2011年12月7日水曜日

渡部昇一『日本史』を読んで日本人はどうあるべきか考える(97) (20111207)

 “日本がロシアと戦う決意をしたのは、日英同盟の成立による。ロシアは北進事変を口実に満州に兵を進め、いっこうに撤兵する様子がなかった。このままでは朝鮮はいずれ完全なロシアの支配下に入ってしまう。そうなれば日本は窮地に陥ることになる。ならば、相手は強敵だから乾坤一擲(けんこんいってき)の大勝負に出るしかないと考えたわけである。

 こうして明治三十七年から三十八年(一九〇四~〇五)にかけて起こった日露戦争は、世界中の度肝を抜くような大事件となった。日露戦争の意義については、どんなに高く評価しても評価しきれないほどの大きな意味がる。

 というのは世界史的に見ると、コロンブスが一四九二年にアメリカ大陸を発見して以来、白人は続々と世界に出ていって、有色人種の国を植民地にしたり、不平等条約を結んだりして、気がついたら世界地図に独立国として残っているのは、トルコ、風前の灯のシャム(タイ)、それから日本しかなくなっていた。

 そして当時の情勢から見れば、白人たちがさらに清国を分割することが確実であった。清はアヘン戦争、アロー戦争でイギリスこてんぱんにやられたうえに、北進事変で完全に腰が抜けてしまっている。ロシアはどんどん南下してきて、すでに満州はロシア領になっており、さらには黄河(こうが)以北か揚子江(ようすこう)以北まで取る可能性があった。それからイギリスは、香港、九龍諸島に加え、揚子江沿岸も取る気があっただろう。フランスはすでにインドシナ(ラオス、カンボジア、ベトナム)を領有し、広州(こうしゅう)湾を取り、ドイツは青島から膠州湾(こうしゅうわん)、さらに山東(さんとう)省の権益を取り、なんでもされ放題のありさまになっていた。

 インドもセポイの反乱で全く反抗精神をなくし、ビルマ(現ミャンマー)も領土を取られており、マレーも話にならあに。インドネシアはオランダ領になっている。アフリカはもちろん問題外であるというわけで、見渡したところ、地球の有色民族の中で白人の勢力に抵抗できそうな国は日本しか残っていなかった。

 その日本がロシアと戦ったのである。”(以上、渡部昇一『決定版 日本史』より引用。)

 日本の学校でこのような史実についてどれほど教えられているだろうか?一方で、戦争中日本軍が悪いことをした、例えば南京虐殺や朝鮮の慰安婦や沖縄の集団自決強制など、ありもしなかったことを実しやかに教えている。皆、自虐史観にとりつかれた反日的な日教組の教師たちが、中国や韓国・北朝鮮のお先棒を担いで子供たちを洗脳している。

 日本人がこのような情けない状態になったのは戦争に敗れたことを契機にアメリカが日本を再び軍国にしないという強い意志のもとアメリカ流の文化を日本に押し付けたことに根本の原因がある。一方で日本に反感を持つ国々つまり中国・韓国・北朝鮮はそのようなアメリカの動きを利用して日本国内の反日的勢力(一部の在日外国人や日本人の進歩的文化人・新聞記者など)に働きかけ、活発に活動を行っているためである。

 問題が起きたら原点に立ち戻れば良い。一部の進歩的文化人の告げ口がきっかけでGHQによって廃止においこまれた教育勅語を復活させればよい。        (続き)

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