2010年10月31日日曜日

台風接近(20101031)

    今年は寒気の進出の出っ張りが例年より後ろに引いているので、この時期、台風は日本に接近しやすいのだと言う。台風14号は今夜関東に最も接近または千葉県南部に上陸する可能性がある。その後熱帯低気圧になると言う。

    男は今夜は詩吟を教える日なので、女房が台風の中出かけることが危ないと心配する。テレビで報道される天気図を見ると台風は幾つもの輪の中心にあり、その輪の範囲が大きいので如何にも危なそうである。しかし、男が行く先はその輪の範囲からすれすれ外れる場所であり、風雨は多少強いと思われるが瞬間風速15メートルにもなる可能性は低いと思う。それも詩吟が終わって帰る頃、台風は関東に最接近する予定なので、左程心配することはない。しかし、一応、ビニールの雨合羽を携行しようと思う。

    明日、日曜日の朝から、近所の方がわが家の玄関の下駄箱を修理・改装して下さることになっている。材料費は廃材利用なのでタダで工賃のみかかる。ご近所の方が自分の仕事の合間にやって下さる工事である。有難いことである。

    わが家では玄関の下駄箱の上に水槽を置いて大きな金魚(最初の頃は小さかったが成長して大きくなった)を2匹飼っている。玄関に金魚を飼っていると縁起がいいらしいのだが、下駄箱の修理・改装のため一端水槽を移動させなければならない。移動先は空いている和室である。今日は朝からその作業を行った。

    金魚の水槽の中に「水工作」というフィルターを入れている。このフィルターは別にモーターで動かすものではなく、エアーポンプからの送気だけで糞や餌の食べカスなど水槽内の汚物を除去してくれる。しかし、2週間もすればフィルターが汚れてくる。フィルターの部品は1、2度汚れを除去して再使用しているが、今回新品を付けて以来初めての清掃なので、面倒であったが念入りに行った。

    作業が終わる頃、女房が田舎から送ってきた金時のようなさつま芋を専用の器具で焼いて出してくれた。牛乳と一緒に頂く。「美味しいね」と言いながらテレビのスイッチを入れたら昨夜、突如中止された日中首脳会談のことがコメンテーターを交えて議論されていた。

    1978年、中国の鄧小平中国副首相は、尖閣諸島の問題を棚上げにすると言った。鄧小平氏はこの問題は次の世代に委ねる、と言った。そして、1990年代の初頭、鄧小平氏は「韜光養晦」(才能を隠して外に表さない)ということを言った。

    その熟語の意味が誤訳されて、「能力を隠して再起を待つ」とか「野心を隠して爪を研ぐ」と取られていると言う。しかし鄧小平氏が言った「韜光養晦」(才能を隠して外に表さない)という真意はともかくとして、男は今の中国の軍事力増強の状況を見れば、実際は「野心を隠して爪を研ぐ」という意味にしか取れない。おそらく大多数の日本人はそう感じていると思う。

    人も、人の集合体である国も、その根っこに動物の本能がある。動物のオスは他のオスと縄張りを争う。強いものが勝つ。日本は価値観を共有する諸国と手を組んで、集団の力で中国に対処しなければならない。核武装も視野に入れる必要がある。