2009年10月6日火曜日

バルコニーを片付ける(20091006)

5日からこのマンションの外壁等の修理が始まる。総戸数28、うち2戸は会社の寮であるこの小さなマンションの管理組合で、男は修繕委員長をしていて、先月行われた臨時総会まで男の家で11回ほど会議を開き、修理に向けた住民の合意形成に努めた。
このマンションの外壁等修理は1986年の初入居以来2度目である。概ね10年ごとにこの修理を行うことになっている。今回は前回行わなかった窓枠のシール交換も行われる。そのため住民は自分で網戸を取り外さなければならない。勿論自分でできない人には業者が手伝うことになっている。男はこの際網戸の網を新調するため、近くのホームセンターで透き通って見える黒い網を買ってきた。網の交換は簡単で、男は網を交換するための道具は持っている。田舎に帰ったとき男は仏間の縁側の網戸の網を透き通って見える網に交換し、仏間から親父が造った猫の額ほどの小さな庭園がよく見えるようにした経験がある。その庭には一応山水風に小さな池があり、親父が生前錦鯉など鯉を数匹飼っていた。
女房は修理工事が5日から始まるので、バルコニーから花壇を撤去することが気になっていて、早くからその作業をしていた。そのためか最近血圧が高くなっていて、昨日は近くの内科クリニックに相談に行った。血圧は朝が高く、ときに上が180にもなることがある。医師は降圧剤を処方し、今度から夜服用するように女房にアドバイスした。女房は昨日朝飲んで夜就寝前また飲むのが気になり、就寝前の服用は今日からしようと考えた。ところが今朝、バルコニーの花壇を片付ける話で急に血圧が上がってしまった。男は今日は自分が手伝って女房の不安感を早々に取り除いてやることにした。
これまで、女房はバルコニーを四季折々の花で飾っていた。花いじりが趣味で、毎週日曜日のNHKの「趣味の園芸」番組は欠かさず観ていた。今回外壁修理を機に、バルコニーから花壇を撤去してしまうことになった。その一つの理由は、男と女房は二人で田舎に帰り田舎に長く滞在することが起きる可能性があり、その間花壇に水やりができなくなるからである。そうなれば、居間に置いてある60cmの熱帯魚の水槽や玄関に置いてある45cmの金魚の水槽も処分しなければならなくなる。田舎で独り暮らしの91歳の母が今年は2回入院騒ぎを起こし、その都度男が田舎に飛んで帰った。それ以外に男と女房二人で盆正月を含め年に34回田舎に帰り1週間ぐらい滞在していた。今後母の状況次第で長く滞在するようなことがあれば、こちらでの生活を変えざるを得なくなるのだ。
もう一つの理由は「死支度」である。男も女房もその考え方は一致している。これまで折に触れその支度をしてきた。思い切って不要なものはどんどん処分してきた。後に遺される子たちに余計な迷惑はかけないためである。このマンションの外壁等の大修理はバルコニーをすっきりさせる良い機会である。このため女房の花をいじるという楽しみは限定されてくる。その代わり二人で散策や旅行をして花の写真を撮り、テレビに映し出し、良いものは現像して壁などに飾る。その楽しみを共有することで、花いじりの楽しみが少なくなることと相殺される。また田舎に帰れば、庭の脇で花を育てる楽しみもできる。
外壁大修理では7階建ての屋上まで足場が建設される。このマンションには防犯カメラを2か月前取り付けたが、足場ができると防犯上の問題も起きる。女房にそんな話をしたら、女房は「そんなことより保健とか遺言とかきちんとしておくことが先決だわよ。二人揃って帰省旅行中万一のことがあったときの準備のため。」と言う。男はそれもそうだと思った。

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