全権大使に任命されたと言われる。その岡田氏の家は代々商家で父親はジャスコ(イオン)の創立者である。そのイオンのシナ(中国)黄島店(青島市)は先の反日デモで手痛い被害を被ったが、このほどようやく復旧し、従来どおり営業を始めた。

商いの道(商道)は国境を越えて人々の交流を活発にさせ、言語文化が異なる国民同士を結び付ける働きがある。「政道」において衝突が無い限り、「商道」は国際平和と繁栄に貢献する。イオン黄島店はあれほど深刻な被害を受けたにも拘わらず10週間ぶりに事業を再開し、従来通りの賑わいを見せ始めたということは喜ばしい。しかし、政治家は今の時代の「武士」である。政治家はしっかりした国家観を持ち、「商家」を管理・統制しなければならない。丹羽氏のような言動をする者は、昔ならば厳しい処罰を受けただろう。

上掲の本はまだ読んでいないが、古代と違って情報通信・運輸交通や兵器が高度に発達した現代においても、日本は「日出処」の国の「天子(天皇)」が国事を行う国として、古代からずっと現代に到るまでのように、シナ(中国)に対しては警戒を怠らず、「大中華圏」に対する「日本圏」を護り抜かなければならない。