2010年12月24日金曜日

 ひ弱な国(20101224)


  海上保安官・一色正春氏(43歳)は、尖閣諸島での中国漁船衝突・拿捕事件のビデオをYouTubeに故意に流出させた責任をとり、「免職」に次ぐ重い処分である1年間の「停職」という処分を受け、上司の神戸海上保安部長に「もうしわけありませんでした」と詫びて辞表を出し、即日(22日)退官した。

    彼は警視庁の調べに対して彼は、始終一貫して「国民は海上の出来事を知らない。衝突事件の真相を多くの国民に知って欲しかった」と供述している。 彼はYouTubeにビデオを流出させた理由や、アカウント名(登録名)を「sengoku38」とした理由について「言いたくない」と言い、「職を失ったことについてどうこう言うつもりはない。間違ったことをしたつもりはない」と読売新聞の取材に答えた。

    彼は現代に生きる侍であった。彼は西郷南洲(隆盛)の作詞のように、「天意を識(し)り」、「自ら安きを謀らず」、志を貫き、国の為に見事「切腹」を果たしたのである。

  外交文書の公開で、アメリカ議会の外交委員会聴聞会での対応に関し、1971年11月に牛場駐米大使に宛てた日本外務省公電で、「尖閣諸島の領有権を主張する中国側への反論は望ましくない」と指示する記述が見つかった。中国側への反論は、尖閣諸島の領有権について日本と中国双方を平等の立場に置くことになるので、決して得策ではないという判断によるものであった。この時の日本側の判断が今日まで尾を引いている。中国福建省泉州市の漁港では漁民たちが「魚釣島(尖閣)は中国の領土である。自分たちの海で魚を獲って何が悪い」と息巻いているという。(23日付『読売新聞』引用)

    わが国は、ことここに至って、わが国土の例え1平方センチメートルといえども奴らに決してかすみ取られてはならない。海上保安庁や海上自衛隊(「日本国防海軍」)にはしっかり頑張ってもらいたいと思う。

  今日は天皇陛下のお誕生日である。77歳・喜寿を迎えられた。この日、快晴のよい天気で麓まで雪に覆われて輝く富士山が老人の家のバルコニーから良く見えた。男は女房と久しぶり「市民の森」公園に行った。横浜には幾つかの「市民の森」がある。土地の所有者が市に提供して森の中を散策することができるように整備されている。

  森の中を歩き、住宅街を抜けて国道に出る。直ぐそこに鑑賞魚などを売っている店がある。そこに立ち寄り、昨日清掃しフィルターを交換したばかりの金魚の水槽に入れる水草と、暮には田舎に帰り1週間ほど家を空けるので留守番用の餌を買う。その後通りを歩き、ちょっと洒落た構えの洋食レストランに入る。女房は「おすすめ」の和風スパゲッティのセット、男は和牛100%のハンバーグのセットを求める。セットにはスパゲッティの場合、サラダとスープとコーヒーが付く。ハンバーグの場合サラダとご飯とコーヒーが付く。其処はとても雰囲気の良い店で、料理の内容も申し分ない。値段も高くない。男と女房は其処でゆっくり寛ぐことが出来た。この店にはまた来ようと思う。

  エレベータで近所の80歳近い男性と一緒になる。「今日は天皇晴れでよい天気でしたね」と言うと、彼は「そうでしたね」と言い、「日本はひ弱な国だ」とぼやいた。「ひ弱」なのは政治家や官僚たちである。第一線の海上保安官や自衛官(「軍人」)は頑張っている。