2010年5月2日日曜日

ブッダ『感興のことば』を学ぶ(43) (20100502)

 今日(1日)男は女房と二人で東松山まで遠足に行った。行先は女房が予め決めていた東松山のぼたん園である。行ったことがない所に乗ったことがない電車に乗って行くということは楽しい。家を出て現地につくまで2時間半ほどかかった。

 池袋から東武東上線の急行電車に乗る。車窓の景色は次第に郊外の住宅地の風景になり、そのうちにのどかな田園地帯の風景に変わる。小川の岸辺にはカラシナの黄色い花が咲き乱れている。農家の庭先に鯉幟が高く揚がっている。

 東松山で下車し改札口を出たところに観光協会のスタッフが机を並べて案内をしている。観光マップをもらう。地図には東松山ではやきとりが美味いと書いてある。駅前にぼたん園行きのバスを探す。どこにもそれらしいバスは見当たらない。市内循環バスのバス停で辺りを見ていたらそれらしいバスがやってきた。運転手がイベントの本部かどこかに携帯電話で「看板が出ていない」と報告している。運賃は100円だと言う。一番前の席に座る。

 ぼたん園まで歩けばかなりの距離である。バスは田舎の道を走りぼたん園に着く。ぼたん園にはすでに多くの人たちが来ている。ぼたん園の入り口の出店でやきとりを買い、隣の店でビールと柏餅を買う。ビール1缶400円と書いてあるのに売っている主婦らしい女性は私に「300円でいいです」小声で言う。私は「ありがとう」と礼を言う。売っている女性も1缶400円は高いと思っているのだろうか。

 ぼたん園の入場料は大人1500円である。中に入ってベンチを探す。すると近くのベンチに座っていた数人の男性のグループが何か話しながら席を立つ。そこに腰かけやきとりを食べながらビールを飲む。快晴の空、さわやかな空気。新緑とぼたんの花。持ってきたおにぎりも3個づつ平らげ、菓子も食べ、コーヒーを飲む。実に美味い!

 腹ごしらえ出来たところで園内を散策する。男も女房もそれぞれ別のデジカメを持っていて美しい花を見てはシャッターを切る。園内の一角で地元の婦人会のメンバーらしい一団が会場を盛り上げようとスピーカーから流れる歌謡曲に合わせて踊っている。中に比較的若い女性がいて目立っている。多分旦那もいる女性であろう。色めかしい。

 私たちと同じような老年の夫婦がいて夫が妻の写真を撮ってやろうとしている。「二人撮ってあげましょうか」と声をかけると喜んでくれる。「記念になりますからね」「もうちょっと右の方が花が写るのでいいですよ」と言って二人のために一番良い写真を撮ってあげる。

帰りのバスも一番前の席が空いていてそこに座る。駅に着いて東松山にはもう来ることはないだろうと、駅からそう遠くないところにある箭弓稲荷神社内のぼたん園にも訪れる。そこはぼたんだけではなくツツジも奇麗である。藤棚もあってその木の下に「東松山観光協会認定」と書かれた札が立っている。今日は本当によい一日だった。ブッダのことばを続ける。

6 「一切の形成されたものは苦しみである。」(一切皆苦)と明らかな智慧をもって観(み)るときに、ひとは苦しみから遠ざかり離れる。