2009年10月24日土曜日

新型インフルエンザの流行(20091024)

 日本国内で新型インフルエンザに罹っている人は今年7月上旬以降累計約240万人である。しかも死者数は疑いも含め27人に上っている。この数は異常である。それなのに電車の車内などでマスクを付けている人は一人か二人という程度である。

 男と女房は昨日(16日)大船植物園でバラを観賞に行った帰り、大船から東海道線の列車を利用した。男はマスクを45枚いつも携行しているが、その日はお天気も良く暖かい日だったのでマスクをせずその列車に乗った。たまたまある老婦人の隣が二人分空いていたので、男はその老婦人の隣に座った。

 その老婦人は社内で本を読んでいた。列車が横浜に近づく頃、その老婦人が突然咳き込んだ。男は思わずその老婦人の顔をみた。そしてリュックからマスクを取りだそうとした。女房は自分自身も飛沫を吸わないように呼吸を止めて口をつぐんでいたが、その後「もうすぐ横浜に着くわよ」と一言言った。

 その様子から件の老婦人は自分の咳を気にしているのだなと察したらしく、バッグからハンカチを取りだしてしきりに鼻水を抑えるような仕草をした。そしてそのハンケチをバッグにしまったかと思うとまた取り出して、鼻をスースーさせながら同じようなことを繰り返した。その内に列車は横浜に着いた。

 バス停近くの交差点である婦人が先のとんがった新式のマスクをしているのを見かけた。女房はそれを見てくすくす笑っている。男はその婦人に聞こえないように小声で「出っ歯の人はあのようなマスクが好都合だよ」と言ったら、女房はもう少しで噴き出してしまいそうになった。

 よくよく観察してみるとあの新式のマスクは見かけはよくないが、顔にピッタリと合っていて、飛沫が隙間から侵入しにくい構造である。これから徐々に寒くなってきて、街頭やバスや列車の車内でマスクをする人を多く見かけるようになるだろう。多くの人たちがあのような先のとんがったマスクをするようになれば、何か‘鳥人間’のようなものがうじゃうじゃいて、さぞかし壮観であろうと思う。

 見かけはともかくとして、自分たちは決して新型インフルエンザに罹らないように用心に用心をするに越したことはない。男は外出から帰ったあと、アルコール液が入っているスプレーで玄関のドアのノブやサムターンキーの所などにたっぷりアルコール溶解液を吹きかけて消毒することにしている。勿論念入りな手洗いとうがいは、男も女房も必ず行うように心掛けている。

 男も女房も毎年普通型のインフルエンザの予防注射を受けている。日常生活の中で免疫力を高めるように心掛けている。外出先でも折に触れ手洗いとうがいを行っている。最近は何処でもアルコール消毒液を置いてあるのを見かけるが、洗面所には消毒液が備え付けられているので、それで先ず手指を丹念に洗い、その後綺麗にした手で蛇口から流れ出る水を救い、喉の奥の方で56回うがいをしている。

 一旦新型インフルエンザに罹ってしまうと数日間は自分の活動が止まってしまうし、連れ合いにも感染させてしまう。ウイルスは利己的な‘生物’である。ずる賢いこの‘生き物’に対抗するには、十分な防御態勢が必要である。括弧(‘’)付けにしたのは、ウイルスは生物ではなく、遺伝機能を備えた化学物質であるからである。今年の新型インフルエンザウイルスは来年進化して手に負えなくなるかもしれない。用心するに越したことはない。