2010年12月16日木曜日

昨日の敵は今日の友(20101216)


  フランス国内にドイツ軍の基地ができることになった。フランスとドイツ両国はEUの主力メンバーである。日本の自衛隊(「日本国防軍」と言いたい!)が朝鮮半島や中国大陸に基地を持ち、逆に中国軍が日本国内に基地を持つというようなことは決してないであろう。ローマ帝国がドイツを含むヨーロッパの大部分を支配していた歴史にくらべ、日本を取巻く地域は支配地域の変動はあるにせよそれぞれ単独の地域であり、わが国は中国などと漢字文化を共有しているとは言え、それぞれ独自にその文化を発展させてきたという歴史があるので、ヨーロッパのようには行かない。鳩山氏や小沢氏が秋波を送る中国は、古来日本とは非常に深い関係があるとは言え、国家というレベルでは常に敵対的であった。

  日本は天皇と言う万世一系の精神的主(あるじ)を持ち、四面海に囲まれた島国の中で世界に類例の無い独自の文化を築き上げてきた国である。この日本は古代のシルクロードの終着点でもあった。この日本列島には能力のある人たちが初め陸続きのころは陸伝いに、海面の水位が上がって大陸から切り離された後は海を渡って、北方、北西方、西方、南方からやってきて、日本人の本になった。生き残る力のあった人たちだけがこの日本に辿りつき、日本人の本となった。つまり、生存競争に勝った人たちが我々の先祖である。

  世界遺産となっている奈良や京都の寺や神社、仏像などを造った人たちの中には渡来人もいた。先祖が渡来人である人たちもいた。皆、今日純粋の日本人になっているのである。663年の白村江での敗戦以降、非常に多くの百済人が日本に渡り、皆日本人になっている。それよりずっと以前、中国の後漢滅亡後も沢山の漢族の人たちや朝鮮族の人たちが海を渡ってこの日本列島に住みつき、王族など優れた方々は朝廷に仕え、日本の文化発展に大いに貢献している。征夷大将軍坂上田村麻呂もその一人である。『日本書紀』や『続日本紀』にはその事実が書かれている。天皇家ですらそうである。桓武天皇の生母は朝鮮半島百済の武寧王を祖とする王族の末裔で、天皇から和氏(やまとうじ)という氏姓を賜った人の子孫である。天皇家の祖が大陸からやって来たという説があったが、それは虚説である。

    旧皇族・竹田恒泰氏が書いた『旧皇族が語る天皇の歴史』(PHP新書)には、「「倭族」と「日本人」は同一ではない。倭族と大陸系・半島系帰化人(渡来人)との混血が進んだ結果が、現在の日本人である。よって、倭族も帰化人も、日本人の先祖たる「日本人」なのである。とすれば、百済の滅亡によって日本に亡命してきた飛鳥時代の帰化人と、現在の日本で「在日」と呼ばれる人は、日本に来た時期が異なるだけであり、本質的には同じではあるまいか。今後混血が進むと、将来の日本人の先祖になるのであり、それは「日本人」にほかならない。」と書かれている。

    昨日の敵は今日の友、かつてアメリカは敵であった時期があったが今や最も親しい友である。中国も韓国も北朝鮮もロシアもそうなれば最も望ましいが、それは非常に困難であろう。何故かと言うとアメリカと日本はお互い尊敬しあい、価値観を共有できる部分があったし、アメリカに渡った日本人の子供たちはアメリカに忠誠を尽くし、ヨーロッパ戦線で非常に多くの血を流しもしたからである。東條英機首相がアメリカにいる日本人に、「日系人は祖国アメリカに尽くせ」という趣旨の手紙を送っていたという史実がある。

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