2010年12月22日水曜日

戦争回避の最善の方法(20101222)

  尖閣諸島で中国の漁船が日本のコースとガードの船に衝突してきた事件のビデオをYouTubeで世界中に流布させたという事件で、その行為をした海上保安官が検察には起訴されないが行政処分で「停職」となることになった。件の海上保安官は処分後退官する意向であるという。昔で言えば「切腹」である。彼は「切腹」して日本国民に対して国を守るということはどういうことかということを訴えようとしている。彼のことは将来何世紀にもわたり忘れられることはないであろう。彼の上司たちは彼を潔く退官させるがよい。

  日本と中国やロシアや北朝鮮は、人民のレベルでは本当に良い関係であるのに、国家というレベルでは敵対関係である。韓国も日本の領土を不法に占拠し実効支配しているという意味では敵対関係である。韓国はもし北朝鮮が戦争を仕掛けて来た場合や国として崩壊した場合、韓国に滞在している日本人の救出の為自衛隊(「日本国防軍」)の輸送機を向かわせることについて難色を示している。そればかりではなく、李承晩韓国初代大統領が戦前の日本を誤解して日本を敵視し、勝手に引いたラインの中に竹島を入れて以来、韓国は日本固有の領土である竹島を実効支配し続けている。

  国と国との関係は野生動物と野生動物の関係に似ている。仮に中国は虎、ロシアは熊、北朝鮮は狼、韓国は豹、日本は象、アメリカはライオンがそれぞれの生活圏としているところとするならば、それぞれはその生活圏を守りながら覇権を争い合っているようなものである。虎と熊と狼はお互い相手の様子を窺いながらも友好的である。象とライオンと豹は仲が良い。特に象とライオンは最も仲が良い。ライオンは豹をしっかり守っている。虎や熊や狼は自分たちの勢力圏を広げようとするが、今のところ象と豹の生活圏内には侵入出来ずにいる。それでも熊は象の領土の一部を確保し、手放そうとはしない。

  それぞれ動物の子供同士はまだ相手を知らないからお互いの生活圏に入り込んで遊んでいる。それぞれの動物の親たちは他の動物の子供を相手にはせず、むしろ可愛がっている。可愛がっておけば将来きっと役に立つとお互い考えている。

  中国漁船の衝突事件は、戦争になりかねない重大事件である。海上保安官たちは国境の最前線で日本の領土をまもるために命をかけて働いている。件の海上保安官の「切腹」は日本の自制と法治国家の秩序を中国政府と人民に示すものである。今後日本は南西諸島に自衛隊(「日本国防軍」)を配置し、防衛と打撃力を強化しようとしている。

  日本人は相手を尊重してものごとを婉曲に言い表わそうとする。例えば「防衛力の強化」というが、実際の中身は「軍事力の強化」である。中国の漁船によるあの事件が起きて以来、またロシア大統領やロシア副首相がわが国の北方領土を訪問して以来、もうそのような婉曲なものの言いかたは不要であると思う。

  一番分かりやすい言葉は、映画『442日系部隊―アメリカ史上最強の陸軍』でダニエル・イノウエ上院議員が語った言葉である。それは「戦争回避の最善の方法は、戦争の準備を万全にしておくこと」である。