2011年1月23日日曜日

日本とはどういう国か(20110123)

 マスコミは中国の胡錦濤国家主席のアメリカ訪問を大きく報じている。胡錦濤国家主席はアメリカで国賓並みの扱いを受け、赤い絨毯の上を歩きバイデン副大統領から出迎えを受けた。赤い絨毯、国賓並みの待遇は中国側が強く要求したことであった。

しかし、そしてそれはアメリカからボーイング社の航空機200機など総額450億ドル(約37000億円)の買い物の見返りであった。中国はノーベル平和賞受賞者・民主活動家・劉暁波氏の釈放を認めないなど、人権問題は中国国内の統治上の考え方によるものとし、台湾やチベット問題は中国の「革新的利益」であるとし、いずれも一歩も譲らない姿勢を貫いた。そればかりではなく、13億人の巨大市場をカードに外国企業に技術開示の圧力をかけている。「他国に脅威を与えない」と言いながら実際は不透明な軍事拡張を加速している。平気で他国民を騙し、騙される方が悪いと考えている。中国に信義や正義はない。

中国は、国内向けには不都合なことは一切報道させていない。中国の歴代皇帝は前皇帝を倒して皇帝になっている。倒した以上、前皇帝の事績を否定しなければならない。共産党中国の歴代指導者は自分が退任したあと不利な扱いを受けないように実績作りが必要である。そういう意味で今回の胡錦濤国家主席の訪米は成功した。オバマ大統領も「背に腹は代えられず」自国民を食べさせるため巨大な中国市場にすり寄った。しかしクリントン国務長官は「(アメリカと中国の)G2はありえない」と断言した。

日本人はマスコミの報道に左右されてはならない。自分たちの祖国日本がどういう国なのか、今一度省みる必要がある。日本の歴史を良く学びなおす必要がある。
中国では唐、北宋、南宋、元、明、清と、皇帝はその都度代わり、元の皇帝はモンゴル人、清の皇帝は満州人であった。一方、日本では神武天皇以来万世一系である。

794年から1192年まで400年近くも続いた平安時代、その後武家が政治の主導権を握り、政治の主導権を巡って争った時代を除き、1603年から幕末の1867年まで250年あまり平和だった江戸時代、そして日本列島から台湾、フィリッピンに至る列島線がアメリカの縄張りである戦後の平和な今の時代、そのような平和な日本は世界に類例がない。

平安時代に摂政関白による政治形態がとられたこともあって、天皇は日本国統治の象徴となり、「君臨すれども統治せず」という存在になった。武家が政治の実権を握ってからは、天皇は武家諸侯に叙位叙勲を与え、国の平安と万民の幸せを祈るお立場となられた。

日本は何百年間も平和が続いた国、象徴的な天皇を頂く国、天皇家が日本中の各家の宗家のような存在である国、戦前まで一度も外国に征服されたことが無かった国、侵略されたり、植民地になったりした経験が全くない国、そのような国は世界中どこを探しても見当たらない。日本は「東方の光」の国、「日出る」の国、瑞穂の国、八百万の神々のまします国、仏教の教えをよく研究し、自分のものにして、仏教がよく根付いている国である。

日本国歌『君が代』の「君」は天皇のことではなく、国民一人一人のことである。天皇は古来「大君(おおきみ)」と呼ばれてきた。日章旗には他国にない古い歴史的背景がある。

江戸時代には行政単位でなくなったが、名目上の国司が置かれた66の国が日本と言う国の中にあった。歴史的に見た統治形態としては、日本は中国よりも欧米に近い国である。

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