2009年10月20日火曜日

マンション外壁等大修理(20091020)

このブログには‘男’と‘女房’が登場する日記調であるが、時に多少のフィクションも加えて書いている。そうすることによってこれを書いている投稿者がプライベートなことを客観的に見ることができるし、将来小説、といっても男の1000年も前の先祖のことをフィクションで語る小説であるが、それを書く練習にもなる。また男自身の人生の棚卸しをし、西暦2000年前後生きていた一人の男とその女房のことを後世の者が興味深く読んでくれるだろうと、自分の死んだ先のことを期待する。
さて、男が住むマンションの2回目の外壁等大修理は5日に始まり、先ず足場の建設工事が始まった。このマンションは建てて22年目を回っている。このマンションは、躯体はしっかりしているが建具や内装は安造りである。7階建て28戸、うち2戸は近くの会社の寮となっている小さなマンションである。入居者は自称‘中流’の上か中か下というところで、生活レベルは大差ない庶民である。住民の間の意思疎通も大変良好で、寮の若い人たちとも、また2、3戸オーナーから賃貸で入居している人たちともお互い笑顔で挨拶を交わす。男は冗談に「お互い貧乏長屋の住人のようである」と言って周囲を笑わせている。
このようなマンションであるから修理はスムーズに行われている。屋上や共用廊下などの防水塗装工事も行われていて、いわゆる‘水の道’の問題が起きないようにしている。‘水の道’というのは、どこからか侵入した雨水がコンクリートの隙間を通って思いもよらないところから滲み出る現象である。
外壁などの大修理はそのような‘水の道’の進入口をえぐって防水のシールをし、表面を塗装する予防保全工事であり、これを怠るとその修理のため大きな出費を余儀なくされることになる。そのため住民は部屋の広さに応じて毎月一定額の修繕費積立を行い、駐車場利用料なども収入源として備えている。今回はその積立金を切り崩して大修理を行うことができるが、10年後の3回目に備える資金は足りないと予測されたので、今年の定時総会でその積立金の値上げを決めた。その額は一戸あたり平均月2500円位になる。年金暮らしの人が多いので、この出費増はつらいところである。
今回の大修理のための足場建設工事は、今日(15日)その足場が男が住む7階にまで立ちあがってきた。今回は窓枠のシールも取り替えるため、全戸網戸は外さなければならない。窓に取り付けるタイプのエアコンや換気扇を外した後はひどく汚れている。そこで男は今日朝からその汚れを除去する作業を行った。ベランダ(バルコニーというのが正しい)に取り付けてあるBSのパラボラも取り外さなければならないので、その作業も行った。
今朝はその作業のことで女房の機嫌が悪かった。網戸を外した後の汚れの除去は後日自分がやるのでお父さん(男のこと)は先ずアンテナを外して欲しい、と言う。男は両方とも朝食前にやってしまいたかったので女房の意向を無視して作業を始めた。結局朝食前までにすべての作業を終え、取り外したBSアンテナは、少し受信感度は落ちたがベランダの床面に置き、レンガを積んで向きを調整し、BSもクリアに受信できるようにした。
女房はサッシの窓枠について他のところも全部お父さんが綺麗にして、と不機嫌であった。そのことについて男は、自分が女房ができる仕事を取り上げてしまったためだろうと思った。確かに、アンテナを取り外したり、BSを引き続き受信できるように仮設したりすることは女房にはできない。これはある朝のひと騒動の一コマである。

0 件のコメント: