2011年12月14日水曜日

TPP反対論者にもの申す(20111214)

いかなる国と雖も自国の事しか考えない。それは至極当然なことである。現実の世界は日本国憲法前文の理想とはあまりにもかけ離れている。野生動物のような弱肉強食が国際社会で現に行われている。

日本人は戦後教育で「武」というものを教えられなかった。私などはたまたま制服で当時国鉄四谷駅出札窓口の男からあからさまに何度も「税金ドロボー」とののしられたことがあった。その一方で八王子近くのバス停である梅雨の日制服雨着姿でバスを待っているとき、ある中年の女性からそっと傘を差し出されて感激したこともあった。

戦後間もなく出生した世代の人々がこの日本国を富ませるためがむしゃらに働いた。しかしその一方でそれらの人々は旧日本が東アジア・東南アジア諸国を侵略し、女性を慰安婦に駆り立て、住民を虐殺し、沖縄住民に集団自決を強制したという嘘の史実を教えこまれ、幕末以降日本が生き残るため白人国家と必死に戦ってきたことが悪い事であったと思い込まされてきた。

鳩山元首相は戦後レジームからの脱却という切り口で「アジア共同体」構想を提唱し、日本・中国・韓国を中枢とした政治・経済・安全保障の統合をめざした。小沢元代表は配下の国会議員140名を引き連れ中国胡錦濤国家主席に拝謁させ、宮内庁をどやして天皇陛下に慣例を破って習近平次期国家主席候補との会見を要求し実現させた。この二人の国家観には日本の精神の片りんさえもない。私はブログで実名をあげこの御二方や菅総理を何度か非難した。

中曽根大勲位(閣下)も天皇陛下と習近平次期国家主席候補との会見を勧めたというから彼の国家観・歴史観には疑問がある。主計中尉だというから秀才であっても間違った思想をいだいているのではないかと思わざるを得ない。

TPPに関して言えば、アメリカはアジア・太平洋における自国の権益を守り、自国への富を集めるためだけに行動していると思った方が良いであろう。中国の海軍力・空軍力の不透明な増強を警戒し、「攻撃は最大の防御」として日本・韓国・東南アジア・大洋州諸国を巻き込み中国包囲網を形成しようとしていることは間違いないだろう。

「武」の精神をどこかに押しやり、アメリカの軍事力に依存し、「良いところ取り」をして要領よく生きてゆこうとしている日本を、アメリカは相当なめてかかっていることは間違いないだろう。

アメリカは現在でも未来でも軍事超大国であり続けるだろう。日本はアメリカの底力を見くびって、アメリカのワナに誘われてハワイ意奇襲攻撃をかけた。アメリカは「メイン号を忘れるな」「アラモ砦を忘れるな」といつも「少数の犠牲で多数の満足を得る」という、ある意味では合理主義のやり方で自国民をあえて犠牲にし、これまで富国強兵を進めてきた。「真珠湾を忘れるな」は今も続いている。「9.11」だって「イラク」だって、ひょっとすると同じ手口かもしれない。背後に「WASP(白人・アングロサクソン・プロテスタント)」とユダヤ商人が糸を操っているかもしれない。

長崎原爆投下の悲惨な結果を世界の目から逸らすためアメリカは何をしたか。長崎市長をアメリカに呼び歓待し、アメリカの原爆誤爆で多数キリスト教徒が死んだ事実を隠し通した。ベトナムのソンミ事件もうやむやに葬った。戦争をすれば国が富む、という冷酷な計算もしている筈である。事実そうだろう。

そういう弱肉強食の実態に日本人はしっかり目を向け、軍備を増強し核武装し、政府は国民に皇国史観歴史教育をしっかり行い、衆参両院で「教育勅語」と「旧宮家」の復活を再可決し、「東京裁判は誤っていた」とアメリカに声明文を出させることを決議し、日本はアメリカに対してしっかりものを申すことができるようにならねばならぬ。「大帝国もいつかは滅びる」という史実のとおり、強大なアメリカでもいつかは滅びる可能性はある。そのとき日本は友邦とタッグを組みアメリカにとって代わらねばならぬ。その準備は常に怠ってはなららない。ただその「友邦」には「性格」が悪い中国や多分韓国も含めるわけにはゆかない。

そうすれば日本はアメリカから一目も二目も置かれ、日米軍事同盟は一層強固なものになるだろう。

しかし現状ではTPPに反対しても日本再生のため行動しようとはしてない連中ばかりである。TPP反対論者がこぞって「憲法改正」「核武装」「駆逐艦・空母・爆撃機・戦闘機・ミサイル装備」「尖閣・石垣に自衛隊配置」「集団的自衛(日米双務)」「教育勅語復活」「女系天皇絶対反対」「旧宮家復活」などと叫ぶなら話は分かる。

アメリカから野田総理の訪米が「尊厳と名誉をもって迎えられる」とわざわざ言われるような現状は日本人としてあまりにも情けない。

現状の日本はあまりにも悲しい。そういう状態に目を向けず、ただ「TPP反対」と国民を扇動する識者・評論家に私は腹が立っている。

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